皮膚科での看護師の役割
皮膚科では子供から大人まで幅広い年齢の方たちが受診されます。よく知られていて実際に多い疾患としてはアトピー性皮膚炎があります。主に子供の時期に発症し、その後大人になるまで治療を続けているという方も多くいらっしゃいます。
特に子供は痒いと皮膚を掻きむしってしまう場合もあるため、重症化してしまうケースも少なくありません。特に子供の状態を常に見ている保護者にはとても辛い心中があります。そのため、子供だけでなく保護者の悩みや気持ちに寄り添った看護をすることも皮膚科の看護師の重要な役割と言えます。
また、皮膚科では内服よりも外用薬を使用する場合が多いため、適切な使用方法を説明しなければいけません。特にステロイド軟膏などは何度も塗ってはいけないという決められた使用頻度があるので、しっかりと説明を行う必要があります。内服と違い外用薬は自己判断で多く塗ったり塗らなかったりとするケースがとても多いため、薬の効能となぜ使用頻度があるのかをきちんと説明することが皮膚科ではとても大切です。
- 皮膚科はアトピーなどで子供の患者も多い。
病棟とクリニックで差がある
多くの皮膚科はクリニックや個人病院であり、皮膚科専門の病棟というのはとても少ないです。そのため、皮膚科に興味があり夜勤もしたいという方は大手の病院に転職することになります。夜勤なしがいいのであればクリニックがいいでしょう。
この時注意しなければならないのは、クリニックなどの皮膚科と病棟の皮膚科は扱う疾患も重症度も全く違うということです。クリニックでは重症の患者さんは基本的にいないため、そこまで仕事への負担を感じることは少ないですが、病棟では重症の患者さんばかりの場合もあるので、皮膚の状態も悪く点滴も中々刺さらない、皮膚が剥げてしまいボロボロであるといった方も多くいます。
そのため、患者さんのケアや通常の看護業務もままならないということもあるのです。また、疼痛を感じている患者さんも多いため、疼痛緩和に関するケアも皮膚科の看護師の重要な役割となります。
- 病棟の患者さんとクリニックの患者さんは病状に差がある。
皮膚科の看護師の給与・勤務体制
病棟で勤務するのであれば夜勤ありとなるので、勤める病院によって違いは出ますが他の診療科との大きな給与の差はないと言えます。そのため残業もある所が多く、他の診療科とあまり変わりはありません。クリニックの場合は皮膚科では入院設備がない所が多いため、ほとんどが夜勤なしなので病院勤務よりは給与は下がると思った方が良いでしょう。しかし、残業はない所の方が多く土日や祝日も休みとしている所が多いため、プライベートな時間は比較的作りやすいと言えます。
- 夜勤による給与増などの兼ね合いで病院とクリニックで給料や勤務体系に差があり。
本記事は2015/03/05の情報で、内容は看護師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。