30代のFPとして出来ることを考える
30代でFPの関連職種に転職する場合は、同世代である30代のお客さんに何が必要なのかを考えて挑む世界を決めることが大切です。30代のお客さんは、「3つの高い買い物(住宅購入・教育費用・老後資金)」はをはじめ、家計のやりくりを強く意識する世代です。こういったお客さん相手に、信頼されうる同世代のパートナーとなることが求められます。
また、老後計画の整備が必要となる60代や70代の世代にとって、この30代は「子ども世代」になることを認識することも必要になってきます。
銀行などの金融機関で個人対応のリテール業務をする場合や法人を相手にする仕事をする場合も、30代だからこそ出来るアドバイスと知識の提供を意識することがFPとして転職する際の強みになります。
また、これまではFPと親和性が低いと見られていた弁護士事務所など士業の事務所、家計とは関係のない民間企業、お金の問題を課題にあげるIT企業など、自身でニーズを分析して転職を成功させていく「先見性」も必要になってきています。
これからは少子高齢化で家計を巡る環境も激変することが予想されているので、30代は「FPの世界がどのように変わっていくのか」の分析力も問われる年代です。FPとしてのニーズを把握し、転職活動に役立てていきましょう。
【体験談】地方銀行の窓口から生命保険会社の敏腕営業マンへ(32歳、女性)
女性(30代)
地方銀行の窓口業務をしておりました。銀行の窓口は預金業務や投信の案内などもそうですが、生命保険を販売する機会も多いもの。俗にいう「窓販」というものです。ただ、生命保険の商品には詳しくなっても、その商品を使ってお客さんの人生にどのような「プラス」を生み出すことができるか、は窓販ではわかりませんでした。
そこで、30歳になったことをきっかけに生命保険会社の営業職への転職を志すこととしました。かといっても武器が欲しいと考え、FPの資格を取得することに決めました。1級までは必要ないため、2級を目標に学習を開始しました。
FPの資格はお金や家計など、現実の社会課題が近く、学生のときから時事問題好きの私は、抵抗なく学習を進めることができました。保険はもちろん得意で、所得控除の考え方などでタックスプランニングも、楽しんで学習することができました。銀行勤務だったので金融資産運用も得意です。
ただ、不動産や相続は概要こそ知っていたものの、資格勉強としてはあまりマッチすることができなくて、苦手意識を克服することが大変でした。ただ、試験は一発で合格。いまは保険の営業職員として、ノルマにはまあ苦しみながらも、毎日充実して頑張っています。
本記事は2017/02/03の情報で、内容はファイナンシャルプランナー(FP)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。