管理栄養士の年収相場
管理栄養士の給料・報酬は、属する職場でかなりの差があります。平均的な年収は300万円~400万円程度となりますが、スキルアップするごとに、手当や昇給が望める業種でもあります(ただし、新卒での入社であれば、国家試験の合否判定が出るまで資格手当がつかない企業などもありますが、既に有資格者として職に就く場合にはこの心配はありません)。あとパート扱いの時間給制度もあり、その場合は1500円前後の時給が多いようです。
一例として病院の管理栄養士について言及します。給与は上記で記載した数字程度が多いですが、専門知識の要求や、患者の対応など多岐に渡るため、年収に不満を持つ事も多いかも知れません。しかし、制限された中でも食の楽しみ、喜びを得るお手伝いが出来る事、それによって傷病の状態が良くなった患者を見届けられることは、給料を得る喜びとは全く別の仕事の糧になります。そこに喜びを感じられるかどうかが、病院栄養士を希望する事、続けることの重要点になるでしょう(給料の支払元も病院直接採用の場合はその病院の給与形態に基づいて支払われますし、委託会社経由であれば、委託会社により支払われます)
(※)雇用先によって年収相場や金額に対する満足度はマチマチというのが現状です。
- 平均的な年収は300万円~400万円程度。パート採用の場合は時給1,500円程度が相場。
経験を積んだ先には
決して支給額が高水準の仕事ではない管理栄養士ですが、その中でも経験を積んでいき、フリーランスとして仕事を受注するようになると、その限りではなくなります。フリーランスですから、自分が全ての責任を負って受注する為、雇われている時とは全く違う重責がありますが、本の執筆や、TV出演、講演会などで活躍する方々も多くいらっしゃいます。
また、資格を有することによって、出産、育児を経て復帰する場合にも大いに役立つことでしょう。元の職場に戻ることは勿論ですが、出産を機に退職し、数年後の小学校入学に合わせてパートタイムから復帰、という場合にも出産前の経験は重視されますし、一般的なパートタイム給与よりも高時給の仕事を得ることもできるでしょう。育児の合間にちょっとしたコラムやレシピの依頼を受けることも出来るかもしれません。さらに、育児を経験したことも、管理栄養士にとっては大きな経験値になります。
いずれにしても、常に向上心を持ち、新しい情報や知識を得て、経験を積んでいく事によって、どんどんスキルアップできる世界です。そこに楽しみを見いだせる人、食を楽しむことが出来る人、患者やその家族、給食を食べた子供たちの笑顔やありがとうやごちそうさまでしたの言葉に喜びを感じられる人には、給料以上にやりがいのある仕事です。
(※)給与の数字的なものが驚くほど高くないというのは先述の通りです。
- いわゆる高年収の職業ではないが資格職ゆえに雇用は減りにくい傾向はある。
本記事は2015/03/10の情報で、内容は管理栄養士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。