現在、不動産会社の営業職で勤めている27歳です。5年程、不動産会社で主に一般個人所有のマンションや住宅の売買の仲介をしてきました。不動産の販売をする仕事は、大きな価格が動くので、達成感やお客さんの喜ぶ姿が好きで遣り甲斐は感じていましたが、最近になって売買の仲介の仕事を活かしながら新築住宅を一から企画し、建売販売する仕事に興味を持つようになりました。中でもハウスメーカーの住宅のようなデザイン性があり、比較的価格の高い住宅には関心が高いです。実際にハウスメーカーの営業職をされて、新築住宅の販売をご経験された方に、どの様な仕事があるか、内容等を含めお伺いしたいです。
質問
不動産会社の営業職からハウスメーカーの営業職へ転職したい。123view
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回答
1件の回答
大手ハウスメーカーで、質問者の方がおっしゃる建売住宅の販売の経験がある者です。私は勤め先のハウスメーカーの建物が好きになり入社を決めました。好きな建物を販売したいという単純な動機から入社しました。不動産会社の仲介のお仕事とハウスメーカーの建売販売の営業との違いは、不動産会社の仲介業は、一般個人の方の今住んでいる住宅を売却するお手伝いをして仲介手数料を得る事が仕事かと思いますが、建売住宅を販売する事は、土地の仕入れから行い、そのハウスメーカーの建物の建築をするので、土地と建物を両方合計した物件を販売する事で利益を得る事に違いがあると思います。
私が勤めていたハウスメーカーの建売住宅の販売も、まずプロジェクトチームを立ち上げて、土地の仕入れ(地主やUR、行政等の大規模な開発分譲地から土地を購入する、又は更地の販売代理契約を締結する。)から行います。土地は1つではなく、複数の土地を購入するケースが多いのですが、全ての土地にいきなり全てを建売住宅にする事は少ないです。やはり販売価格が高いので購入できるお客様の層が限られてくる為、建てて直ぐに売る事が難しいからです。その為、建てる分譲地が決まれば、まずその複数の土地に建築できる建物をイメージできる様に、1画にモデルハウスを建築する構想を検討します。ここでは、建てる地域、年代層や家族形態等を考慮し建築するモデルハウスのコンセプト(収納重視の家や子育て重視の家、販売価格の決定等)を考えます。そのコンセプトに基づいたセットプラン(建築する土地に対して、建物の配置や間取り、デザインを考える事)を作成します。私が勤めていたハウスメーカーはこのプロジェクトを設計士ではなく、営業職の人間が考えていました。会社によっては設計スタッフが考える所もあるかもしれません。私は営業職でありながら、このコンセプトやセットプランを考える仕事ができた事にとても遣り甲斐を感じていました。購入して頂きたいお客様を想像しながら自分たちが考えたコンセプトに共感いただく姿を想像する時はワクワクしました。
次は、モデルハウスの建築にかかります。建築前から建築中・建築後に見学会等のイベントを企画し集客を図る事もします。ハウスメーカーならではのコンセプトや建築地の魅力、建物の構造の特徴、完成後のデザインをご覧いただく流れを伝える事でその考えに共感を得るお客様をこの段階で集める事がとても大切になります。モデルハウスが完成すると、更地の状態の土地とモデルハウスが建築された土地付き建物の両方がある状態になります。行政等の大きな分譲地の場合は、複数のハウスメーカーが分散して土地を建築条件付きの販売代理土地としているケースが多い為、行政が販売開始日を決めて、その日から一斉に売り出しとなります。モデルハウスも最終は建売住宅として販売するのですが、ハウスメーカーの購入を検討するお客様は、基本的に自由設計で一から建築する事への要望が多いので、更地の状態から、モデルハウスのイメージを参考にしながら、どういう建物を建てるかを検討する商談に移る事が多かったです。建物が決まれば土地を行政等と契約してから建物を契約します。この方式を建売住宅とは呼ばず、土地を売ってから新築住宅を建てるので、売り建て住宅と呼んでいました。既に建っている建物を販売するのではなく、更地の状態の土地を販売しそこに建てる新築住宅をお客様と検討しながら新築する所に違いがあります。その過程の中で、モデルハウスを販売する事があり、その場合はまた新しいモデルハウスを建築するなどして販売初期と同じ様な状況を作る場合もあります。
少し話がそれますが、モデルハウスを建てると、周辺の古い住宅に住んでいる建て替えをご検討のお客様と見学に来場され、出会える可能性もあり、その面でもモデルハウスは色々な役目を持ってくれます。私が勤めていたハウスメーカーでは概ね以上のような建売住宅の販売の仕事の内容でした。ハウスメーカーの建売住宅の販売の仕事は、価格が一般の不動産会社が分譲する価格帯よりどうしても高くなってしまうので、それをコンセプトやそのハウスメーカーの住宅への想い、他社との差別化を如何に共感頂けるかにかかっているように思います。むしろその点が遣り甲斐になれば楽しくて仕方がない仕事であるとも思えます。