繊維メーカーへの履歴書は企業研究が重要
転職時の履歴書に書く内容は、志望動機と自己PRが大きなウェイトを占めます。繊維メーカーにおいてそのいずれにも重要なのが、企業研究を十分に行うことです。
現在の繊維業界は、画期的な繊維新素材・技術の登場が鈍っていることから、似通った素材・戦略で勝負している企業も多く、傍目には同じような活動内容の企業が多く見えるかもしれません。一方で、国内の繊維メーカーは国際的な厳しい価格競争にさらされており、生き残りにはオリジナリティのある商品や技術が不可欠となっています。つまり、「よく似ているけれど、実は個性がある」という企業が多く存在しているのです。
そのため、志望企業のオリジナリティを十分に理解していないと、「なぜその会社を志望するのか?」という基本的な質問に回答ができず、「なぜ自分がその会社にマッチしているのか?」ということもアピールできなくなってしまいます。
転職時の履歴書は、面接に進むためのステップであるとともに、面接で話す内容の下地にもなるものです。履歴書を書く際には、志望企業の強み、競合との違いを充分に研究するようにしましょう。
志望動機のキーワードは「素材の力」「グローバル」「変革」
履歴書の志望動機には、その会社を選んだ理由を端的に述べます。具体的に過去の自分の経験やエピソードを盛り込むのも方法ですが、詳細は面接で話すようにしても構いません。
繊維メーカーへの志望動機によく登場するキーワードには、「素材の力」「グローバル」「変革への挑戦」などがありますが、企業研究で見出した志望企業の個性をキーワードにするのも方法です。これらと自分の性格、スキルなどを組み合わせると、シンプルで分かりやすい志望動機になります。
(志望動機の例)
御社は、福祉分野という未知の領域へ踏み出すと伺いました。私は前職でも異分野融合のプロジェクトを担当しており、『繊維x福祉』という新しい挑戦に貢献したいと志望しました。
自己PRでは、スキルを定量的に示す
中途採用においては、繊維メーカーは即戦力になる人材を求めています。そのため、自己PRには自分がどのようなスキルや経験を積んできたのかを明確に述べるようにします。「どのような業務を」「どれくらいの規模で」「どの程度の期間」「得られた成果」を定量的にまとめて、相手が入社後の活躍をイメージしやすくするとよいでしょう。
(自己PRの例)
前職では、不良率を〇%下げるプロジェクトを、5人のチームのリーダーとして8か月間担当しました。結果、◎%という目標以上の成果を出すことができました。若手の前例に囚われないアイディアを尊重し、私はリーダーとして予算や社内調整の面でのバックアップに注力したことが、過去にない大幅な不良品率の低下につながったと感じています。