20代の転職
就職してパティシエになっても、最初は販売や掃除など、実際のお菓子作りには携われない事も多々あります。また、学校での知識や技術だけではなかなか現場で通用せず苦労する事もたくさんあります。しかし、最初に就職した職場にはできるだけ長くいた方が良いです。辛い事もたくさんありますが、努力すれば知識や技術はどんどん自分のものになっていきます。
そして、この職場ではもうやるべき事はやり尽くしたと感じたら、それが転職すべき時です。最初の職場で短くても3年いれば、次に行きたいお店や企業にかなり入りやすくなります。年齢も若くて、前の職場でも長続きしているので、どの会社も欲しがっている人材です。自信を持って次のステップに進めるよう、最初の職場では長く続けるという事を意識すべきです。
- 最初に就職した職場にできるだけ長くいて知識や技術を磨けば、次に希望する店や会社に転職しやすくなる。
30代の転職
30代のパティシエは、ある程度技術や知識も身に付き、一人前と言っていい時期です。スキルアップのため、また自分に合った労働環境、雇用条件を探すための転職が多くなります。また、将来独立を考えている人は、30代前半くらいで将来の独立開業の為に今何が必要なのかを考え、それがしっかりと得られる職場選びをする事が重要です。技術、知識共に自信を持てる年齢なので、じっくりと転職先を選ぶ事が可能です。
ただし、30代になると、職場では重要なポジションになっている事が多いので、自分が抜けても問題がないように、後輩の育成や、上司への早めの相談を心がけておきましょう。また、この次となると年齢的に転職が難しくなる場合もあるので、将来的な事までしっかりと考えた転職先選びが大切です。
- 1人前といえる30代のパティシエは、独立開業など将来の事を考えて転職先を慎重に選ぶべき。
40代の転職
40代になると、転職事情はかなり変わってきます。パティシエとしての経験、技術、知識はしっかり身に付いていますが、この年齢になると転職がかなり難しくなってくるのです。なぜかというと、40代くらいの人がシェフをしている現場がかなり多く、二番手のスーシェフともなれば30代くらいが一般的です。自分よりも年上の人間が新しく入ってくると、かなり仕事がやりづらくなってしまうので、採用しない事が多いからです。
年齢層の高めな職場もあるのですが、40代で退職するとなると、その次は独立か、ホテルなどのある程度大きな職場にシェフとして行く選択肢がほとんどとなります。その場合も、コンクールの入賞経験があるなど、かなり目立った経歴がないと採用は難しい場合が多いので、転職はできれば30代で最後にしておいたほうが無難です。
- 今いるシェフやスーシェフより年上は採用されにくいという事情から、40代のパティシエの転職は難しくなる。
本記事は2015/08/05の情報で、内容はパティシエとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。