独学でも十分可能な校正技能の基本
校正という職がどのようなものなのか勉強する方法としては、独学でも十分可能です。校正は基本的には朱書きや赤字と呼ばれる原稿への訂正指示が、次の出力原稿で適切に反映されているのかを照合することが主な作業となります。不備や誤謬があれば校正記号という専門の記号を使用して原稿に正しい指示を書き込み、それが修正されてきたら同じように照合し、チェックを行います。
したがって作業の原則そのものはシンプルであり、校正記号の種類や正しい使い方などは市販の専門書などでも修得することが可能です。
- 校正作業のルール自体はシンプルなので、市販の専門書を用いた独学でも習得が可能。
専門知識を学ぶ方法
- 印刷・組版などの専門知識は学校や通信教育で
校正の作業そのものは独学でできるとしても、校正者が実際に業務を行う印刷や出版業界での専門知識は、本を読んだだけではなかなか理解できません。そのような専門知識を学ぶためには、校正者となるためのコースを設けている専門学校や、校正技能の修得を目的とした通信教育課程で学ぶことがお勧めです。校正の基本技能から応用技術、組版の方法や印刷の仕組み、色校正の仕方まで幅広い校正業務に対応できる技能や知識を身に付けることができます。
- 一番の方法は現場で慣れること
校正の一番の勉強法は何と言っても現場で直接実務に携わることです。校正の現場ではまったく予期しないような品質事故のリスクに直面することが多く、それらのパターンは一様ではないため、学校やテキストでは決して学ぶことのできない部分も大きいのです。
また、取り扱う情報媒体や業務内容の特質によって状況が複雑に変化するため、知識を持っていたとしてもそれを技能として発揮するためには十分な経験が必要なのです。したがって、一番の校正の勉強方法は現場で多くの事例にあたり、先輩達から知識と技能を吸収し、実務に慣れることです。
- 独学での習得が困難な専門知識は、専門学校や通信教育で学ぶのが良い。ただし、一番の勉強法は現場で実務に携わり多くの事例を経験すること。
本記事は2016/03/25の情報で、内容は校正としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。