アウトドアブランドのパタンナー
ザ・ノースフェイスやパタゴニアなどのアウトドアブランドは、数年前から「山ガール」という登山を趣味にしている女性たちの出現と、日常使いができるようなかわいいデザインによって売り上げを伸ばしています。山登りやキャンプは天気も変わりやすく、雪山での登山など、時には命を預かる服として機能性を最重要視しています。
アウトドアブランドの服は高価ですが、それに見合った効果があり、パターンもかなり凝っています。衿の中の芯地に天然素材が使ってあるなど、見えないところにも機能性があったり、袖口や裾から水や雪が入らないようにゴムやひもで縛る工夫がされていたり、数え上げればきりがありません。そのため、パタンナーには機能性と素材の知識が必要不可欠です。
転職するには実務経験がある方が優遇されていますが、未経験でもスポーツやアウトドアに興味があり、パタンナー経験のある人なら採用される場合があります。
- アウトドアブランドの服は機能性に優れ、パターンも凝っているため、パタンナーには機能性と素材の知識が必要。
スポーツブランドのパタンナー
サッカー、野球、ゴルフ、水泳、テニスなど数々のスポーツがあり、それぞれのユニフォームに特徴がありますが、基本的には動きやすく、通気性が良く、汗をかいてもすぐ乾くとか匂いを抑えるといった共通の機能性を持っています。
スポーツブランドのパタンナーに転職する場合は、伸びる素材を縫うときに使う糸や縫い方などの知識が必要です。未経験でも可ですが、未経験の場合は仕様書やグレーディングというサイズ展開を先輩の手伝いをしながら覚えていくパターンが一般的です。仕様書にユニフォームのロゴのデザインをイラストレーターで書くことも多く、イラストレーターとフォトショップが使えることを条件にしているところもあります。
- スポーツブランドのウェアは通気性や動きやすさなど共通の機能がある。伸びる素材の縫い方や糸の知識が必要。
サイクルウェアのパタンナー
健康ブームの到来によって数年前から自転車業界が注目されています。運動不足解消のために自転車で通勤する人も増えました。自転車を趣味にしている人も増え、価格も種類の幅も増えています。サイクルウェア専門のメーカーも出てきました。
中でも、通勤時にサイクルウェアに着替えるのではなく、自転車に乗りやすいよう工夫されていて着替えなくても快適に通勤と運動が叶うというスーツまであります。しわになりにくい、伸縮性のある生地を使うなど、機能性もありながら日常生活にも支障のないおしゃれなデザインが続々と誕生しています。
パタンナーは未経験でも可ですが、今までの常識にとらわれず、新しいものを生み出す意気込みを持ったパタンナーが求められています。
- 自転車ブームに伴い、サイクルウェアの人気も高まっている。機能性とデザインの両方を兼ね備えた斬新なものが期待されている。
本記事は2016/05/09の情報で、内容はパタンナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。