一般内科の門前薬局への転職は、薬剤師としてのスキルを磨ける?忙しさは?22view

一般内科の門前薬局に転職しようか迷っている者です。

噂では一般内科は結構忙しいと聞いていますが、どの程度忙しいかなど、想像ができません。(今は整形外科の門前です)

スキルアップを目的として転職を考えているので、忙しいのが嫌だというわけではないですが、家族との時間が持てないほど忙しくなるのは避けたいので、事情をご存知の方の意見が聞きたいと思いました。

よろしくお願いします。

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1件の回答

  1. mitaki 2020/07/06 18:54

    内科的な診療においては、原則として医師は臓器ごとに専門医を取得し、それを標榜することが多くなっています。例えば、神経内科(脳・神経)、消化器内科(消化器全般)、血液内科(骨髄・血液成分)、腎臓内科(腎臓)といったものが有名です。これらの専門医においては、かかりつけ医からの紹介を受ける2次医療としての診察を行うことがほとんどです。これとは対照的に、患者さんの「かかりつけ医」として初期治療(プライマリーケア)を行うのが「一般内科」です。別の名称としては、「内科」、「総合内科」、「総合診療科」と呼称されることもあります。

    一般内科においては、単科のクリニックとして運営されることが多いです。もしくは、専門医がいる総合病院における患者さんの振り分け(トリアージ)役の診療科として初診を担当する場合もあります。クリニック、病院のいずれの場合においても、初診の後、専門医が診療する必要性があると判断すれば専門医へ紹介し、専門医でなくても対応できる場合にはそのまま2回目以降も診療を続けます。薬剤師としては一般内科の門前薬局、もしくは総合病院の病院薬剤師として関わる機会があり、求人数としては非常に多い部類になります。

    一般内科医が処方する医薬品の種類は他の診療科と比較するとかなり多いほうです。この理由ですが、一般内科には様々な症状をかかえた患者さんの初期治療を行いますので、その診断は臓器横断的であり、かなり広い領域となります。通常は専門医が処方するような医薬品であっても、初期治療の時点で処方する必要があるため、必然的に医薬品の種類が多くなるのです。そのため調剤薬局においても、それに合わせて医薬品の採用品目が増える傾向にあります。
    2つ目の傾向としては、新患の割合が多いということです。一般内科においては急性疾患を診ることが多いため、定期受診の再診患者さんよりも初診の患者さんが多くなる場合もあります。調剤薬局においても住所や電話番号、副作用歴、アレルギー歴、併用薬などの聞き取りの頻度が多くなります。
    3つ目の傾向としては14日以内の短期の処方が多いということです。専門医へ紹介するつなぎの処方として医薬品が使われることも多いですし、短期の治療で軽快するような急性疾患の場合も多いからです。その一方で、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病のように内科的な慢性疾患を一般内科で継続的に診療することもあります。また、通常は専門医が継続して診察する疾患であっても、検査や診断など年に数回のみ専門医を受診し、それ以外の月は「かかりつけ医」としての一般内科にかかる場合もあります。そのため、28日以上の長期処方も多くなります。

    調剤薬局の経営面で考えれば、採用品目は比較的多くなりますが、患者さんが多ければ医薬品の回転も速いですのでそこまで問題にはなりません。生活習慣病の医薬品は差益が出るものが多く、長期処方や高齢者に対する一包化は調剤報酬増へ繋がります。初診が多いという患者層や内服薬の長期処方も比較的多いことも考慮すれば、薬剤師1名につき1日当たり処方箋25~40枚の調剤数が妥当かもしれません。また、一般内科は急性疾患の初診窓口としての性質があるため、どうしても診療終了間際に患者さんがやってくる傾向があり、診療時間が延長しがちです。そのため調剤薬局の閉店時間も遅めに設定されていることが多くなり、薬剤師の勤務時間も交代制となっている場合があります。

    一般内科の門前薬局に勤めるメリットとしては、さまざまな疾患の初期治療にあたることができるということです。専門的な疾患の治療薬も扱う機会があり、それらの疾患や薬物治療に対する知識もある程度持ち合わせておく必要があります。生活習慣病に対する初回治療においては、その後の合併症の進行を防ぐのに生活指導や服薬指導が大切です。そういった意味では、一般内科の門前薬局の薬剤師の働きは非常に大事であると言えるかもしれません。

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