FPは「家計の資格」と称されるほど生活に密着した資格のため、様々な周辺知識やそれをアドバイスに落とし込むレベルに転化した「実務力」が必要となります。具体的には、どのようなスキルや知識が必要になるかを確認していきましょう。
常に最新情報をキャッチアップしていくことが必要
FPの試験は「ライフプランニングとリタイアメントプランニング」「リスクと保険」「金融資産」「タックスプランニング」「不動産運用設計」「相続と事業承継」の6課目から成ります。
試験は概ねこの6課目の中で含まれた形で出題されます。ただ、最近は既存科目の範疇にとどまらないものも多く、FPとしてキャッチアップに差が生まれている部分もでてきています。
例えばマイナンバー制度。2016年初頭から稼働したこのシステムは、当初の予定から著しいスケジュール遅れが生じているものの、今後各所で更なる導入が予定されています。マイナンバーは税理士や社労士の仕事としての印象が強いのですが、それはマイナンバー制度を導入した企業の話です。
一般の人の中には、「マイナンバーを行政の人に聞いても難しい説明しかしないし、誰に問い合わせていいかわからない」とFPにたどり着いた、というケースも少なくはありません。こういったケースにも対応できるよう、FPは常に最新情報をキャッチアップしておく必要があります。
FPは最新事象を分かりやすく解説する実務家です。最近はFPの知名度が上昇してきたことに比例し、試験に必要な6科目以上の知識が求められています。言い換えれば、最新事情にしり込みせず、取り組んでいく積極さもFPに求められるスキルといえるでしょう。
お客さんの話を引き出し理解できる「人なつっこさ」も大切
FPの基本に立ち返ると、人の話を聞くことがFPの本質でもあります。特に財産や相続まわりのプライベート性の高い情報を聞き取ることも求められるため、良い意味での人懐っこさ、いわゆる人ったらしが求められる部分もあります。上記で述べたような「最新事情への嗅覚」と「人なっつこさ」がFPが必要とする能力の双璧と言えるでしょう。
- 試験科目だけではなく最新事情を常に勉強していくことがFPには求められる。
- お客さんのニーズをしっかりと汲み取れるコミュニケーション能力も必須のスキル。
本記事は2017/02/02の情報で、内容はファイナンシャルプランナー(FP)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。