テレビ局へ転職する時の志望動機の書き方、履歴書の例文をまとめたページです。このページでは「他業界からテレビ局へ転職した方の実際の履歴書」を1事例ご紹介し、その後でテレビ局へ転職する場合の志望動機の書き方のポイントなども紹介します。これからテレビ局を志望する転職者の方は是非ご参考下さい。
目次
【履歴書例】大手メーカーからテレビ局へ転職を希望する29歳Aさん(女性)
大手メーカー営業職からテレビ局へ転職した方が、転職時に書いた実際の履歴書をもとに、注意点を解説していきます。この方は平成23年に大学の商学部を卒業し、同年4月大手メーカーに入社し営業部に所属。しかし社会人生活を送る中で、小さい頃から興味があったテレビ局への気持ちが強くなり転職活動を開始。希望はバラエティの制作部門です。
参考異業種からテレビ局のバラエティ部門へ転職したい人の相談
現在25歳、今いる会社は、人間関係は悪くないのですが条件があまりよくありません。入社から3年経つのを機にやめようと考えています。次に何がやりたいか考えた時に、自分の好きなことを仕事にしてみたい...
①免許・資格
平成22年10月 普通自動車運転免許 取得
平成28年3月 TOEIC830点
②特技・趣味・得意科目など
実際の文章
「世界をその日暮らしでバックパック旅行、国内では九州を自転車一周旅行をした経験があります。自分の知らない世界を見るのが好きです。英語と数学が得意です。」
- 『旅行』と単純に書くのではなく、どんな旅行なのかも書くと目に留まります。それにより、この趣味の欄の小さい枠だけでこの人物がアクティブな女性だということまでわかります。テレビ局は普通に淡々と履歴書を書いていたのでは目立ちません。人とちょっと変わった、差別化を図れる書き方をするように常に心がけてください。
③志望動機(例文)
実際の文章
「小さいころからバラエティ番組がとても好きで、テレビを見ると言ったらバラエティでした。新卒のときの就職活動では、テレビ局で仕事をしてみたい、バラエティ番組が作ってみたいという思いがあったにも関わらず、「どうせ受からないだろう」という消極的な気持ちが上回り、採用に応募しませんでした。
前職のメーカーは大手で内定を頂いたことが嬉しくて納得して入社しました。持ち前のアクティブさとコミュニケーション能力を活かして営業部の最前線でやってきたつもりです。営業の世界では自分たちの会社だけが儲かる営業ではなく、取引先も儲かる仕組みを考え仕事をしてきました。しかし、営業の仕事が達成感を生めば生むほど、どうしても小さいころから興味があったテレビ局へ挑戦してみたいという気持ちが強くなり、挑戦せずして後悔はしたくないと決意し志望させていただきました。
御社の番組の中で一番好きなのは、もちろんバラエティなのですが、特に○○が好きで、他の局にはない映像の使い方や番組の進め方が、斬新ですごいなと感じております。また私が関心を持っているのは、今後のバラエティ番組のあり方として、ソーシャルメディアとの連携を図った双方向型の番組です。今後はネットとの融合を図らずしておもしろい番組はできないのではないかと考えており、双方向型の番組制作にも携わっていきたいです。」
- なぜ新卒では志望しなかったか、なぜ前職に決めたか、なぜ今テレビ局を志望しているかは志望動機に書きましょう。前職での実績もアピールしましょう。
- 好きな番組を細かく分析して志望動機に書けば、どれぐらい好きかを表現できる要素になります。詳しく知っていれば知っているほど、面接官からの印象はよいです。将来のテレビ局とそのニーズに沿う番組作りの構想なども入れていいでしょう。今のテレビ局は、生き残りをかけ斬新な企画やアイデアを持つ人材を求めているので、入社前からそういう構想をきちんと考え持っている人かどうかは、とても大事な履歴書の要素になります。また、現状のテレビ局がおかれている厳しい環境を理解した上で入社を希望しているのかも、面接官は知りたいところです。
④本人希望記入欄
実際の文章
「バラエティ番組制作部門を希望します。」
- 履歴書に志望部署は必ず書きます。「どこでもよいです」はNG。具体的にやりたいことがない人は、求められていません。
テレビ局への転職時の志望動機の書き方のポイント
上記の履歴書の中に「志望動機の例文」がありますが、やはりどの職種の転職でも志望動機の書き方は非常に重要です。下記でテレビ局への転職でポイントとなる志望動機の書き方をご紹介します。
(その1)いかにテレビが好きかを語る
まず大前提として「自分がどれだけテレビが好きか」を伝えるということです。テレビ局に就職したいと思ったきっかけがニュース番組の人もいれば、バラエティの人もいるでしょうから、それを忠実に伝えましょう。例えば、以下は報道記者志望者の志望動機の構成の一部です。
TBSテレビの“世界ふしぎ発見”は小さいころから大好きでずっと見ていた番組。
→番組内に登場するミステリーハンターのように、世界中をかけめぐり世界のおもしろいことを発見し調べて皆に伝えたいと幼少期から思っていた。
→ミステリーハンターはタレントで、実際にいろいろ調べて番組を作っているのはディレクターの人だとわかった。
→でも自分の言葉で画面で伝えたいと欲張ったらそれができるのはニュースの報道記者と分かった。
上記のように、大好きなテレビ番組に対する思いや、目指したいという思いが芽生えたきっかけなど、熱く語れるものがないと内定を勝ち取るのは難しいです。まずはこれが大前提になります。Aさんの履歴書の例文にもそれが含まれています。
(その2)将来のテレビ像への想いを語る
志望動機の中に含めたいのが、将来のテレビ像、つまりデジタル化への自分の思いと考え方です。デジタル化に伴い、テレビ局は多様なコンテンツ作りが求められていますし、それが今後のテレビ業界の生死を分けるとも言われています。
テレビ局の上層部は、その生き残りをかけたデジタル化について、強い番組企画力と発想力を持っている人を求めています。自分なりの考えを持って、こんな番組が今後のテレビに必要だということを面接でアピールできれば手ごたえをつかめるでしょう。
(その3)中途採用の人はプラスアルファを
紹介した上記2点は、新卒の人でも、必ず志望動機に入れなければならないことですが、中途採用の人は、「これに加えてこれまでの社会人生活で培ったもの」「前の会社をやめてまでなぜ転職したいか」を入れ込まないといけません。そうでなければこれまでの社会人生活で何をしてきたの?前の会社をやめてまでなぜ?と突っ込まれて面接は終了してしまいます。ここが新卒の人たちとは大きく違う点です。
前の会社では、どのように仕事をしてきたのかを含めながら、“人とは違う”自分の人となりを説明することが大切です。他の業界で就職したものの夢をあきらめきれず再挑戦という人も、社会人生活の中であることをきっかけにテレビに対する思いが芽生えた人も、そこは必ず忘れずにアピールしましょう。また、前の会社がテレビ局だった人は特に、そのテレビ局ではなぜやりたいことができないのか?なぜ新たに違う職場をさがすのかを中心にアピールしましょう。