ベンチャーキャピタル
ベンチャーキャピタルの投資額は増加傾向
ベンチャーキャピタルとは、高い成長が見込める未上場のベンチャー企業などに投資を行い、上場後に株式あるいは事業を売却して収益を得ることをビジネスとしている投資会社です。銀行の融資(返済と利息が発生)とは違って「出資」ですので、投資先の成長のためにコンサルティングを行うこともあります。
一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンターの調査によると、2017年の投資金額は1,968億円、投資件数は1,561件でした。国内向けの投資金額に焦点を当てると、2012年度以降毎年増加が続いています。景気回復に伴い上場が見込める成長企業が増えてきたことも一因でしょう。
(出典:一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター「2017年度ベンチャーキャピタル等投資動向速報」)
同調査によると、国内・海外ともに投資額は増加していますが、国内向けが前年比24%増であるのに対し、海外は43.1%増と増加幅が大きくなっています。しかし海外の投資件数は254件→224件に減少していることから、1件当たりの投資額が増加していることが分かります。
投資対象分野を金額別でみると、IT関連が51%と半数以上を占め、次いでバイオ・医療・ヘルスケアが19.1%となっています。
(出典:一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター「2017年度ベンチャーキャピタル等投資動向速報」)
高度なスキルと知識が求められ、転職のハードルは高め
中途採用については、自社のHPでキャリア採用を行っていたり、転職エージェントのサイトに求人情報が掲載されている場合もありますが、そこまで積極採用を行っている様子はうかがえません。
ベンチャーキャピタルの採用では、ポテンシャルよりも即戦力が好まれ、財務分析力やファイナンススキル、クライアント企業の経営面に入り込んで対等かつ戦略的コンサルティングができる能力、投資対象となる分野の専門知識など、高度なスキルが要求されます。また海外投資も活発化していることから、ビジネスレベルの英語力、海外事業の経験が求められることもあります。
そもそも大手と言われる「ジャフコ」でも社員数は148名(2018年3月末時点)であり、元々の母数が少ないため、求人数もそう多くはありません。非公開案件として転職エージェントが求人を保有していることも多いので、エージェントを経由して転職先を吟味するのがよいでしょう。