転職初心者のWebクリエイター必見!求人票に隠された情報の見分け方

ライター:西山愛実

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 現在多くの会社でエンジニア、クリエイター不足の現状であり、IT・通信やメディア系企業の有効求人倍率が前年より上昇傾向にあります。転職希望者が求人を選べる側であるということになりますが、あなたは目の前の求人を本当に見極めた上で応募することができますか?

 

 人手不足のため企業もなんとか採用しようと必死です。そのため、実際の採用バーや任せたい仕事内容のレベルを緩和してでも応募を増やそうとすることがあります。本当の意味でバーが緩和されればいいのですが、求職者にエントリーをして欲しいために無理に緩和をしているパターンが多いのは問題です。

 

 そういった求人に応募し、入社をすると現状とのギャップなどにより早期退職に繋がりやすくなるため、ミスマッチを避けるためにも掲載されている求人内容から企業の実態を把握しましょう。また、面接に進んだ際も後々困らないよう、確認を怠らないようにしましょう。

 

 以下は求人票を見る時のポイントをいくつかご紹介します。転職のミスマッチが起こらないよう是非ご確認下さい。

 

ポイント1:掲載期間

 良い内容に見える求人が長きに渡って掲載されている場合は、採用が難航する理由が隠されていることがあります。必須経験に未経験歓迎と書かれていても実はレベルが高い方を求めていたり、部署のメンバーとの相性を重視して人柄を見定めたりと理由は様々です。

 

 エントリーすること自体は問題ありませんが、何を先方企業が求めていることなのかにアンテナを張り続けなければ良い結果には繋がらないため、面接では面接官の言葉の端々まで注意を払いましょう。

 

 例えば、「自分より年齢が低い方が上司になることに抵抗ありますか?」という質問では実際の職場では若年の方が上司の場合となり、うまくその上司になる方があなたをマネジメントできるかを見ています。「対外的なやり取りに抵抗ないですか?」という質問では制作のポジションであってもお客様や取引先に連絡調整をする必要があるお仕事なのかもしれません。面接官の印象を良くしたいという思いから、良い回答をしてしまうと入社後にあなたが困ってしまうかも知れませんので、そうならないよう、一つ一つの質問に慎重に回答をしましょう。

 

 掲載期間が長いものは少し疑ってかかるくらいでちょうどいいかもしれません。面接では先方の真意を理解できるようにしなければいけません。

 

ポイント2:内容と必須経験のギャップ

 募集要項に書かれた仕事内容はレベルが高いことを任せてもらえるのに、必須経験では経験がほぼなくてもエントリーができる求人もよく見かけます。この場合、育成係がいて将来的に仕事を任せてもらえるようであれば問題ないのですが、あまりに採用ができないため、企業がエントリーを増やすために必須経験のバーを下げているという可能性があります。

 

 そうなると、経験が浅いクリエイターが面接に進んでも採用に至ることはなく、採用に至っても教えてくれる人もいない中で試行錯誤をしていかなくてはいけないことになるかもしれません。面接に進んだ際は教育体制やナレッジ習得方法、入社後の業務の進め方については確認をしておきましょう。

 

ポイント3:同じ部署の人の人数

 同じ仕事をしている人の有無によって不明点を確認し、相談できる環境であるかどうかがわかります。部署にクリエイターやディレクターがいない場合は全てあなたがこなさなければいけないかもしれません。そういった場合、制作環境が整っておらず、周囲がITリテラシーに乏しいかもしれません。

 

 クリエイティブに集中したい方や制作体制や環境を重視する方はその点の確認を必ずしましょう。特にECサイトの運用を1人でするポジションでは制作だけではなく、商品登録や配送、顧客対応なども業務に頼まれやすくなってきます。

 

ポイント4:制作環境やツール

 毎度のことですが、いかに商売道具であるツールや制作環境が大切かはお伝えしてきましたが、やはりこの点チェックしましょう。なぜなら、制作ツールや環境が書いていない場合、企業側があまりクリエイターに詳しくない、IT知識不足のため求人への情報開示ができていないという可能性もあるからです。

 

 Dreamweaverが当たり前のようにあるかと思いきやテキストエディターのみであったりPhotoshopのバージョンがかなり古かったという経験談も聞いたことがあります。クリエイターを大切にする会社であればこの点はおざなりにしないはずです。

 

 また、企業が来て欲しい人材についてばかり書いてあり、求職者が欲しい情報について記載のない会社は人員不足が逼迫しているか、それでも人が集まる人気企業かのどちらかです。大半は前者が多いよう見受けるので、入社後のトラブル回避の意味でもあまりお勧めはできません。

 

ポイント5:服装

 クリエイティブ関連の方の大半はこの点にこだわりがある方が非常に多いです。PCがあればどこでも仕事ができるという仕事の特性によるものなのかもしれません。クリエイティブな仕事=私服だろうと思い込んでいる方が多いですが、必ずしもそうではないのです。

 

 例えば、事業会社のWebチームで社風がかっちりしているとジャケット着用やスーツ必須の会社もあります。また、Web制作会社であっても持ち帰りの自社案件ならば私服OKでも、客先常駐の場合はスーツであることが多いのです。特に客先が金融や大手メーカーであればほぼスーツでしょう。場合によっては色や形も指定されます。

 

 服装にこだわりがある、スーツをわざわざ購入したくないという方は服装について確認しましょう。求人票に服装について書いていない場合は会社の雰囲気や会社特性(客先常駐かどうか、業界)から想像し、コーポレートサイトなどに掲載されている社員の写真を参考にしてみましょう。

 

最後に

 いかがでしたでしょうか。書かれてはいないけれど、求人を掲載している会社の実状を汲み取ることはでき、面接で確認をすることができます。求人票に残された手かがりを元にあなたの希望する会社なのか、仕事なのか吟味してください。

 

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ライター

西山愛実元人材会社のコーディネーター

「元人材会社のコーディネーターが語る、Web系職種転職事情」シリーズ

テスト

 

明治大学情報コミュニケーション学部を卒業後、新卒で人材総合会社である株式会社インテリジェンスに入社。事務系職種の派遣営業として横浜エリアの既存顧客、新規顧客の開拓に従事。派遣事業部で過去取引のなかった大手食品会社を新規開拓。産業カウンセラーの資格取得をきっかけにコーディネーターへの異動を申し出、IT職種のコーディネーターにキャリアチェンジ。インフラ、ヘルプデスク等の職種を担当し、その後Webクリエイティブ職種のメイン担当になる。Web領域を事業部の注力領域へと成長させ、新領域開拓のための先行調査を行う。Web系職種への知識と営業経験を買われ、客先の大手ネット系企業での中途採用チームの立ち上げるためのSVに抜擢。エンジニア、クリエイターを大量に含む採用目標を大幅達成。その後結婚を機にマレーシアに転居し、人材系コラムや求人作成等フリーランサーとして活動。

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