養成機関に通う
歯科衛生士になるには、高等学校を卒業後、歯科衛生士養成機関に通う必要があります。歯科衛生士養成機関は、専門学校・短期大学・大学があります。以前は、2年制でしたが、現在は3年制以上です。
歯科衛生士養成機関の過程を卒業すると、国家試験の受験資格が得られます。毎年3月初旬に実施される国家試験に合格すると、歯科衛生士の免許が与えられます。
養成機関で学ぶ内容
歯科は専門分野です。難しいイメージや、授業についていけるか心配な方も多いでしょう。しかし、専門分野ですので、生徒全員が歯科衛生士に関して学ぶスタートは同じです。そこからの、勉強の努力で差が生まれることはありますが、初めて学ぶ生徒が大半なので大きな心配は不要です。
基本的に3年間のカリキュラムが組まれています。基礎分野(一般教養やコミュニケーション力、PCスキルなど、内容は各学校によって異なる)で社会に対応できる知識を学び、専門基礎分野(体全体に関しての知識)で口や歯の知識だけでなく体に関しての知識を学び、専門分野(歯科に関しての全ての知識、技術)で歯に関しての知識を学びます。これらは座学になります。
技術に関しては、生徒同士で行う相互実習や、実際歯科医院に一定の期間、見学・実践実習に行く、臨床実習があります。また、小学校や幼稚園に行っての保健指導や、介護施設に行っての研修などもあります。養成学校によっては、海外での研修旅行もあります。
歯科衛生士としての心得
歯科衛生士は、歯に関してのプロフェッショナルです。学生時代、とにかく1から覚える事が沢山あり、毎日が勉強の日々になるでしょう。歯科衛生士だけに限らず、医療は、特に日々変わっていきます。歯科衛生士の免許を取得した後も、勉強から解放されるわけではなく、勉強しなければ成長できない職業です。学生のうちに勉強する習慣を身に付けておくと、就職してから大変な思いが軽減されます。
そして、もちろん歯に関しての知識や技術は、歯科衛生士として必須項目となりますが、それ以前に患者さん相手の職業です。患者さんへの接し方は、知識や技術以前に大事な項目となります。歯科医院に来る患者さんの、気持ちを思いやれるような歯科衛生士が、患者さんにとって最初の安心材料となります。
歯科衛生士の就職先
一般的に多いのは、歯科医院です。その他には保健所や介護施設などもあります。そして、診療所ではなく、歯科材料や歯科機器メーカーに就職する人もいます。
また養成機関の講師で就職できる場合もあります。この場合、養成期間での成績が優秀であると声をかけられる事が多いです。経験や実績を重ねると、フリーランス歯科衛生士としても活躍できます。
本記事は2017/04/25の情報で、内容は歯科衛生士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。