調剤薬局から製薬会社(品質保証)への転職を目指してます。未経験の求人は複数ありますが、担当する業務が多数(GQP省令に関するものがほぼ全部)記載されており、最初に担当する業務のイメージがつきません。。。
未経験の場合には、まず一般的にどのような業務を担当することになりますでしょうか?
また、製薬会社の品質保証部門に転職するには、薬剤師資格以外に特別なスキルが必要なのでしょうか。
質問
調剤薬局から製薬会社(品質保証)への転職について48view
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回答
4件の回答
必要なスキルについてですが、まずGMPガイドラインを一読してみてください。何が書かれているか、わかりますでしょうか。Qトリオ、軽微変更届と一部変更申請の違い、PIC/Sについて説明できますか。一部変更届や軽微変更届、資材会社の査察、県やPMDA、FDA、業務委託先からの査察対応などを一人でできますか。
品質保証部(GMP)の中でも、得意不得意分野があります。固形製剤や注射剤工場から品質保証部に来た人は、クリーンルーム維持、防虫防鼠が得意です。製造や合成研究から来た人は、バルクの品質保証や軽微変更届、一部変更申請、各種バリデーションが得意です。品質管理部から来た人は、原料や水の規格について得意です。過去に実務を行うことにより、仕事の概要、仕事に必要な取得データや書類関係、報告書に記載しなければならない事、その他ノウハウを経験しているからです。
「この製造法を変更してコストダウンしたいのだが、軽変になるのか、一変になるのか、どっちだ?迅速一変とか無理か?」「クリーンルームでPQの落下菌アウトなのだが、対策をしてやり直しか?このままでも大丈夫か?」といった質問が、バシバシと出てきます。答えられないと、「ありゃ、駄目だ。」とか「分野が違うのかな。」と思われて相手にされなくなります。
ひどいようですが、GMPガイドラインはあくまでガイドラインであって、具体的にこうしなさいという指示はありません。たとえば、「品質を測定する分析機器はキャリブレーションされたものを使用する。」というガイドラインがありますが、毎回、キャリブレーションをやっていてはお金がいくらあっても足りません。では1週間ごとにやればいいの?1か月ごと?1年?と具体的な数字が全く示されていないのです。そこで、会社独自のポリシーが出てきます。(本当は横並びになっています。製薬協などが主催する講演会などで情報交換しています。)
さらにひどいことをいえば、品質保証部のレベルがこのままでは駄目だと査察官が判断した場合、工場長の責任になります。査察官は、工場長を呼び出し是正措置計画の回答を求めます。また、経営者(工場長)がこのままでは駄目だと判断した場合も是正措置をとります。つまり、GMPガイドラインのコンサルティング業務をしている会社に指導を仰ぎます。当たり前ですが、製薬会社もコンサルティング会社が妥当で矛盾したことを言っていないか観察します。
このように一朝一夕で品質保証部は務まらないのです。品質保証部に入るためには、現場の作業から始める必要があると考えます。
異業種から転職されてきた人や別部門から異動してきた人は、まず「出荷管理業務」「文書管理業務」「品質情報処理業務」のどれかか、複数を担当していますね!
どれも他の業務と比べると他社との折衝を行う可能性が低かったり、業務手順が明解でルーチンかされておりとっつきやすかったり、専門的な判断が必要となる頻度が低いなどで業務未経験者であっても任せやすかったり、業務の導入とするのにピッタリな難易度の作業だからだと思います。
品質保証の未経験者が最初に担当する業務は品質標準書の作成・改訂をメインとする文書管理業務、医療機関から申し出のあったクレーム調査を行う品質情報業務、製造業者との取決め締結・改訂業務などがあります。
品質情報処理は緊急性がある場合もありますが、その他の業務は緊急性がない場合が多く、期限に余裕があるので初めて業務を行うため時間がかかってしまうことがあっても問題ないことや、手順書に記載されている手順や所定の様式を使用して作成できるなど、業務がルーチン化しているので経験が浅い場合でもとっかかりやすく、電話や会議などで他社の品質保証業務担当者と調整が必要となるなど難航してしまう可能性も低いためです。
うちの勤務先ではまず最初にクレームの対応業務を担当します。
勤務先では製造を他社に委託している製品が多く、中途入社の場合は製造や研究などの経験がないままで品質保証業務を行うことになります。
技術的な知識が不足していても補う機会が少ないため、最初から製造業者を担当し、製造時の逸脱管理や変更管理業務を担当するということはありません。
品質情報業務の場合は、調査を依頼すると製造委託先が調査を行い報告書を提出してもらえます。
よって、品質情報に関わる製品の一部の製造プロセスについて学ぶ機会になったり、他の業務と比べると報告書の確認も難解ではないことから最初に経験する業務とされていたりするみたいですね。