基本的には正社員採用
繊維メーカーの求人は正社員募集がメインで、営業をはじめ、研究開発や工場運転員など多くの職種で募集がかかります。この傾向は大手、中小メーカーともに同じです。
この背景には、繊維メーカーでは繊維の専門知識や技術、顧客との密な人間関係が求められることが多く、人材育成に時間がかかることが挙げられます。そのため、正社員として長く働いてもらいたいと考える雇用主が多く、それが正社員採用の多さに反映されていると言えます。
メリットは待遇の良さ、デメリットは残業
正社員で働くメリットとしては、やはり待遇の良さがあげられます。繊維メーカーでは、企業や部署によっては正社員が契約社員やパート社員と同じ業務をすることもありますが、正社員の方が給与は好待遇になります。また繊維メーカーは福利厚生が充実している企業も多く、その点でも待遇差が生じます。
デメリットとしては、残業が発生しやすい、責任のある判断を求められる、といったことがあげられます。モノづくりが基本となる繊維メーカーでは、生産機械のトラブルや納期遅れなどが発生した場合は、何時間も残業をしてでも対応に当たる必要があります。さらに安全管理、品質管理の面で個人の判断が求められる場面も多く、多かれ少なかれ責任を伴った行動が求められるようになります。
一般職であっても部下(契約社員やパート社員)の管理を任されることもあり、自分だけでなくチーム全体の責任を担う必要があるのも、正社員の特色の1つと言えます。
募集は突発的。情報は常にチェックしよう
正社員の募集は常にあるわけではなく、前任者の退職やプロジェクトの発足などで突発的に募集がかかります。
特に、CMなどで名の知れた大手化学系のメーカーは競争率も高く、募集がかかってもすぐに埋まってしまうこともしばしばです。そのため、常にHPの採用ページなどをチェックして、すばやく応募できるように準備しておく必要があります。
業界経験&英語力をアピール
正社員の募集においては、業界経験者を優遇して採用する傾向があります。これは、先に述べた人材育成にかかる時間を考慮したもので、即戦力となる人材を求めていることの表れでもあります。繊維メーカーでの経験があればもちろん強みになりますし、製造、アパレルなどの関連業界や、医療、建築、バイオといった繊維の応用領域の経験がある場合も、大きなアピールポイントとすることができます。
また、英語や中国語などの外国語が堪能なことも、転職を有利に運ぶ要素となります。近年、繊維メーカーの海外業務はますます増えてきていますが、一方で外国語に対応できる人材は慢性的に不足しているという現状があります。応募要件に外国語レベルが記載されていない場合でも、潜在的にニーズがある可能性があるので、英語などに自信がある場合は履歴書や面接で積極的にアピールしましょう。
- 繊維メーカー正社員の求人は突発的。業界経験や英語が強みになる。