共同起業に誘われたら親にはどう説明する?

ライター:工藤崇

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 「20歳を過ぎれば大人」とはいっても、転職のときは親に同意してもらってから新しい環境に飛び込みたいもの。企業によっては入社書類のなかに保証人の同意を必要とするものもありますが、なかなか親以外に保証人は頼みにくい・・。

 

 親に背中を押して貰うのがもちろん理想ですが、もし「会社の体も整わないようなベンチャーの共同起業」に誘われたら親への説明も難しいのではないでしょうか。こんな場合、親にはどう説明すべきでしょうか。私が周囲の人間にヒアリングした結果や、FPである私なりの視点なども踏まえて解説致します。

 

1.なぜ設立したての会社への転職に親は反対するか

 「大手企業に転職して年収予定500万円、一方で設立したてのベンチャー企業に転職して年収予定500万円」。待遇は同じはずなのに、親に転身を打ち明けると後者のみ猛烈に反対される。この時、親にはどのような反対する理由があるのでしょうか。今回の記事を執筆するにあたり、転職希望者の多い30代~40代を子に持つ何人かに意見を聞き、本心を尋ねてみました。

 

  • (1)会社が軌道に乗るか不安だ ※成功確率の話

 いまは新境地への挑戦で胸が高鳴っているのかもしれないが、2~3年で会社の経営が立ち行かなくなったら、子どもへの給与が支払われる保証はなく、都合よく解雇される恐れだってある。親としてはマイナスの懸念ばかり先に来て、子どもを制してしまいがちになるようです。

 

  • (2)30歳を超えても転身が可能なのか ※リスタートの話

 子どもは現在30歳。自分たちの頃は「転職をするなら30歳まで」とも聞いていたし、ここで数年をベンチャー企業に費やして大丈夫なのか。数年後には、転職市場に求められない年齢となって、いわゆる「あぶれてしまう」状態になってしまうのではないか。このような懸念から、子どもの転身を止めてしまうことがあるようです。

 

2.どう説明・説得すればよいか?

 前項のような親の不安に、何と言って説得すればいいでしょうか?私なりの意見をまとめてみました。

 

  • (1)「会社が軌道に乗るか不安」という点

 会社が軌道に乗るか。これは親世代だけではなく、他ならぬ転職者自身も強い不安を感じていると思います。ベンチャー企業が抱えている「会社の体が整っていない」「売上の維持が確保されていない」という不安は、これから転職者自身が改善していくことを期待されていることでもあります。

 

  • <説明例:リスクもあるがリターンもある>

 成長前の時点では金銭的に断定的に答えることはできませんが、もし成功した場合に将来的にストックオプションなどでリターンが得られるケースがあります。ストックオプションとは、現時点の(株価が安いうちに)経営者と従業員のあいだで将来的な売買契約を締結しておき、将来株価が高騰したときに、当時の安値額で売買することによって、長く勤務してきた恩義に応えるというもの。そのため、経営者から株を渡したいと言われた場合は、経営者から強い信頼を受けている、と解釈することができます。事業をはじめるのにリスクもある一方で、リターンも一定の可能性の中で見込めれば親への説明の1つになるでしょう。

 

  • <説明例:リスクの最大値の説明>

 上記で「リスクもある」という内容を書きましたが、それが不透明だと親も心配を募らせます。例えば資本金が500万円でそれ以上はリスクをとらないなど、具体的なリスクの最大値を説明してあげると安心材料の1つになるでしょう。

 

  • <説明例:共同起業の熱い想いを語る>

 共同起業で設立したての会社に加入することは、いわば経営者である社長の「参謀役」です。参謀役は、経営者の不安の肩代わりも時に必要でしょう。意思決定は経営者の仕事ですが、意思決定の場面をこなしながら不安感を抱えることはとても厳しいものです。不安感を共有できる存在はとても貴重なものです。そういった意味で「社長と一緒になって事業を成功させたい」「信頼できるビジネスパートナーの支えになりたい」という熱い思いを親に伝えることで、親が理解を示してくれる要素の1つにはなるでしょう。いかに社長のことを評価・信頼していて自分のその力になりたいかという気持ちを説明しましょう。

 

 

  • (2)「30歳を超えても転身が可能なのか」という点

 「転職をするなら30歳まで」。これは時代が動けど、確かに転職市場で語り継がれてきた言葉です。ただ、最近は転職市場におけるキャリア形成も「多様化」しているのもまた事実です。

 

  • <説明例:キャリアの多様化について説明する>

 厳しい言い方ですが、ひとつの会社で向上心もあまりなく「漠然と」過ごしてきたのであれば、30歳前後に転職市場の門戸が狭まることは今も現実です。ただ、目的を持ち(その目的が時代の趨勢とともに変わっているとしても)、向上心を持ち、次のキャリアのために社外人脈を重ね日々邁進している。そのような人材であれば、30歳という年齢は不問といえるのではないでしょうか。こういったキャリアと年齢の多様化について説明するのは1つの方法でしょう。働き方が多様化している現代で、もし失敗してもリスタートの方法があるという内容の説明をしましょう。

 

    • <説明例:事業の成功見込みを具体的に語る>

 将来的に新しい仕事が見つかるかが不安になるということは、ある意味で今取り組もうとしている事業に対して親が懐疑的であるとも言えます。そういった意味では新しい事業の収益可能性を自分の言葉で説明することで、理解が得られることもあるでしょう。「3年後、さらに先の未来でも成長できる見込みがある」という根拠を数字などで具体的に示すことも必要でしょう。もちろん将来を100%見越すことはできないので現段階での目論見になります。

 

 

今回の記事のまとめ

 今回は共同起業に誘われたときの、親への説得方法を考えてみました。確かに保証人等のことを考えると、親を説得してから転身を仕掛けるのはひとつの順序かもしれません。ただ、共同起業を仕掛ける話は同時に、一刻の猶予を許さないような話でもあります。だからこそ経営者は、声をかけたとも言えるはず。それを受け止め、了承の返事をした子どもを、できることなら親は応援していきたいものですね。

 

ライター

工藤崇丸の内に本社を構えるFP会社の代表取締役社長

「FP会社社長が語るライフプランと転職」シリーズ

CEO写真(2)

 

丸の内に本社を構えるFP会社株式会社FP-MYS代表取締役社長兼CEO。1982年北海道出身。ファイナンシャルプランニング(FP)を通じて、Fintech領域のリテラシーを上げたいとお考えの個人、FP領域を活用してFintechビジネスを開始・発展させたいとする法人のアドバイザーやプロダクトの受注を請け負っている。資格予備校である株式会社TAC出身のため、資格ビジネス、人材キャリアビジネスにも精通。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居企業。執筆実績多数。株式会社FP-MYS公式ホームページ(http://fp-mys.com/

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