実践!Webクリエイターのミスマッチ0のお仕事探し必勝法

ライター:西山愛実

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 人材会社でWeb系職種のお仕事紹介やカウンセリングをしていた西山です(自己紹介はこちらです)。仕事柄多くのWebクリエイターにお会いし話を伺ってきましたが、他の職種の方と比較して実に皆さん見えないこだわりを多く持たれています。特に感覚的なもので言葉として最初から全て伝えられる方は少なく、お仕事を紹介していくなかで浮き彫りにし、軸を明確にしていくカウンセリングをしていました。自分の仕事への軸が定まらないために就職活動が長期化し、苦労される方も多くいらっしゃいました。

 

 なぜ、そのようなことになるかというと、共通していえること、それは自分の経験や今後の希望について具体的な言葉を持っていないからです。そのため、少し経験からズレた仕事にエントリーしていたり、逆になんとなく気に入らずエントリーが進まないということもあります。ではどうすればいいかといいますと、答えは簡単です。自分について正しく理解し、言葉として表現しましょう。

 

 その方法としては過去の自分の経験を振り返り、職務経歴書に言葉として落とし込むやり方が最適です。転職活動には必ず職務経歴書が必要になってくるので、自分の軸を知るついでに素敵な職務経歴書も仕上げてしまいましょう。順を追って説明していきますので、是非トライしてみましょう。

 

まずは自分の経験してきた仕事内容の棚卸しを

 自分がどのような経験をしたか、何ができるかをまずは言葉にしてみましょう。この時のポイントは、できるだけ詳細に書くということです。

 

 例えばよくあるケースですと、「ページデザイン」。この一言だけ職務経歴書の仕事欄に書かれていること、本当に多いです。この言葉でどの程度制作ができるかイメージできますか?新規サイトの立ち上げで1からヘッダーフッターから作れるのか、それともテンプレートがあって画像やバナーを当て込む作り方をしていたのか、簡単な画像の差し替えや更新レベルなのか。何を扱ったページなのか、デザインだけなのか、コーディングまでしているのか。あなたの経歴を何も知らない人からすると、正しくあなたのスキルについて伝わらず、見る人の感覚や経験測でスキルレベルを想像させてしまい、ミスマッチの原因になります。

 

 とはいえ、白紙の状態ではなかなか書き出し辛いと思うので、ガイドラインを提示してみましたので、参考にしつつ情報を整理してみましょう。まずはあなたが制作してきたサイトについての情報からです。

 

  • 会社名:
  • 担当サイトURL(自分が制作したページ):
  • サイトの状態:新規・既存・リニューアル
  • サイトの特性:自社サイト・クライアントサイト
  • 対象媒体:PC・スマホ・モバイル・デジタルサイネージ・印刷物

 URLが機密情報上提示できない場合はサイトの情報を以下のようにより詳しく書きましょう。可能であれば画像キャプチャを貼ることをオススメします。

 

  • サイトの企業規模:大手・中小
  • サイト種類:コーポレートサイト・ポータルサイト・ECサイト・LP・ブランドサイト・採用サイト・広告バナー・アプリ・ゲーム
  • 制作ページ:Top・サービス紹介・問い合わせフォーム・商品ページ…etc
  • サイトの業界:食品・雑貨・玩具・金融・エンタメ・情報通信・ネット系・機械,サービス・冠婚葬祭・官公庁…etc

 サイトについての情報を書き出したら、次は自分のスキルレベルについてです。作業内容は勿論、大きなチームの中の一員なのか、少数精鋭で決定権を持ちつつ仕事していたのかといった制作体制についても記載しましょう。この点を書き出すことは自分のできることを理解し、人に伝えていく上でも有効です。

 

  • 工程

<ディレクター>

顧客への提案,要望ヒアリング,プレゼン,ワイヤーフレーム作成,進捗管理,メンバーへの指示出し,外注管理,予算管理,サイト更新,サイト解析

 

<デザイナー>

ワイヤーフレーム作成,新規ページデザイン,テンプレートを用いてページデザイン,バナー作成,画像加工,素材のイラスト作成,1からコーディング,修正コーディング,テキストライティング

 

<コーダー>

0からサポート機能を使わずにコーディング,0からコーディング,修正コーディング,更新,レスポンシブデザインのコーディング,スクリプト言語のコーディング,動作検証

 

  • 使用技術

HTML,CSS,XHTML,HTML5,CSS3,Sass,
Less,JavaScript,jQuery,ActionScript,
PHP,Unity,Bootstrap

 

  • 使用ツール

Dreamweaver,Illustrator,Photoshop,
Fireworks,Sai,Flash,Wordpress,NOREN,
Adobe Analytics,Google アナリティクス,
Git Hub,テキストエディタ

 

  • OS

 Windows・Mac

 

  • 体制

ディレクター◯人,デザイナー◯人,コーダー◯人,スクリプター◯人,デザインコーダー◯人…etc

 

 あくまでざっくりとしたガイドラインですので、他にもしていた仕事内容や使用していた技術があればしっかりと記載してください。

 

書き出した経験やスキルから自分の指向性を分析する

 書き出し作業お疲れ様でした。こうして言葉に落とし込み、見返してみるといかがでしょう?自分が働きやすかった職場やそうではない環境、惹かれやすいサイトテイストなど見えてきませんか?なぜ働きやすいのか、なぜそのサイトテイストや体制が好きなのかをより言葉にすることで仕事探しの軸が明確になり、今後のキャリアも考えやすくなります。

 

 自分の軸を言葉にできれば、転職エージェントに適確に自分の適性を伝えることができ、適した仕事の紹介を多く受けられますし、自分でもフィットした仕事にエントリーをしやすくなります。

 

最後に情報を職務経歴書にまとめる

 大抵の職務経歴書テンプレートには先ほど書き出した情報を当て込めやすい項目があるので、埋めていきましょう。あなたの経験やスキルが職務経歴書によって事前に転職エージェントに伝わることで対面でのカウンセリングの時間を職務経歴のヒアリングではなく、あなたの希望やキャリアについて相談できる時間にすることができます。

 

 ただし、応募する企業によって必要な情報や打ち出すべきポイントは違うので、その点は転職エージェントに相談しながらブラッシュアップすることをオススメします。

 

WEBクリエイターの転職成功に向けて

 いかがでしたでしょうか?少し面倒に感じられるかもしれませんが、自分を知り言葉にするメリットは他にもあります。一度言葉にすることで面接で緊張したとしてもスムーズに受け答えができます。そして、あなた自身自分の経歴を振り返ることで、自分の特徴や働きやすい環境を知ることができるため、事前に自分にフィットする仕事かどうか転職エージェントや企業に気になることを質問をして確認することができます。

 

 紹介された仕事だけにエントリーをするのではなく、能動的な転職活動ができます。また、正しく自分のできること、できないことを相手に伝えることができれば入社後のミスマッチを少なくすることもできますし、あなたのスキルや希望に合わせた仕事に将来的に就きやすくなります。

 

 転職は人生の中でとても大きなイベントです。より良い選択をあなたができるよう、正しく自分について理解を深め、企業に向けた職務経歴書というあなたの作品をブラッシュアップし転職活動に臨みましょう。転職ステーションの中には私の人材業界での経験を活かした記事を掲載していく予定です。本記事を気に入って頂いた方は是非私の他の記事もご覧ください。

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ライター

西山愛実元人材会社のコーディネーター

「元人材会社のコーディネーターが語る、Web系職種転職事情」シリーズ

テスト

 

明治大学情報コミュニケーション学部を卒業後、新卒で人材総合会社である株式会社インテリジェンスに入社。事務系職種の派遣営業として横浜エリアの既存顧客、新規顧客の開拓に従事。派遣事業部で過去取引のなかった大手食品会社を新規開拓。産業カウンセラーの資格取得をきっかけにコーディネーターへの異動を申し出、IT職種のコーディネーターにキャリアチェンジ。インフラ、ヘルプデスク等の職種を担当し、その後Webクリエイティブ職種のメイン担当になる。Web領域を事業部の注力領域へと成長させ、新領域開拓のための先行調査を行う。Web系職種への知識と営業経験を買われ、客先の大手ネット系企業での中途採用チームの立ち上げるためのSVに抜擢。エンジニア、クリエイターを大量に含む採用目標を大幅達成。その後結婚を機にマレーシアに転居し、人材系コラムや求人作成等フリーランサーとして活動。

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