企業の『人』にまつわる問題解決のプロフェッショナル
人事コンサルの仕事内容を一言で言えば「クライアント企業の組織と人に関する課題の解決を支援する」ということに尽きます。
人事コンサルの仕事は、プロジェクト単位で行われることが多く、短くて1ヶ月弱、長くて数年の期間でプロジェクトが行われます。チームの規模間としては、大規模なシステム導入系のプロジェクトを除けば、実質、概ね2-3人のチームで仕事をすることが多いです。
プロジェクトのテーマは、「新たな戦略を実現するために人事制度を変えたい」「従業員のモチベーションを上げたい」「新興国戦略を支えるグローバル人材を育成したい」等など、人に関する幅広い事柄に及びます。
人事コンサルの仕事の流れは?
- (1)クライアントの問題意識の確認
人事コンサルの仕事は、クライアントの問題意識をインタビューすることから始まります。相手は社長、人事担当役員、人事部長等の一定以上の役職の方になります。多くの場合、クライアントの問題意識は曖昧で、本当に解決したいことが何かも不明確なので、このインタビューはとても大切です。
- (2)現状調査・分析
クライアントの問題意識は曖昧です。なので、多くの関係者にインタビューしたり、膨大な社内データを分析して、企業の中で本当に起きていることは何かを調査したりします。そのためには、コンサルタントも各種データを読み解く豊富な知識、膨大な定量データをすばやく分析するスキルが必須です。
- (3)課題整理・解決策立案
集めた膨大なデータから、クライアントの問題とその発生原因を整理し、解決するためのアイディアを出します。この部分こそが、人事コンサルとして価値がもっとも求められる部分です。そして、この解決プランをクライアントの経営層にプレゼンし、理解して頂くことが、ひとつの大きなゴールになります。
ここでは、各人事コンサルティング会社が持つ方法論や過去事例を参考にしながら検討を進ます。ただ、良い解決策を立案するためには、個人としても日頃から他社の事例を研究したりすることが重要になります。
- (4)実行支援
人事コンサル会社のポリシーにもよりますが、多くの場合は提示した解決策が実際に機能するのかをクライアント企業と一緒に検討しながら、実際に施策実行をサポートします。そのため、現場を走り回ることもよくある光景です。
人事コンサルは「目に見えない問題」を解決する
一見すると複雑なステップを辿るのは理由があります。人事コンサルの仕事では、普通は目に見えない「モチベーション」「意識」「風土」「能力」といったものをテーマにし、改善策を提示するからです。
目に見えないからこそ、色々な角度から調査を行ったり、じっくり解決策を考えたりすることが必要になります。確かに難しく、忍耐が要ることですが、同時に醍醐味でもあります。
- 人事コンサルはクライアント企業が見えていない「人に関する様々な課題」を明瞭に分析し、クライアント企業の成長・発展に貢献するのが仕事。