抗癌剤治療について薬剤師さんの意見を聞きたいです。
ポジティブなことでもネガティブなことでも。。。
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1件の回答
意見というものは特にないのですがここ20年くらいの私の経験で変遷などをまとめてみます。
2000年代になってから、がんに対する治療法の研究が進み、特に抗癌剤においては分子標的薬の開発が進み、多くの経口剤や注射剤が上市されました。従来の殺細胞性の抗癌剤においても薬物動態と薬効との関係について研究が進み、PK/PD理論や時間薬理学に基づいた併用療法(レジメン)が多く開発されました。抗がん剤治療の場も、入院から外来へと移行するようになり、従来は外来患者と関わることの少なかった病院薬剤師も外来化学療法の患者の管理指導に当たっています。
このように現在の抗がん剤治療における薬剤師の関わりは以前よりも増しており、抗がん剤治療に関連する業務は病院薬剤師の主な業務になりつつあります。この要因としては抗がん剤の危険性が薬剤師以外の医療職にも認識されるようになったことがあるでしょう。
ほんの20年くらい前までは、抗がん剤はナースステーションや処置室などの開放的な環境下で医師や看護師がバイアルから抜き取ったり輸液に混注するなどの調製作業を行っていました。やがて、抗がん剤による細胞障害性や変異原性、催奇形性がこれらの職種にも知識として広がり、抗がん剤調製による作業者の安全性について疑問視されるようになりました。そこで抗がん剤の薬理学や性状に詳しい薬剤師が、曝露のない安全な環境下で調製をすべきだとの声が高まり、特にがん治療を専門とする病院では安全キャビネットが導入され、薬剤師による調製が開始されました。現在では、ほとんどの病院において薬剤師による抗がん剤調製が行われています。
しかし、近年では安全キャビネット内で抗がん剤を取り扱っていた薬剤師の尿中から抗がん剤が検出された事例が報告され、それだけでは曝露対策は不十分であるとの声もあります。一切抗がん剤と接触せずに調整ができる閉鎖式器具という医療材料も開発されていますが、高額のため使用できるのは一部の施設に留まります。抗がん剤調製に携わる薬剤師の健康被害をいかに防止するかが今後の課題となっています。
薬剤師という立場から見たらこのような感じでしょうか。
他の方はどうお考えでしょうか。