30代の鉄道会社の転職例

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建設業から鉄道会社への転職 (36歳 大阪府在住) 

 

男性(30代)

 普通科高校を卒業して私が就職先として選んだのは建築会社でした。当時就職していたその会社は主に道路やトンネル、橋などのインフラ工事を請け負う会社でした。15年間その会社で勤務して造り上げてきたものは数知れず、自分が造ったものを自分の目で見られる喜び、誰かの役に立っているという事を実感することができる建築の仕事が大好きでした。私が転職することになったきっかけは、勤めていた会社の倒産です。大きい会社ではありませんでしたが、景気に左右されることも多い建築業界ですのでやむを得なかったと思います。次の仕事を探している時に私が巡り合ったのが今の仕事、大手私鉄の建築部門です。駅係員の募集以外に若干名工務職(土木)の募集があったのを見つけた私は迷う事無く応募しました。大手の鉄道会社なら倒産とは無縁なのではないかという考えもありました。

 

 採用された後は希望通り工務職で土木部門に配属されました。現在私が担当しているのは駅のホームや老朽化した鉄橋、トンネルの改修工事などです。工事自体は道路工事とさほど変わりません。何より違うのは工事をしているすぐ脇をお客さまが乗った電車がひっきりなしに走っているという事です。作業をしている数メートル先を走っているのです。道路工事の仕事と一番の違いを感じたのはその緊張感でした。鉄道は工事の際の手続きも煩雑です。多くの部署が関わり、そこで仕事をしている大勢の人とコミュニケーションを取りながら仕事をしなければなりません。今まで物を造る事しかしてこなかった私には新鮮な仕事ではありますが、最初の頃は苦労も多かったです。今では他部署とも円滑にコミュニケーションが取れるようにもなり、鉄道マンとしてだいぶ成長したのではないかと自画自賛しています。鉄道の仕事の中でもあまり利用者の目に触れることがない工務職ですが、存在は縁の下の力持ちです。また、秒単位で動いている日本の鉄道はとても繊細です。自分が関わっている工事がそれを支えているというプライドを持って日々の仕事をしています。

 

飲食業から鉄道会社への転職(31歳 千葉県在住)

 

男性(30代)

 新卒で大手居酒屋チェーンに就職しました。仕事は店長です。アルバイト従業員の管理や店舗の運営などが主な仕事でした。数年おきに異動を繰り返しながら気づいた時には自身の年齢も30代になっていました。お店がオープンするのは夕方ですが、昼過ぎには出勤して事務作業などをこなしながら開店後は自分もお店にでて接客をするという毎日です。店に泊まりこむ事も多く、これだったら泊まりの仕事でもできるのではないかと思いました。泊まりの仕事ってどんな仕事があるのだろうかと思って様々な仕事を見ていく中で私が興味をもったのは、鉄道会社の中途採用でした。お店に仕方なく泊まるのとは違い、勤務時間の中で仮眠時間が設定されている鉄道会社の勤務形態はとても新鮮でした。

 

 現在私は駅係員として勤務しています。仕事中の仮眠時間は3時間から長くても4時間程度ですが、午前中には帰宅する事が出来るので家でゆっくり休養を取ることができるのがとても魅力的です。少し昼寝をして午後はゆっくり自分の趣味に時間を使うことができる今の生活は自分のライフスタイルに合っていると思います。

 

バス会社から鉄道会社への転職 (38歳 東京都在住)

 

男性(30代)

 大学在学中に様々なバイトをしながら大型免許を取得した私は二種免許を会社負担で取ることができるバス会社に就職しました。免許取得期間や実地訓練などを経てしばらくは路線バスに乗務し、その後は長距離の高速バスやツアーバス、団体貸切なども担当していました。長距離は道路渋滞などで帰着が遅くなることも多く、バス運転士は神経も使うので肉体的には厳しい仕事でした。転職は強く希望していたわけではありませんが、元々乗り物が好きだった私は漠然とバス以外も運転したいと思っていました。そんな時にたまたま見た鉄道会社のホームページの中途採用募集に運転士になった転職者の体験談が掲載されていました。中途採用でも運転士になれる道が拓かれているならと思った私は鉄道会社への転職を決意したのです。

 

 30代になったところでの転職に不安もありましたが、採用後は駅係員として2年勤務してその後車掌登用試験に合格、3年間車掌として電車に乗務しながら受験した運転士登用試験に合格することが出来ました。研修期間を経て動力車操縦者運転免許を取得した現在は運転士として勤務しています。バスとは違い、時間通りに退勤できる事が今はなにより肉体的には楽です。神経を使う部分は今までと変わりませんが、適度な緊張感がむしろ心地よく、日々安全に気を遣いながら充実した毎日を過ごしています。

 

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