採用担当者は「職務経歴書」を最重要視
臨床開発モニターが転職する際の提出資料としては、履歴書と職務経歴書があります。履歴書に関しては、採用担当者は学歴や会社歴を確認しており、短い期間で転職している場合は不利に働く可能性もあります。
その他の項目として特技、志望動機、本人希望欄などがありますが、ここには特別なことを記載する必要はありません。志望動機欄については、なぜこの会社を選んだのか、この会社で何をしたいのかを記載しても良いですが、書類選考官や面接管はそれほど重要視しません。
最も重要視しているのは職務経歴書です。職務経歴書の記載方法についてのポイントを下記にまとめます。
臨床開発モニターの職務経歴書の注意点
- 会社毎に時系列に記載する
臨床開発モニターの転職に特化したことではないですが、大学を卒業してからどのような経歴を経て現在に至るのかを見やすくするために、時系列で記載しましょう。また、時系列に並べることに加えて、会社毎に1つの枠を作るなどするとより見やすくなります。
- 実績を詳細に書く
職務経歴書でよく見かける記載は「○○病院 3例、□□病院 5例」というように、何例集積したのかを記載しているというものです。しかし、採用担当者側から見ると、この数字が全症例数のどれくらいの割合を示すものなか、臨床開発モニターのうち何位の集積数なのかなどの情報が全く理解できません。
したがって、症例数を記載する場合は、全体の症例数が何例なのか、その施設の契約数を満了しているのか、全臨床開発モニター中何位なのかなどを記載し、しっかりとアピールすることが重要です。
臨床開発モニターの実績をアピールするためには症例数を示すことが最も簡単ですが、その他にも施設や責任医師の難易度もアピールポイントになります。大学病院とSMOが支援しているクリニックでは、難易度は大学病院の方が格段に高いです。大学病院ばかりで臨床試験を実施している場合でも、大学病院毎に難易度は異なります。
各施設や責任医師の難易度は、臨床開発に関わる者であれば理解していますので、その難易度の高い施設や責任医師に対しても、トラブルなく臨床試験を遂行できたという点は大きなアピールポイントになります。
- 失敗したことも記載する
臨床開発モニターをしている人であれば、ほぼすべての人が大なり小なりの失敗を経験しています。職務経歴書に失敗したことを書くべきではないと考える人もいますが、書いた方が良い場合が多いです。何度も同じ失敗したことを記載すると、反省していない・失敗から何も得ていない・成長していないと判断されますので、失敗から学んだことや気をつけていることを記載します。
採用担当者の視点で考えた場合、採用担当者が知りたいことは、どのようにして失敗を解決したのか、その後どうなったのか、その後成長できたのかということです。そういう人であれば、この会社でも必ず活躍するだろうからぜひ採用したいと考えるものです。
- 面接時に職務経歴書を利用する
職務経歴書は自分自身の職務経験を相手に伝えることが大きな目的ですが、自分自身が今までの職務経歴を見直すことができます。面接では「職務経歴を伝える」という場面が必ずありますので、職務経歴書を用いて整理しておくことで、当時のことを思い浮かべることができ、面接ですらすらと回答することが可能になります。
- 実績の詳細を、会社毎に時系列で分かりやすく記載する。失敗体験とその解決法、失敗を通して成長できた点なども書くと良い。
本記事は2017/01/12の情報で、内容は臨床開発モニター(CRA)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。