転職前にチェック!「ソーシャルスタイル」で性格パターンを分析

ライター:工藤崇

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 職場の上司や同僚・先輩後輩と話している時や、顧客先の担当者と打ち合わせをしている時、「なんだかこの人、話しにくいな…」、逆に、「本当にこの人、相性が良い!」と思うこと、ありませんか?

 

 働く上で、他者とのコミュニケーションは不可欠です。転職する際も人間関係は大事です。「円滑に物事を進めよう」という気持ちを多くの人が持っているはずでも、互いに「やりにくさ」を感じる瞬間があるかもしれません。そうした時は一辺倒なコミュニケーションをとるのではなく、相手に合わせた行動を心がけることが大切です。

 

 「この人はこういうタイプだから、こんなコミュニケーションを心がける」。そんな時に押さえておきたいのが、「ソーシャルスタイル」です。「ソーシャルスタイル」は、その人のコミュニケーションの「癖」態度にもとづき、4タイプに分類したものです。1960年代にアメリカの産業心理学者が提唱したコミュニケーション理論で、グローバル企業や大手企業の研修に多く取り入れられている考え方です。

 

 ソーシャルスタイル4つの分類は、「アナリティカル」「ドライバー」「エミアブル」「エクスプレッシブ」で、その人の「感情表出」と「自己主張」の大小で判断されます。それぞれの特徴をまとめます。

 

「ソーシャルスタイル」の4つの分類

  • アナリティカルタイプ(感情:小、自己主張:小)

 アナリティカルタイプは「冷静沈着」「計画的」「正確」「コツコツ継続することを好む」という特徴を持っています。決められた仕事を淡々と間違いなくこなしていくことが得意で、チームワークよりも1人で仕事を進めることを好みます。分析が得意で、理屈を重視する傾向があり、何事も淡々とミスなく進めるエキスパートタイプです。

 

 また、何事も熟考して判断する傾向にあるため、急に意見を求められた場合などのアドリブは苦手です。技術系専門職や行政の現場担当、プログラマーなど、専門性、正確性が求められるポジションに多いと言われています。

 

  • ドライバータイプ(感情:小、自己主張:大)

 ドライバータイプは、「自己主張をしっかりする」「基本的に早口」「すぐに結論を求める」「勝負好き」などの特徴を持っています。生まれつきのリーダー気質で、自分が認めた人以外から指示されることを嫌う傾向にあります。合理的に物事を捉え、目的を達成しようとする傾向があります。指示を受けるのは嫌い、ハッキリとした自己主張が特徴の上昇志向タイプです。

 

 ドライバータイプのコミュニケーションは、指示や命令など一方的なやりとりになりがちです。すぐに結論を聞きたがるので、話の長い相手や優柔不断な相手には「で、何が言いたいの?」とイライラしてしまうこともあります。他者からの評価に左右されず、相手との衝突も恐れないドライバータイプは、自分の意思に従いどんどん前で出ていくので、出世していきやすい人だと言われています。

 

  • エミアブルタイプ(感情:大、自己主張:小)

 エミアブルタイプは「サポート重視」「友好的」「共感上手」「他人を尊重する」という特徴を持っています。周囲の意見を大切にし、全体の調和を保とうとする傾向があります。縁の下の力持ち、チームワーク重視のフォロワータイプです。

 

 人間関係を良好に保つことを重視し、周囲の期待に答えようとする傾向にあるため、自分のキャパ以上に業務を抱えることがしばしばあります。自分の意見がないわけではありませんが、他者の意見を優先することが多いため、優柔不断と受け取られやすいタイプです。サポートセンターや介護職など、「人の役に立つ」ことを求められるポジションに多いと言われています。

 

  • エクスプレッシブタイプ(感情:大、自己主張:大)

 エクスプレッシブタイプは、「おしゃべり好き」「楽観的」「表情豊か」「テンポよく話す」という特徴を持っています。注目されることが好きで、周囲に影響を与え動かすことが得意な傾向があります。仕事も勉強も、何でも楽しもうとするムードメーカータイプです。

 

 このタイプのコミュニケーションは、とにかくフレンドリーで、場を盛り上げることを良しとし、相手との距離を近づけるのが上手です。楽しい雰囲気を好むので、真面目な会議などは苦手に思うことがあります。そして意見が抽象的になりがちなのも、エクスプレッシブタイプの特徴のひとつです。物事をポジティブに捉え前向きな人が多いと言われています。

 

今回の記事のまとめ

 いかがでしょうか。勿論、全ての人がそれぞれのタイプにピッタリ当てはまるなんてことはありませんが、その人の傾向を知るのにとても有効です。人間の面白い点は、自分の言動を自分で変化させられること。「この人は●●●タイプ寄りかも…?」となんとなく推測できるのであれば、そのパターンに合わせた行動を意識できますよね。

 

 円滑なコミュニケーションは、業務をスムーズに進められるだけではなく、自分の置かれる環境を良好なものに保つことにも繋がります。転職する上で避けては通れない面接の場においても、この考え方は非常に重要です。相手に合わせたコミュニケーションのヒントにしてみてくださいね。

 

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ライター

工藤崇丸の内に本社を構えるFP会社の代表取締役社長

「FP会社社長が語るライフプランと転職」シリーズ

CEO写真(2)

 

丸の内に本社を構えるFP会社株式会社FP-MYS代表取締役社長兼CEO。1982年北海道出身。ファイナンシャルプランニング(FP)を通じて、Fintech領域のリテラシーを上げたいとお考えの個人、FP領域を活用してFintechビジネスを開始・発展させたいとする法人のアドバイザーやプロダクトの受注を請け負っている。資格予備校である株式会社TAC出身のため、資格ビジネス、人材キャリアビジネスにも精通。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居企業。執筆実績多数。株式会社FP-MYS公式ホームページ(http://fp-mys.com/

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