転職検討時・面接時に確認した方がよい人事制度(評価体系・制度編)

ライター:永見昌彦

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 2016年9月からフリーランス人事として独立した永見昌彦と申します(自己紹介はこちらをご覧ください)。事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわっていました。今までの経験などをふまえて、転職するかどうか検討している、あるいは既に転職活動を行っている方々にとって有益な「転職前に必読のはなし」を、いろいろな角度からお届けします。初回である今回は、「転職検討時や面接時に確認した方がよい人事制度」のうち、評価体系・制度について取り上げたいと思います。

 

転職時に見落としがち?「評価体系・制度」は要チェック!

 転職しようとする時に重視することはなんでしょうか?人によって基準や重要視するところは異なると思います。募集しているポジションの業務内容、会社規模、給与、勤務地、業種などいろんな観点で検討するでしょう。

 

 その一方、あまり気づかないけど、実は重要なことがあります。それが会社の「評価体系・制度」です。内定時に給与や賞与の金額が決まりますが、その金額は勤続していれば増えていく・・・ということは今ではほとんどありません。達成した業務実績に基づいて、給与や賞与は変わっていきます。その際のベースとなるのが評価体系・制度です。ですから転職時はその会社の人事制度の中で評価体系・制度に関しては必ずチェックが必要です。

 

なぜ重要かというと「今後のキャリアに大きな影響がある」から

 評価結果は自身のキャリアに大きな影響を及ぼします。みなさんにとって一番イメージがつきやすいのは、昇格でしょう。終身雇用制度が主流だった頃は、勤続年数や年齢によって昇格が決められる傾向がありましたが、今では業務実績によって昇格が決められるところがほとんどです。「次にこういう仕事にチャレンジしてみたい、こういうポジションについてみたい」と思っても、評価結果がともなっていなければ、そのチャンスを得ることは難しいでしょう。

 

 さらに、近年では外資系企業を中心に、後継者管理を行う会社も増えてきました。あるポジションの後継者は誰なのかを選定するだけではなく、その後継者(達)は、「すぐにでも後任として活躍できるのか」「あと2-3年くらい時間が必要か」「ポテンシャルはあるけど、まだまだ経験をつむ必要がある」といったステータスを管理しています。こういったものも、現状の評価結果が良くなければ、後継者として選ばれることは無い=キャリアアップも難しい、ということになります。

 

 別にキャリアアップの必要はなくて、今のままずっと同じ仕事ができればそれでよい、と思う人もいるでしょう。しかし、この変化が激しい現在、同じポジションであってもスキルアップが継続できていなければ、そのポジションから外され不本意な異動を命じられることもあります。環境の変化によって、求められるスキルも変わってくることは大いにあります。そういった時に、評価結果は考慮されています。

 

評価体系・制度に問題があると、正当に成果を評価されない?

 会社での評価体系・制度は、「会社での業績やそのための行動・ふるまい」についてであって、人格のことを指しているわけではありません。また、営業部門のように利益を生み出す仕事をしている人が高く評価され、間接部門のように利益を生み出す部門のサポートをする仕事の評価は低いというわけではありません。この辺が混同されていると、「どんなに成果をあげても評価されない」「評価体系が不公平」といったことにつながります。

 

(※)とある会社の不公平な人事評価の事例

 ある会社では、「デザインを生み出しているデザイナーが会社にとっては重要」という視点が強すぎて、賞与支給額や昇給もすべてデザイナーが有利になるよう な体系を組んでいる会社がありました。こういった会社だと、それ以外の部門で働いている社員にとってはモチベーションが下がるだけではなく、適切な人材が 会社から離れていくだけです。こんな人事制度だと自身のキャリアを積んでいく環境としては不適切だと思いませんか?

 

 

これが一番大事!転職の際に評価体系・制度を確認する方法!

 評価体系・制度が会社で働く方にとって重要なものであることは理解いただけましたかと思います。では、転職の際に評価体系・制度についてどうやって確認すればよいでしょうか?まずは、会社のWebサイトで評価制度に言及されている箇所があるかどうかチェックしましょう。そこに詳細が記載されていれば、不明点などを面接時などに質問をすればよいでしょう。

 

 評価体系・制度においては、いわゆる「目標管理制度」を取り入れている会社が多いと思います。目標管理制度とは簡単に説明すると、期首に業務上の目標を3つ~5つくらい上司と決めて、それに対してどの程度達成できたかどうかを期末に評価するものです。この目標管理制度がきちんと機能しているのかを確認するのに有効な質問がこちらです。

 

  • 質問:「部門や上司の業績目標はどのように共有されていますか?」

 「上司の業績目標」をふまえた上で、部下の業績目標を展開していくのが筋です。例えば、「部門の売り上げ1億円」というのが部長の目標なのに、その部下である課長が「課の売り上げ2億円」という業績目標だとしたら、明らかにおかしいですよね?これは、かなり極端な例ですが、こういった目標そのものが矛盾しているケースもたまにあります。

 

 また、部下の業務目標が仮に達成されたとしても、それが部門全体の目標と何も関連性が無いといったこともありがちです。そういったことが発生していないかどうかを確認するのに適切な質問が、「部門や上司の業績目標が何なのか共有されているかどうか」なのです。こういう情報が共有されているならば、評価体系・制度はきちんと運用されていると考えてよいでしょう。この辺をあいまいにしている場合は、評価体系・制度はあっても運用がきちんとされていない、あるいは、そもそもそういった制度が無いということも考えられます。

 

 

今回の記事のまとめ

 評価体系・制度は人事部門のために存在しているものではなく、社員の成長をサポートするためのツールです。これがきちんと運用されていない場合、その会社で働いても正当に評価されず、自身のキャリアにネガティブな影響を与えることもあります。転職の際に、こういったところも検討のポイントにすることをお勧めします。

 

 

ライター

永見昌彦外資系転職にも精通した人事歴20年の人事専門家

「人事キャリア20年のプロが語る、転職前に必読のはなし」シリーズ

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のべ1300名に対する中途採用社員向け新人研修のファシリテーターを担当し、人事情報システムにも精通したフリーランス人事。外資系ソフトウエアベンダーおよびコンサルティングファームで人事コンサルタントとして勤務した後、事業会社(ラグジュアリーブランド持株会社)で人事企画マネジャーとして人材開発・人事システム・人事企画を兼務。事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして、2016年に独立。専門性が要求される業務があったとしてもフルタイムで雇うほどのボリュームではない、あるいは担当者が不足していても社員を雇うことが難しいといった法人を対象に、人事全般のプランニング・コンサルティング・実務にたずさわっている。また、個人に対してブレストパートナーとして、プロジェクト策定や課題解決策検討のための個別コンサルティングも行っている。

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