出勤から納品までの流れ
登録販売者の勤務先は様々ですが、基本的な業務としては小売販売業に則ったものとなります。出勤すれば店内商品の陳列や掃除などを行い、朝の段階では商品の納品作業が行われます。この納品量は店舗の規模によって異なりますが、多い場合は数時間を要することもあります。商品陳列は、慣れないうちは商品の場所が把握できない為、時間がかかりますが、商品知識を備えるうえでは大変重要な作業です。
また登録販売者に関しては、レジ近辺の医薬品の管理を任されることが多く、そのあたりの賞味期限チェックなどを同時に行うこともあります。納品された商品を商品棚に陳列するという作業は、単純ですが、販売をメインにしている登録販売者としては営業を行う上で必要とされる業務になります。
納品完了後はレジ業務、または発注
上記の納品作業は比較的来店数の少ない午前中に行われます。登録販売者はレジ作業を行いながら、近辺の商品陳列や在庫確認、またお客様の「お薬相談」も並行して行います。このレジ近辺で仕事をすることにより、お客様が登録販売者に薬の相談をし易い環境にするというのも狙いの一つです。
また、勤務機関の長い登録販売者は発注作業を任されることもあり、医薬品のみに限らず店内全ての商品発注を取ることがあります。これらの業務は店舗によって実施時間に差がありますが、実際多くの登録販売者の方が任されている仕事です。慣れてくるとどんどん新たな仕事を覚えられるということも働くうえでのやりがいに繋がっていきます。
在庫管理と品出し
一通り納品などがおわり、店内が片付くと、午後以降は不足品の倉庫からの品出しや在庫整理といった業務を行っていきます。登録販売者は医薬品や健康食品コーナーをメインに任せられることが多く、陳列棚でゼロになってしまった商品を品出ししたり、商品の軽い清掃や前陳作業を行い見栄えを良くするなどの作業を行います。
実際、ドラッグストアなどで医薬品や健康食品を扱っているコーナーは全体の3分の1程にしか過ぎないので、店舗の人数によっては店全体の品出しも任されます。この際、在庫を整理するというのも重要な仕事で、発注が被ってしまったりというミスを防ぐためにも、細やかな品出しが必要になってきます。この品出し作業を行うことで、商品の売れ行きを確認することができ、また破損商品などの回収も行うことができます。
基本的に登録販売者はレジ近辺に配属されますが、正社員として店長などのポジションに就いた際は、これらの割り振りを考えて実行するのも仕事の一つになります。
登録販売者が最優先すべき仕事とは?
上記のような仕事は登録販売者に限らず、ドラッグストアや大型量販店で働く方全てにとっての基本の流れですが、肝心なのは登録販売者しか行えない仕事に関してです。一般用医薬品に関するスペシャリストである登録販売者は、お客様からのお薬相談への応対が勤務上何よりも大切な仕事になります。
使用上の注意点などの説明を始め、何を買おうか迷っている方への声かけや新商品のオススメなども登録販売者だからこそできる仕事です。その他にどんな業務を行っていたとしても、これらは最優先とするべき仕事です。お客様とのコミュニケーションで登録販売者としてのスキル・知識も上がるので、積極的にお薬相談を行うように心がけてみましょう。
本記事は2017/05/23の情報で、内容は登録販売者としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。