PC、スマートフォン、タブレット、SNS、アプリ、デジタルサイネージ、AR(拡張現実)、様々なデジタル媒体やそれを活用したサービスが隆盛する今、注目の仕事があります。それは、「デジタルマーケター」です。
以前「Webクリエイターがネット業界で高収入を得るためには?」で少しご紹介したデジタルマーケターという仕事はポジションとしてのニーズはありつつも、まだまだ一般的ではないため、その仕事の実態について簡単にお話をさせて頂きます。
デジタルマーケティングとは?
デジタルマーケティングとは、インターネットやデジタル媒体を活用したプロモーションを行うこと、プロモーションを行なうために分析をすることを指します。
私たちの生活に根付いているデジタルマーケティングによる事例としてはメールやネットでのクーポンを活用して店舗に足を運ぶこと、ありますよね?逆に店舗で専用アプリを使いネットでの割引やポイントを貯めるということもしませんか?
こうした例のように、ネット系企業でなくとも今やデジタル媒体やIT技術を使ってのプロモーションは企業が利益を上げるためにはなくてはならない存在へとなっています。
デジタルマーケターの仕事とは?
では具体的にデジタルマーケターはどのようなことをするのでしょうか?
企業のポジションにもよりますが、デジタル媒体やサービスの分析と分析結果からの施策立案です。現在Web解析ツールの進化によってどんな人が何をどれだけ買ったか、購入するまでにどんなサイトを見てたかなどわかるようになっています。
皆さんも一度見たサイトの広告を他のページを見ていても何度も見かけることはありませんか?それはあなたのネット上での行動が測定され、あなたの興味がありそうな広告が出るようになっているのです。そういった細かなユーザー分析ができるからこそ、膨大なユーザー動向に関するデータを抽出、分析し、施策を立て、実行検証をしていくことが必要になったのです。
デジタルマーケターになるためには?
この職種にキャリアチェンジがしやすい仕事は、日頃Web解析ツールを使っているWebディレクターやネットリテラシーのある広告営業、統計学やマーケティングへの知識保持者、また、サーバーサイドの開発エンジニアも入りやすいでしょう。
なぜ、開発エンジニアも対象になるかといいますと、膨大な顧客データはサーバー上にあり、深くデータを抽出したり、収集するためには開発言語の知識も必要となる場面があるからです。
より開発エンジニア寄りのデジタルマーケターは「データサイエンティスト」と呼ばれます。デジタルマーケティング自体まだ新しい言葉であり職種定義も広く曖昧な部分があるため、デジタルマーケターといってもどのフェーズを担当しているによって仕事内容がガラリと違います。
<※デジタルマーケターは経験が浅くてもなれるのか?>
ITビジネスで日本の先を行っていると言われるアメリカでは社内にデジタルマーケターを配置することが多くなっています。しかし、日本は社内にデジタルマーケターを配置したいという一方、そもそもITリテラシーやWeb知識が高いマーケターが十分に育っていないため、当分は解析ツールを扱うコンサル会社やWeb系のアウトソーサー等外注会社が活躍するであろうと見込まれています。そういったコンサルなどの会社は海外の事例や新たな技術習得に意欲的でありナレッジが溜まっているため経験が浅くてもまだ入社しやすい傾向にあります。
最後に
いかがでしたでしょうか。実は身近な事例が多いデジタルマーケティングの世界。知ることであなたの新たな活躍の場や未来が開けるかもしれません。今後よりニーズは高まっていくため、これを機にぜひ勉強してみてください。
西山愛実元人材会社のコーディネーター
「元人材会社のコーディネーターが語る、Web系職種転職事情」シリーズ
明治大学情報コミュニケーション学部を卒業後、新卒で人材総合会社である株式会社インテリジェンスに入社。事務系職種の派遣営業として横浜エリアの既存顧客、新規顧客の開拓に従事。派遣事業部で過去取引のなかった大手食品会社を新規開拓。産業カウンセラーの資格取得をきっかけにコーディネーターへの異動を申し出、IT職種のコーディネーターにキャリアチェンジ。インフラ、ヘルプデスク等の職種を担当し、その後Webクリエイティブ職種のメイン担当になる。Web領域を事業部の注力領域へと成長させ、新領域開拓のための先行調査を行う。Web系職種への知識と営業経験を買われ、客先の大手ネット系企業での中途採用チームの立ち上げるためのSVに抜擢。エンジニア、クリエイターを大量に含む採用目標を大幅達成。その後結婚を機にマレーシアに転居し、人材系コラムや求人作成等フリーランサーとして活動。