創薬(探索研究)において薬剤師の悩みはなんでしょうか。11view

薬学部に在籍しています。製薬会社の内定を取ったので、製薬会社で創薬の仕事をしたいと希望しようと考えています。創薬に従事すると、どのような悩みがでてくるのでしょうか。

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回答

2件の回答

  1. mozikawa 2020/11/20 9:28

    内定が出てから創薬を希望するとは珍しい。
    普通は製薬会社に応募する時点で職種、部門(例えば、薬効薬理部門や合成研究部門等)を決めて応募するものなのですが。
    選考過程では大学生に自分の研究内容をプレゼンさせますが、あなたはプレゼンしましたか?
    そこでどれぐらい研究の出来る人間かを判定しますし、それ以前に大学での研究内容が会社の研究内容、充足させたい部門の研究内容にそぐわないと、その時点で不採用です。

    あなたが内定をもらった会社の採用体系だと、あなたが優秀で研究能力が高かったとしても、創薬にはいけないことがありえるのではないでしょうか。
    会社に確認してみた方がよろしいかと思います。

  2. sinyasiki_39 2020/11/13 7:57

    まず、in vivo(動物実験)とin vitro(試験管内の実験)とが相関しない場合が多いです。この2者が相関していないと、in vitroでの活性評価の結果が意味のないものになってしまいます。このような状態になると、プロジェクト(グループ)全体が仕事になりません。合成化学者は活性の結果を見て、どのような化合物を合成すればよいか考えます。だから、その根拠となるデータが信用できないとなると困るのです。さらに、最近、in silicoという単語が出てきました。コンピューターによる結果で、標的酵素との結合能力を算出し活性の値を出すのです。in vivoとin vitroの結果でさえ相関がとれない時があるのに、in silicoで何をするのでしょうか。「ビボとビトロの欠かに相関がない、これはアドメによるものだ。」というなら、まだましです。In vitroで使用する酵素などは、気温、湿度、照度、薬剤濃度など微妙な変化で活性が変わるのです。相関係数が0.9近くになることはまずありません。薬効薬理部門は、この変化にいつもオドオドしています。

    動物によっても薬剤の結果が変わることがあります。最初に使用する動物はマウスです。次は、ガイドラインではマウスより大きなげっ歯類となっていますから、通常はラット(モルモット)を使います。さらに開発ステージが上がるにつれて、大型の動物で実験するようになります。マウスとラットの結果が一致しないということもよくあります。最近の開発薬剤は、アルツハイマー治療薬など結果がはっきりしないものが多いのです。

    せっかくいい薬を見つけても製造するのに高額なお金がかかることがよくあります。当たり前ですが、製薬会社は利潤を追求するので、安く作れるに越したことはないのです。どうしても、同類の薬剤と同じ価格で製造できない場合は、ドロップアウトしてしまいます。実験室では合成できても、プラントでは製造できないということがよくあるのです。

    実験室では収率よく合成できたのに、プラントで製造すると収率が下がる場合もあります。これをスケール・ギャップと言います。このスケール・ギャップは合成部門が解決しなければならない問題です。

    他にも結晶多形や不純物の毒性、残留溶媒などなど創薬研究における落とし穴はたくさんあるのです。薬剤師は、製薬会社をやめても、まだ職があります。こういう落とし穴にはまって、グループ全体が暗くなった時、「薬剤師はいいよなぁ。会社をやめてもドラッグ・ストアがあるからなぁ。」などというセリフが飛び交います。

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