転職のために薬剤師の求人を検索する毎日です。
いつまでに転職、のようにきめておらず、良い求人があれば…という程度です。
昨日、透析科の求人を見かけ、良さそうでしたので気になっています。
そこで聞きたいのですが、透析科関連の処方内容や薬剤師業務について詳しく教えてほしいのです。
もし私にも可能そうなら応募してみたいと思っています。
よろしくお願いします。
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透析科にかかわる処方、薬剤師業務が知りたいです8view
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透析科は主に血液浄化療法を行う診療科です。血液浄化療法は慢性腎不全や急性腎不全により老廃物の排泄ができなくなった患者さんや、敗血症により多臓器不全となった患者さん、膠原病や炎症性腸疾患の患者さんの抗体や白血球の除去を目的として施行されます。特に多いのは慢性腎不全の方の維持透析です。以前は慢性糸球体腎炎(IgA腎症)という自己免疫性の腎炎による透析導入が多数を占めましたが、ここ十数年の間に、糖尿病性腎症から透析導入となる患者さんが急増しています。このような患者さんの場合、週に3回程度は透析科に通院して維持透析を受ける必要があります。週に何度も通院することができない患者さんのために、腹膜透析という手法が用いられることもあります。透析科の医師の役割は血液浄化療法を行いながら各種検査値を投薬によりコントロールし、透析患者さんにおける血管や心臓、骨、神経などに起こる合併症を予防することです。
透析科においては、泌尿器科や腎臓内科などと併設した無床クリニックとして運営されるか、総合病院の一診療科として存在する場合がほとんどです。基本的に透析科医師はかかりつけ医として全ての透析患者さんの診療を行います。
多くの透析センターでは午前と午後の2クールに分けて血液透析を行います。総合病院の透析センターの場合は、午前中に主に外来の患者さんの透析を行い、午後から入院患者さんの透析を行うことが多いです。透析科の門前薬局においては、午前中の透析が終わる昼前の時間帯で患者さんが多くなります。
透析科で処方される医薬品の種類は一般内科に匹敵するくらい多いと言われます。降圧剤や血糖降下薬などはもちろんですが、リンやカリウムなどの吸着薬や副甲状腺機能亢進症を抑える薬、エリスロポエチン製剤といった透析科でしか用いられないような医薬品も多数あります。そして多剤併用となりやすいのが特徴です。透析患者さんの中には、10種類以上の投薬治療を受けている人もいます。長期的な合併症を予防するために必要な医薬品が多いため、門前薬局における服薬指導が大切になります。
また、透析患者さんにおける内服薬の投与量や投与間隔は医薬品により異なります。経口薬はその多くが低分子であるため透析膜から抜けてしまいますが、タンパク結合率が高いものや分布容積が大きく血中にほとんど分布されないような医薬品においては透析性がほとんどありません。透析患者においては本来の腎機能はほぼ喪失していますので、これらを総合的に勘案して投薬を行う必要があります。そのため、透析医と薬剤師のコミュニケーションが大切です。
透析科の処方の特徴としては、長期処方がほとんど無いということです。透析科に通院する患者さんは週に3回程度は受診して血液透析を受けます。医薬品の処方も1~2週間に1回の頻度で行われる場合がほとんどです。慢性腎不全で一度透析導入となった患者さんは、亡くなるまでずっと維持透析を受ける必要があります。したがって同じ患者さんが継続して来局するため、多くの患者さんと顔見知りになります。
門前薬局の経営面を考えると、透析患者さんだけの処方箋ではそこまで件数が上がらないため、経営的には厳しいかもしれません。しかし多くの透析クリニックで泌尿器科や腎臓内科の診療も行われています。保存期の腎不全の方や性器感染症、排尿障害のある方なども来局されるため、全体としての処方箋枚数が増加し、透析科の処方箋の割合は少なくなります。とはいえ、透析科の処方箋は処方数が多く高価なものが多いため薬価差益や調剤料による収益は馬鹿にできません。薬剤師1人当たりの透析科の処方枚数としては1日当たり25~40枚が妥当です。