履歴書で採用側は何を知りたいのかを考える
英語を必要とする職業は、例えばCAと呼ばれる飛行機のキャビンアテンダントとかホテルマン、あるいは商社マンなどいろいろありますが、英会話教室もそうした職場の一つです。したがって、ここでも英語力が最重要視されるのは言うまでもありません。
では英会話教室ではCAやホテルマンなどと同じ程度の英語力があればいいのでしょうか。CAやホテルマンなどの場合ですと英語に関しては聞く力と話す力、つまりヒヤリングとスピーキングに関する英語力があればまず合格でしょう。ところが英会話教室のインストラクター(講師)に要求されるのは、それだけではないのです。「それだけでない」というより「それ以外の力が必要になる」と言ったほうが良いかもしれません。
「それ以外」が何かといえば、英語の指導力です。つまり、英語の理解力や伝達力だけでなく英語を指導する力がなければ勤まらない職業なのです。これは言葉で言ってしまえば、さも当然のことのように聞えますが、必ずしも応募者の全てがこの事をはっきり自覚しているとも限らないのです。
したがって履歴書には英語の能力については「英検準1級」とか「TOEIC750点」というふうに所持している資格などについて記述されていても、英語の指導歴や持ち合わせている指導技術などについて触れていない場合がけっこう多いのです。 これはまったくの片手落ちで、採用側が最も知りたいことが欠落していると言ってもいいでしょう。採用側は英語力に併せて、その指導力も知りたいのです。
- 英会話スクールの講師には英語力はもちろんのこと、指導力も求められている。むしろ、採用側が知りたいのは応募者の指導力であるとも言える。
履歴書には自分の指導力についても記載しよう
履歴書には免許や資格について記入する欄があります。英会話教室への転職の場合ですと、たいていはこの欄に「英検準1級」とか「TOEIC950点」というふうに書くのではないでしょうか。もちろん採用側はそれによって応募者の英語の力を知る材料になりますから、ある程度役に立つことは確かです。
しかし上でも述べたように、採用側が知りたいのは「応募者の英語指導力」です。なぜなら、英語の必要な他の職場のように理解力や伝達力だけでは英会話教室の仕事は勤まらないからです。それは、英会話教室が生徒に英語を指導して幾らの世界だからです。したがって英語が聞けて話せても、相手に教える力がなければ勤まる仕事ではないのです。だからこそ採用側は応募者の英語指導力を知りたいのです。
なので、履歴書にはこれを忘れずに記述することが必要なのです。つまり、「どこでどのような英語指導法を学んだ」とか「どんな英会話教室でどれくらいの期間指導に当たった経験がある」などについて、履歴書に細かく記述することがポイントです。
- 英会話スクールへの転職時の履歴書には、それまでの英語指導経験・指導技術をしっかりと記載することが大切。