歯科助手の面接対策と志望動機のポイント

職業:歯科助手

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歯科助手の面接で注意すべきこと(基礎編)

まずは基本的な注意点をおさえる

 歯科助手の面接といえども、基本的なことは一般企業と変わりません。まずは面接の服装はスーツかそれに準じた服装(白シャツにジャケットを羽織るなど)が基本です。

 

 そして、歯科医院は医療機関ですから、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。髪型や化粧も清楚な印象を心がけ、爪も短く切りそろえておきましょう。歯科医院によってはネイルやピアス、髪色が自由というところも中にはありますが、実際の求人サイトで検索してみても、「ネイルOK」を前面に出している所は非常に少ないです。面接の際は華美なネイルは避けるか、落としていくのが無難です。

 

面接でチェックされること・アピールすべきことは?

 歯科助手の転職で行われる面接では、チームワークを乱さない人物であるかどうかが1つチェックされています。その理由は、歯科医療ではスタッフのチームワークが大事だからです。面接の際には、個性が強くなく柔軟な性格であることをアピールしましょう。歯科助手は、若い力も、経験のある落ち着いたスタッフの力も必要ですが、年齢問わずこの点は見られています。

 

 あと、やる気と根気強さも面接でよく見られる点です。採用側としてもすぐ辞められたりしても困りますし、小さなことで会社を休みがちにならないかなどもチェックされているポイントです。

 

 他には、働ける時間帯に制限がある場合などは、採用側も詳しく聞いてきます。歯科医院は勤務時間帯が少し遅めであることや、緊急対応の際に残業になってしまうこともあるため、もちろんパートタイムの募集の場合はその限りではありませんし雇用形態にもよりますが、幅広い時間帯に対応できることも伝えると良いです。勤務時間帯の希望がある時は、面接を受ける歯科医院の勤務体制を事前にしっかり確認しておくことも大切です。

 

  • チームワークを重んじる人物か、やる気と忍耐力はあるか、幅広い勤務時間に対応できるか、などが面接でチェックされる。

 

歯科助手<未経験者>の場合の面接対策

 未経験から歯科助手に転職する際は、歯科専門知識が全くない状態ですので、歯科に勤めたい理由や興味があることを明確に伝えなくてはなりません。

 

 どのように興味があるのかと聞かれた際に、自分なりの言葉で伝えられると好感度が上がります。例えば「歯科で矯正をした経験があり、その時にスタッフから歯ブラシの仕方も細かく教えてもらい、普通の歯ブラシだけでは磨けないことを知って歯科助手の仕事に興味を持ちました」などと話すことで、業務経験はなくても矯正の経験があり、そこから興味を持ったということが伝わるので、プラスの印象を与えることができます。

 

 矯正の経験がなくても「虫歯で痛かった時にきちんと説明して治療をしてくれた」といったことや、その時に感じた印象などを話しても構いません。何らかの歯科治療を受けたことがある人が多いでしょうから、その経験をもとに、興味を持った理由や関心のある分野をきちんと回答できるようにしておくのが大事です。

 

 歯科については詳しくなくて当然なので、アピールするのは体力面でも構いません。未経験だからこそ白紙の状態でたくさんの知識を吸収できるというメリットもあります。やる気を十分に伝えることも重要です。

 

参考未経験から歯科助手を目指す場合はこちらの記事もチェック!

未経験可の歯科助手の求人

未経験でも問題ない 歯科助手の求人は、未経験可のものもあります。就職した後からでも歯科に関する知識は取得できますので、未経験でも大丈夫です。もちろんドクターや歯科衛生士ほどの知...

  • 未経験で応募する場合は、面接時に、歯科助手を志望する理由や興味があることを明確に分かりやすく伝える。

 

歯科助手<経験者>の場合の面接対策

前職の退職理由は素直に伝えて良い?

 歯科助手経験者の転職の場合は、前の歯科医院を辞めた理由を面接で必ず聞かれます。退職理由を伝える際は、虚偽はいけませんが、なるべく前向きな発言に置き換え、「これからどうしていきたいか」ということが印象に残るような内容にすることを心がけましょう。

 

 特に注意が必要なのは、人間関係が理由で退職する場合です。女性が多い職場ゆえに人間関係のこじれも多いのが実情なのですが、医療の現場は人間関係が重視されるので、人間関係のことは伝えないように気を付け、なるべく他の退職理由に置き換えたほうが無難です。

 

 それ以外の退職理由についても、前の医院の悪口や愚痴にならないように注意して、伝え方を工夫することが大事です。例えば残業の多さが理由で退職する場合は、

 

  • 「業務の効率化と、患者さまの満足度、両方とも高めていける環境を求めて退職に至りました。貴医院のHPを拝見し、1日の来院数と、スタッフの人数のバランスがとても良いと感じたため、応募致しました」

 などのように前進志向の内容に言い換えることが望ましいです。

 

経験者の面接ならではの質問

 ほかにも経験者ならではの質問としては、前職でどの程度の歯科知識を身に付けていて、どのような補助ができるのかについて聞かれます。器具の清掃はもちろん、抜歯の補助や準備ができるか、その他に感染根管処置、抜髄の補助や準備、歯周病治療についての知識、印象採得やトレーの準備、入れ歯の内面調整の裏装材料やクラスプ調整の器具についてなど、歯科助手の仕事内容や知識は幅広いです。

 

 歯科医院が変われば使用する材料や器具も変わりますので、医院側がその説明をするためにも、持っている知識や経験についてよく聞いてきます。少しブランクがある場合でも基本はほとんど変わりませんが、材料や名称が変わっていることもありますので、聞きなれない言葉があればきちんと質問しましょう。

 

 歯科助手が行う補助内容も歯科医院ごとに変わりますので一定ではありません。前職ではここまで行っていた、これはしていなかった、などを伝えて、疑問点は面接の際にできるだけ解消しておきましょう。

 

  • 人間関係が理由で退職した場合は正直に言わない方が良い。医院によって補助内容が変わるので、前職の経験内容や習得した知識を詳しく伝える。

 

歯科助手の志望動機のポイント

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歯科助手としてどの分野で働きたいかを明確に

 歯科業界は、様々な患者様を総合的に診ることができます。小児から成人、さらにお年を召した方々など幅広い層の患者様と触れ合えるので、新しい感覚を味わえたり、多くの刺激を受けることができます。矯正歯科のような専門分野であったり、ホワイトニングを主に宣伝しているところ、歯周病治療に取り組んでいる医院や小児歯科専門など様々ですが、最も興味のある分野を見極めて自分が転職した後の姿をイメージして、転職先を選ぶことが大事です。

 

 歯科助手になりたいと思ったきっかけや、歯科業界のどの分野に興味を持ったのか、どのように働いていきたいのかを明確に伝えられるようにしましょう。難しく考えすぎず、思っていることを素直に伝えることが、自然で分かりやすい志望動機につながります。

 

歯科助手の志望動機の例文

 希望する分野と、それぞれの志望動機例の一部を挙げます。

 

  • 例①:小児歯科を希望する場合

志望動機>

 「小児の歯の治療に興味があります。子どもが好きで、怖がらずに安心して治療を受けてほしいという気持ちが一番にありますが、小児歯科は治療のみならず予防の比重が大きいということを知りました。子どもの歯を健康に保つための啓蒙活動や社会貢献にも携われると思い、魅力を感じたため、志望しました。」

 

<解説>

 小児歯科は、初めて歯科を訪れる小児のケアだけではなく、子どもを怖がらせず、安心して治療を受けてもらえるように不安を取り除いてあげる方法も学ぶことができます。それを志望動機に含めるのも良いです。

 

 

  • 例②:矯正歯科を希望する場合

志望動機>

 「私自身、小学生の頃に歯科矯正をした経験があります。歯科矯正の器具がとても目立ち、学校でからかわれたりすることもありましたが、歯科医院の先生やスタッフの方々はいつも優しく対応して下さいました。歯科矯正で歯並びを治していく中で、私も様々な場面で患者さまのサポートがしたいと考えました。また、最近は状況に応じた様々な矯正器具があると聞き、学べることも非常に多いと思ったため、志望致しました。」

 

<解説>

 矯正歯科は、歯並びの状態を詳しく検査していくことから始まり、患者様の状態に合わせて様々な治療器具を使い分けていく必要がありますので、治療法や器具の知識を身に付けてスキルアップしたいということを志望動機に含めるのもよいでしょう。また、患者さまは数年にわたって歯科医院に通うケースもあるため、じっくりとサポートがしたいということをアピールするのも好印象です。

 

 

  • 例③:一般歯科(歯周病・予防歯科に注力した医院)を希望する場合

志望動機>

 「虫歯で歯科医院に通院した際、歯石がついており、歯茎が弱っている為このままだと将来歯周病になる可能性がある、歯磨きの仕方が大切だと告げられ、虫歯の治療が終わってから、正しい歯磨きの方法を教わる為に数回通院しました。歯磨きについてあまり意識したことがなかったので、とても参考になりました。その経験から、虫歯の総合的な歯科治療に加えて、特に歯周病治療についてより深く学びたいと考え、予防歯科に注力している貴社に応募致しました。」

 

<解説>

 一般歯科では虫歯の状態に合わせてたくさんの治療を行いますが、最近では歯周病や予防歯科に力を入れているところも多いです。歯周病の治療は、患者さま自身に歯周病について学んでいただき、理解してもらわなければ、治療をスムーズに進めることができません。まずは歯周病についても専門的な知識がなければ説明もできませんので、必然的に歯周病について学べることになります。予防歯科への興味を志望動機に絡めるのもよいでしょう。

 

 

  • 例④:審美歯科を希望する場合

志望動機>

 「歯のホワイトニングは、見た目を綺麗にするだけなく、患者さまが自分に自信を持つきっかけにもなると思いました。治療以外の面でも患者さまの手助けが出来ることに魅力を感じ、志望いたしました。」

 

<解説>

 審美歯科では、ホワイトニングやセラミックなどで、歯の機能と見た目の美しさの両面から、患者さまのお口をより良い状態に近付ける施術を行います。患者さまのコンプレックスを取り除く一助になることはもちろん、最新機器で施術を行うことが多いので、高度な技術や機器に間近で触れることができます。患者さまの役に立ちたい、なおかつ最新機器に触れたい、という場合はそれを書くのもいいでしょう。

 

 

参考歯科助手の履歴書の例文もチェック!志望動機の実例も掲載中!

歯科助手の履歴書の例文<※解説付き>

 ここでは、歯科助手が転職する時の履歴書の書き方について、実例をもとに解説しています。未経験からの転職と、歯科助手経験者で他の専門分野に転職する2つのケースを紹介していますので、ご自身の状況に応じ...

  • 一番興味がある分野で、歯科助手として働く自分の姿をイメージすることが、自然で説得力のある志望動機に繋がる。

 

そのほか志望動機に生かせる経験

 歯科助手として転職する際には、類似した求人情報がたくさんあります。実際の転職をシュミレーションしながら、アピールできることを考えましょう。志望動機や自己PRは、応募する医院の情報を事前にきちんと確認して、応募先に合わせたものを準備することが必要です。

 

【■接客・コールセンター・医療福祉関連業務は自己PRになる】

 

 患者様の対応がより多い「歯科助手兼受付」は、接客などの経験があればそこからつなげてアピールすることもできます。またコールセンターなどの経験があると電話対応も任されやすいので、志望動機や自己PRに盛り込めるポイントになります。

 

 また、前職などで医療福祉関連の業務経験があれば、ある程度の採用ポイントになります。病院の趣旨にもよりますが、医療福祉関係者は歯科医院に関する理解度も高いと期待されますので、アピールポイントとしては大きいです。また、やはり歯科でも救急対応を行う場合があるため、時間外勤務が発生する可能性があります。それを受け入れられるか、対応できる人物であるかどうかも採用側は見ています。医療福祉関係者ならばある程度の受け入れ態勢ができていると判断されやすいです。

 

【■チームワークやコミュニケーション能力の高さは積極的にアピール】

 

 医療機関はチームワークを大事にしていますので、自己主張が強いとマイナスイメージを与えてしまう場合があります。コミュニケーションを上手く取れることは、仕事上とても重要です。前職の役職がコミュニケーション能力の高さを示すものであるなら、志望動機などに組み込んで積極的にアピールすべきです。どんな状況でも修復できる能力を持っていると判断されれば良いイメージにつながります。

 

【■前職がない場合は体力ややる気もアピールポイントに】

 

 初めての就職で歯科助手を選んだ場合は、歯科助手のどのような点に興味や関心を持ったのか、どのようなことが得意なのか、など、素直な気持ちを十分にアピールしましょう。前職がなくても、アルバイトなどの経験も含めて、仕事への気持ちをしっかりと分かりやすくアピールするのが大切です。歯科助手は未経験歓迎の求人もよく出ているので、患者様を笑顔にしたい、専門分野をたくさん学んで将来活かしていきたい、などのやる気を志望動機に絡めてアピールするのも有効です。

 

 また、歯科助手は立ち仕事になるので、体力や忍耐があることも一緒にアピールすると更に良いです。もし学生のときにスポーツ系の部活をしていたなら、それを自己PRに含めましょう。

 

  • 歯科助手兼受付なら、接客業やコールセンターの経験もアピールに。医療福祉関連の業務経験者は業界への理解があるとして期待される傾向。
  • コミュニケーションやチームワークを重視ししており、良好な人間関係を築ける人材が好まれることを意識する。
  • 初めての就職なら、歯科助手に興味を持った理由や、仕事へのやる気や熱意、体力があることもアピール材料に。

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本記事は2018/03/28の情報で、内容は歯科助手としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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