ゲームプランナーの年収は格差が大きい
ゲームプランナーは、頂点と底辺の年収格差が大変大きいのが特徴です。有名な大手ゲーム会社に就職したゲームプランナーの年収はその会社の給与水準に順じるので、年齢にもよりますが400万円から500万円といった、上場企業の一般サラリーマンと同等の年収となります。ディレクタークラスになると、700万円から800万円をもらうケースもあります。
しかし、地方の下請けが主なゲーム会社の場合、ゲームプランナーの年収は300万円を下回るケースもざらで、しかもその多くが非正規雇用であるケースも少なく有りません。
また、業界でもトップクラスのプランナーは、数千万から場合によって億の年収を稼ぐとも言われています。こういった人は誰もが知っているような主要なゲーム会社の役員クラスか、実際に自分が作った作品がヒット作になったゲーム制作会社の創業者といった人がほとんどです。
ゲームプランナーの実力を示すのは難しい
なぜこのように年収に大きな格差が出るのかというと、プログラマーやデザイナーのような技術職は必要なスキルがはっきりとしていますが、ゲームプランナーに関してはその点が非常に曖昧だからです。
例えば、RPGゲームを作るスキルとパズルゲームを作るスキルは全く別物です。しかし、世間では両方共「ゲームプランナーの仕事」と一括りにして認識されます。そのため、ゲームプランナーのスキルはその実績から評価するしかないのです。具体的に言えば、過去に携わったゲームのタイトルや売り上げ、ユーザーや業界での評価等です。
この中でも特に難しいのが売り上げの評価で、こればかりは運に左右される部分も大きく、大変良くできているゲームが商業的に必ずヒットするとは限らないという側面もあります。そのため、ゲームプランナーは実力を示すのが、きわめて難しい仕事だと言えるのです。
ゲームプランナーが年収アップをはかるには
ゲームプランナーは一般的には、現場で成果を挙げ社内昇進を勝ち取ったり、もしくはその成果をもとにしてより条件のよい企業に転職したり、場合によっては自分でゲーム会社を立ち上げる、といった方法で年収のアップを目指します。
こういうことが出来るのは、一部の恵まれたゲームプランナーだけのように感じるかもしれませんが、そうでない場合でも年収アップを実現する方法があります。それは「違う業種のゲーム会社」に転職する、という方法です。これについては以下、具体例で見ていきましょう。
- 老舗ゲームメーカーからIT企業系への転職
その典型例といえるのが、老舗のゲームメーカーからIT企業系への転職です。多くのIT企業が1990年代後半から2000年代の初頭にかけて、ブロードバンドの普及や携帯電話・スマートフォンなどの一般化を受け、ブラウザゲームやスマホゲームなどの新しい分野に進出しました。
しかし、もともとゲームを専門としているわけではないので、こういった業界では一人でも多くゲームに詳しい人材を求めています。そのため、老舗ゲームメーカーに勤めている普通のプランナーにも活躍の機会が与えられ、年収アップを実現するチャンスがめぐってきやすい、という状況にあるのです。
このように、新しいジャンルやメディアが出現し、そのための新しいコンテンツが求められる時こそが、ゲームプランナーがより年収の高いポジションを得られる好機であるといえます。年収アップを目指すゲームプランナーは、こういった好機を見逃さないように、日々情報収集を怠らないようにする必要が有ります。
本記事は2017/04/04の情報で、内容はゲームプランナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。