仕事の始まりはメールのチェックから
ゲーム開発企業の多くは勤務時間にフレックス制度を導入しているので、朝の始まりは他の企業と比較して遅いケースがほとんどです。逆の言い方をすれば、そのために通勤時にはラッシュを避けることが出来るため、通勤のストレスは他の業種に比べれば比較的少ないといえます。
とは言え、ゲームプランナーの闘いが始まるのは出勤してからです。朝出勤してパソコンを立ち上げると、前日の夜に出されたメールが山のように溜まっており、まずはメールと格闘することから一日が始まります。
プランナーの仕事は会議や打ち合わせが多い
ゲームプランナーの仕事の特徴はとにかく会議や打ち合わせが多いということです。なぜなら、役割分担の進んでいる大手ゲーム会社ならともかく、ほとんどの中小ゲーム会社においてゲームプランナーはディレクター・プロデューサー・プロジェクトリーダーなどの役割を兼ねなくてはならず、各方面の打ち合わせには必ずといっていいほど参加する必要あるからです。
例を挙げると、デザイナーの会議に参加してキャラクターイメージに関する意識を共有化したり、プログラマーの会議に参加してスケジュールや仕様の調整を行ったり、さらには営業や広報とリリースに関する打ち合わせをしたりと、とにかく打ち合わせなくてはならないことが山ほどあります。
このように、定時までの業務時間はこういった会議や打ち合わせ、場合によっては部署間の揉め事の解消に時間を費やしているゲームプランナーがほとんどです。
そのため、プランナーが本来の自分の仕事を始めるのは、定時が終わりある程度スタッフが帰宅してオフィスが閑散としてきたころから、という場合が多くなっています。
この時間になってようやくプランナーは自分のデスクに戻り、現在のプロジェクトの問題点をチェックしたり、仕様の問題点を洗い出してその解決方法をまとめたり、あるいは次回作に向けて新しい企画書を少しずつまとめたり、といった具体的な作業にかかるのです。
帰宅が一番最後になることも
ゲームプランナーは、帰宅が終電ぎりぎりになってしまうということも少なくありません。一般にゲーム業界で忙しい職種といえば、プログラマーやデザイナーというイメージがありますが、上述したようにプランナーも本格的に仕事をしだしたら時間がいくらあっても足りないというのが実情です。
そういったこともあり、帰宅が社内で一番最後ということも多くなりますが、仕事に没頭しているプランナーにとっては忙しくてもあっという間に一日が終わったという実感を持つ人が多いです。
ゲーム開発の要であるゲームプランナーの仕事
このように、ゲームプランナーの仕事は一見ゲームの出来そのものとは関係ない調整のような仕事が非常に多いのですが、それはプランナーが単に企画を考えるだけではなく、ゲームに魂を吹き込む開発の要のようなポジションだからです。
ゲーム開発の現場にいるスタッフは、ほぼ例外なくゲームが好きで仕事に愛着を感じています。しかし、ゲーム全体を見渡して一つの方向に持っていくことは、そのゲームの発案者たるゲームプランナー以外には不可能なのです。
優れたプランナーは企画が優秀なだけではなく、制作の現場でも実に細かく神経を使い、ゲームがより良い作品に仕上がるように努力を惜しまないのです。そのためには、一見ゲームの開発とは直接無関係に思えることでも、面倒くさがらずにきちんと行うのです。
本記事は2017/04/26の情報で、内容はゲームプランナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。