新聞記者の繁忙期

職業:新聞記者

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選挙のときは記者総出で駆け回る

 新聞社やテレビなどのマスコミ業が最も忙しくなるのが選挙の時で、特に国政選挙のときが一番忙しくなります。選挙は国民の生活に大きく関わる事なので、選挙期間中はどの政党から誰が立候補するのか、どのような政策を打ち出すのかなど、報道合戦となります。そのため選挙期間だけでない日ごろから政治関係者との関係を密にしておくことで、選挙に備えて情報を先取りし、報道することが大切です。

 

 選挙期間中の取材体制は会社によって大きく違いますが、基本的には候補者1人に対し記者が最低1人以上担当し、どのような選挙運動をしてどのような訴えを行っているのかを付きっきりでみっちり取材し、選挙に関する企画や連載を連日書く新聞社がほとんどです。

 

 また投開票日当日には、開票所や候補者の選挙事務所などに行き、開票の流れを把握したり、当選・落選の状況を取材したりします。一般的に多くの新聞社で投開票日は通常より入稿の締め切り時間を遅らせますが、取材量が多いため外勤記者は常に駆け回り、内勤記者は締め切り時間を睨みながら紙面構成を考えなければならないため、普段よりも記者総出で、会社をあげて紙面を作っていると言えるでしょう。

 

2、3月の予算時期は日々新しいニュースを追う

 新聞記者には毎年定期的に忙しいシーズンがあります。それは新年度予算が打ち出される2、3月で、議会が開かれる時期に当たります。

 

 議会では新年度必要な予算を承認してもらうために、各自治体が各地域の現状について新しいデータや課題を打ち出すケースが多くなります。そのため取材で議会を傍聴していて、ある課題が急に明るみになったり、これまで自治体が取り組んだ事の無いような事業が新しく打ち出されたりなど、メディアが取り上げなければならないニュースが突然出てくる事が多いのです。

 

 予算は国民や県民の税金から成り立っているので、税金が正しく使われているかをチェックする意味合いからも予算報道は各社非常に力を入れる取材となっています。

 

新年度突入の3月末~4月は人脈の構築に奔走

 取材ではありませんが、毎年3月末から4月は人脈構築で忙しくなる時期です。人事異動で担当が替わるのはもちろん、担当替えが無くても担当先で人事異動があるため、新年度を迎える時期になると、各記者があいさつ回りに追われます。

 

 あいさつ回りというとどの職種や業界も同じですが、新聞記者のあいさつ回りは一般的なものよりさらに踏み込まなければならないため、なかなかハードです。その理由は、取材相手から情報を得る事で時には世間に課題や不祥事が明るみになるため、取材相手から「あなたにだったら教えてもいいよ」と思ってもらえるような信頼関係を築く必要があるからです。

 

 そのため、前年度に1年かけて築いた関係が一度ほぼリセットされてしまうこの時期には、担当先に早く顔を覚えてもらえるよう各記者が足しげく通い、新たな人間関係を築こうと奔走しているのです。

 

明確な繁忙期が無い担当も!?

 上記でご紹介した繁忙期は、3つ目の「新年度の人脈の構築」以外はどちらかというと社会系の記者よりも政治系担当の記者に当てはまります。

 

 それでは社会系記者の繁忙期はいつなのかということですが、社会系記者はその名のとおり社会全般にかかわる事象が対象なので、事件事故や災害といったいつどこで発生するか分からないことも取材対象です。そのため、たとえばある年は同じ時期に事件事故や災害が重なって起きてしまうことがあれば、翌年の同じ時期にはほとんど起きなかったということもよくあることです。

 

 一方で災害に関しては地方によって台風や地震、大雪などと発生時期も中身も異なるので、自分が勤めたい地域や新聞社の過去の報道をチェックしてある程度の時期や記事量を把握するとよいでしょう。

 

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本記事は2017/05/30の情報で、内容は新聞記者としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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