外国ゲームのローカライズの仕事で活躍
語学力(英語など)が活かせるゲーム関連の求人として、最も典型的なものが海外ゲームのローカライズの仕事です。
ローカライズとは、ある国に向けて作られた作品を他国でも使えるようにすることで、主に英語圏で作成されたゲームを日本語版に改造すること等がこれにあたります。ただ、この作業は単に言葉を日本語向けに翻訳すればよいかと言うと、必ずしもそう単純ではありません。
日本とそのゲームが作られた国(主に米国が多い)の文化の違いにより、ゲーム内容そのものを変更したり、場合によってはシーンをカットしたりするなどのことが求められます。
日本ゲームの海外への輸出の際にも活躍
逆に、日本のゲームが海外進出する際にも似たような問題に直面します。日本のゲームは世界的に広く受け入れられているため、開発時にはあらかじめ海外での発表を目指しているケースが多くなっています。しかし、ゲームの演出や設定などで、その国の宗教的・文化的なタブーに配慮するために、機能の一部を変更・カットすることもあります。
また、日本語の駄洒落のようなものを直訳できないので、その面白さを損なわずにニュアンスを伝えるというような地味な努力も必要となってきます。こういった作業においては、もちろん語学力が求められます。国際的に通用するゲームを作るということは、こういう苦労が伴うのです。
海外スタッフとの共同開発もある
日本のゲームメーカーが日本向けのゲームを開発している時でも、海外スタッフが多数含まれているケースも存在します。
例えば、高画質のCGを使っている大作ゲームなどの場合、CGを開発するスタッフが国内だけでは十分にまかないきれず、国外に発注するケースも増えています。その際に多いのが中国や韓国などといったアジア諸国です。
現地に日本語が出来るスタッフがいる場合もありますが、その数はあまり多くない上に、翻訳や通訳を担当するスタッフは必ずしもゲームの専門家であるとは限らないので、時として意思疎通に悩む場合があります。そういったケースでは、ゲームプランナーも英語もしくは中国語などの言語でコミュニケーションが出来ると仕事をスムーズに進めることができます。
海外企業で活躍する日本人も増えてきている
ここ最近では、日本のゲームプランナーが外国企業で海外向けのゲームを作るケースも出てきました。その一番の成功例といえるのが、任天堂が発表した『ポケモンGo』です。
このゲームはもともと、アメリカのGoogleから独立したナイアンティック社によって開発されたものですが、この会社によって最初に作られて世界的にヒットした最初のゲームである、イングレスを作ったのは実は日本人の川島氏でした。
このゲームは、位置情報を利用した陣取りゲームで、海外ではヒットしていましたが日本での知名度はいまひとつでした。ポケモンGoは、このゲームを元にして陣取りの要素をポケモンのモンスターの獲得という行為に置き換えたところ、最初の作品をしのぐような爆発的なヒットになったのです。
つまり、日本人のゲームプランナーが海外企業で作ったゲームが、国内に逆輸入される形になったのが『ポケモンGo』というゲームなのです。
- 今後ますますボーダーレス化するゲームプランナーの活躍舞台
このように、今後はゲームプランナーの活躍する舞台はボーダーレス化し、活躍の場は必ずしも日本ばかりとは限らなくなります。そういったことも見越して、ゲームプランナーはぜひ英語などの語学を習得しておくと良いでしょう。
本記事は2017/04/14の情報で、内容はゲームプランナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。