建築士を求める求人は意外と少ない
不動産デベロッパー本体が建築士を募集するケースは比較的少ないです。というのも、大手の場合は特にですが、自社のグループ会社に設計会社を設けているケースが多く、採用の多くはそちらで実施されているからです。
ただし、そういった状況ですので、不動産デベロッパー本体が建築士を求めている場合は、より良い待遇が期待でき、かつ大規模な仕事を担当できる可能性があります。ただし、採用人数が5名以上になることは皆無に等しく、採用の幅は本当に狭き門となります。
- デベロッパーは設計会社をグループ会社として設けていることが多いため、デベロッパー本体が建築士を募集するケースはかなり少ない
デベロッパーの建築士として求められるもの
不動産デベロッパーにおいて建築士に求められるものは、比較的絞られています。主に、オフィス・商業施設・住宅のいずれかを設計した実績があるかどうかです。
また、不動産デベロッパーに勤務する建築士の悩みどころが、事業性を第一とするため、建築士として培ってきたノウハウやデザインの関する知識、こだわりなどが上手く反映できないことも多々あるという点です。デベロッパー専属の建築士となる場合、それらのこだわりなどを切り捨て、ある程度機械的に処理できる精神も必要となってきます。
ビジネスというシビアなフィールドでの戦いとなるため、自由な建築という世界からは本当に遠く離れてしまうケースが多いですが、その制限の中でも隙を見て個性を発揮する建築士は数多くいますし、彼らが建築する物件というのは素人目にも分かる洗練さがあります。ですので、不動産デベロッパーの建築士を目指す場合は、それらの制限にめげない心と限られたフィールドで自身を演出するタフさを兼ね備えてからの応募が賢明です。
- 事業性第一のため自由な設計がし辛くなるので、制限の中でも自身を最大限演出するスキルと精神的タフさが必要となる。