造園工の求人事情は?
造園工の求人は比較的多いです。求人が多い事情や理由と、一人前になってからのことについて記載します。
若手不足
造園の仕事は外の仕事のため、労働環境が過酷です。夏は暑くて冬は寒く、雨の中で作業をすることもあります。その割には給料が少なめです。それに加え、始めは片付けや道具取りなどの雑用です。そのため、20代~30代の若い人が転職しても、入社してすぐに植木の剪定をやらせてもらえると思っていた、といった理想とのギャップが生じて魅力を感じなかったり、夏は特に体力が必要なので体力に限界を感じて続かない人も多くいます。
しかし、どのような職業でも始めから主力選手として働けるわけではありません。ある程度の下積み期間がありやっと一人前になれるので、20代、30代で造園の仕事を検討している場合は、最初から木を剪定させてもらえると思わず、最初は下積みだと考えておきましょう。一人前になってしまえば造園技術も身に付きますし、独立も可能です。入門時には少し苦労しますが、あとから必ず自分にプラスになります。
- 20代~30代の人が造園工に就いても、思い描いていた仕事内容と違う、体力が続かないなどの理由で辞めてしまうことが多く、若手が不足している。
東京五輪効果
2020年の東京五輪に向けて、今後新施設の建設が急務になってきます。五輪施設には必ず植栽(植木を植える)があります。植栽の量が多く、工期も限られると予想されます。そのため、人手不足になることは間違いありません。造園工の求人も必ず増えます。
また、五輪事業の仕事だけ増えるのではないかと思われがちですが、それは誤りです。例を挙げると、五輪事業を担当している会社は大抵が公共事業を行っている会社です。五輪事業で手が余らなくなり、街路樹等の公共事業は他の業者へ委託する可能性が高く、大手企業が出来ない仕事を他の会社がこなすという形になります。仕事が増えるということは人手不足になる可能性も高く、求人が増えます。
五輪が終わったらどうなるのかと考えてしまうかもしれませんが、五輪が終わるまでに造園の仕事や造園に必要な資格を取得して、その会社になくてはならない存在になれば良いです。
- 東京五輪関連の植栽の仕事が増える。それに伴い、五輪関連以外の業務にあたる人材が不足するので、求人が増える。
造園会社を渡り歩く、もしくは独立する(一人前になった場合)
これは造園工として腕がある人です。一人前になってしまえば、造園工の人手不足という点から、もっと良い待遇や給料面で良い条件の職場に転職も可能です。他の職種でも同じですが、職人で永年勤続をしている人の方が珍しいです。親方と合わなかったりするともっと良い待遇の会社へ転職する人が結構多いです。
また、独立する人も珍しくありません。独立すれば、自分の好きなように仕事が出来ます。ただし、仕事が無いと生活できません。自分の腕だけではなく、営業力も必要です。
- 造園工として一人前になれば、条件の良い会社に移ったり、独立することも可能。
本記事は2015/08/19の情報で、内容は造園工としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。