整形外科の門前薬局の薬剤師は、楽すぎてスキルアップできない?597view

34歳、病院薬剤師です。
なかなか休みが取れなくて、家族サービスもままならず…しかし給料はさほど高くもなく…嫁には離婚を言い渡されそうな、そんな嫌な予感がし始めているので、自宅近くの薬局への転職を考えています。
自宅から車で5分くらいのところに、この辺では評判の整形外科があります。
その門前薬局で薬剤師の募集をしているようなので、転職しようかと。

ただ、病院での業務とは違って、整形外科オンリーの患者さんしか来ないだろう事もあり、スキルアップができなくなるような気がします。
整形外科といえば、シップを処方するくらいでしょうし、たまにロキソニンが出るくらい…のようなイメージなんですが、違いますかね?
だから、薬の飲み合わせだとかそういう面でもあまり気を使わないんじゃないかと。

友人が昔整形外科の門前にいて、転職して今は眼科の門前にいますが、整形外科は楽だったし、眼科も目薬を出すとかそんな簡単な作業でいいから楽だと話していました。
しかし、私と友人の給料はさほど変わりません。もちろん病院と調剤薬局で給料が違うというのは分かっているのですが…

整形外科の門前薬局音薬剤師業務について、詳しい方、意見をください。

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3件の回答

  1. yunome 2019/01/14 18:08

    整形外科は運動機能をつかさどる骨や筋肉、軟骨や神経などの器官における疾患を診断し、内科的もしくは外科的に治療する診療科です。その範囲は脊椎、骨盤、上肢、下肢とほとんど全身に及びます。患者の主訴のほとんどは局部に痛みや痺れなどの不快な症状があるということです。整形外科では、湿布や鎮痛薬処方や局所麻酔薬のトリガーポイント注射といった内科的手段と、骨折した部位をギブスやシーネ等で固定したり、人工関節に置換するといった外科的手段を組み合わせて治療を行います。
    高齢者においては骨粗鬆症や骨の変形などによる痛みを訴えることが多く、かなりの頻度で整形外科を受診するそうです。一方で、中高生や若い成人においては部活動や趣味でスポーツをする人が多いですが、それによる怪我で整形外科を受診する場合もあります。つまり、整形外科は他の診療科と比較して、幅広い年齢層の患者が受診する診療科と言えます。

    整形外科は大きく分けて2種類に分かれます。それは、人工関節や骨頭の置換術や骨切り術などの整形外科的な手術が可能かどうかという点です。整形外科には単科もしくはリハビリテーション科や膠原病内科などと併設したクリニックがあります。診療所の整形外科は手術室機能が備わっていない場合が多いです。医薬品の投薬や注射などの内科的診療と、外科的なところでは整復固定までを行います。湿布や痛み止めの内服を求めて高齢患者さんが集まってくるのは、クリニックの整形外科の方です。もう一つは入院病床や手術室を備えた病院内の整形外科です。かかりつけの整形外科クリニックからの紹介を受けて整形外科的な手術を行うか、かかりつけ機能まで担っている整形外科病院もあります。
    いずれにしても、整形外科は全ての診療科の中で一二を争うくらい患者さんが多く、病院が保険算定する診療報酬は手術、診療材料などいずれも高額となります。つまり単価は高い割に患者数も多いので、整形外科クリニックや病院は収益を上げやすいと言えるのです。

    整形外科医が使いこなす医薬品の種類は、全ての診療科の中で最も少ないと言われています。内服であれば鎮痛剤、神経障害治療剤、骨粗鬆症治療剤、リウマチ治療剤などで、あとは外用の湿布剤や塗り薬といったところです。整形外科の門前薬局では採用品目不足により基準薬局を満たさないところも多いと言われています。
    実際の整形外科の処方では、内服薬が多くても5~6種類、あとは湿布薬またはスチック剤やローション剤などを数本ずつという処方をよく目にします。整形外科医によっては、患者さんの希望で外用剤をたくさん処方するところもありますし、ほとんど処方しないところもあります。
    整形外科の処方においては、ハイリスク薬が処方されることは稀であり、難しい薬学的管理を必要としない処方が多いです。したがって、調剤や病院での経験のない薬剤師の足掛かりとして整形外科は向いているかもしれません。ただし、膠原病内科が併設されている場合は、ステロイドや免疫抑制薬、抗TNFαモノクローナル抗体などが多く処方されますので、高度な知識が必要とされ、薬学的管理も難しいものとなります。

    整形外科の門前薬局において留意すべき点は、膝や腰に痛みがあるために、個々の患者さんにおいて特別な配慮が必要なケースもあります。患者さんのことを想うことのできる親切な薬剤師が整形外科には向いています。
    2つ目の留意点は、ほとんどの施設で患者さんが多いということです。処方内容は鎮痛剤と胃薬、湿布などいった単純なものが多く、服薬指導にもそこまで時間を取られないのですが、患者さんが次から次へと来局されるので薬歴を記載する時間がなかなか取れないこともあります。薬剤師1名当たりの1日の処方箋枚数の目安は35~50枚程度といったところです。整形外科のクリニックは患者一人あたりの単価が高いのですが、調剤薬局においてはそこまで単価は高くありません。クリニックとは反対に薄利多売の世界となります。

  2. onuki 2019/01/13 11:09

    整形外科などの門前ならたしかに調剤業務は楽かもしれないです。でも、湿布が大量で重い荷物を運ぶことも多いようですね。
    眼科はその点軽いから重労働もないかもしれないですね。あとは耳鼻科とかですか。大病院の門前とかと違って一枚の処方箋の負担が軽いですからね。
    楽、という言い方はここだけかもしれないけど手抜きをしたいような誤解を招きそう。働きやすいとかストレスが少ないとかいう言葉がいいかも。スキルアップを考えると難しい選択ではありますが。

  3. kariyado_4 2019/01/11 19:06

    整形外科の門前薬局の薬剤師は、あまり指導する内容がないと思われているかもしれませんが、意外に相談を受けることが多いものです。

    整形外科の受診理由として主なものは、腰痛症や変形性関節症、関節リウマチ、腰部脊柱間狭窄症などで、交通事故によるむち打ち等も見られます。高齢者の受診が多いことから、併用薬には注意が必要です。特によく見られるのは胃粘膜保護剤の重複です。内科などですでに処方になっているにも関わらず、鎮痛剤と一緒に処方になってしまう場合がよくあるので同系薬を見逃さないようにしましょう。
    一人暮らしの高齢者では湿布剤が問題となることがあります。腰や背中に手が届かないために、必要としている部分に貼付することができない場合があるのです。そのような相談は本人からはしにくい場合が多いようですので、薬剤師側から服薬指導の際に貼付に困っていないか伺うと良いでしょう。ちなみに手が届かない部分への湿布剤の貼付を補助する器具もありますが、湿布剤を床に置いてその上に自分が寝ることにより貼り付けるという方法が簡単です。

    関節リウマチは中年の女性から発症率が高くなります。そのためヒートからの取り出しが辛くても言い出せない方も多いようです。今まで病院にあまりかかったことのない方であれば一包化を知らないこともあります。しつこく聞いてしまうと、自尊心を傷つけてしまう場合もあるので注意が必要ですが、定期的にヒートからの取り出しが大変ではないか、痛みはないか伺うようにしましょう。
    関節リウマチでは薬の飲み方についてもしっかりと指導する必要があります。メトトレキサートは決まった日や回数をしっかりと守ることが大切ですが、飲み忘れた場合についても指導しておくことが必要です。一般的には気がついた時点で服用し、1日2回服用であればその後12時間おきに服用しますが、処方医によって方針が異なる場合があるので事前に確認しておくようにしましょう。副作用ではありませんが、サラゾスルファピリジンは汗や皮膚が黄色く着色することがあり、ソフトコンタクトレンズは着色の可能性があるため使用できません。中止する必要はないのですが、体液の着色が起きた場合に患者さんが不安にならないように事前に説明が必要です。

    関節リウマチは女性に多い疾患ですが、女性は比較的我慢強く鎮痛剤の服用を我慢してしまう患者さんが多くいらっしゃいます。頓服の服用は自己判断ですが、痛みは我慢している時間が長いほど強くなり鎮痛剤が効きにくくなることが多いので、我慢しすぎないようにお話ししておくことも大切です。胃腸障害や腎疾患などの基礎疾患がなく、用法用量を守っていれば鎮痛剤を毎日服用しても差し支えないことを話しておけば安心感につながるでしょう。

    整形外科にかかっている患者さんにとって冷えは大敵です。冬季はもちろんですが、夏季も冷房による冷えから痛みが悪化する場合がありますので、夏季でも冷やさない工夫が大切です。腹巻きや靴下、サポーターなどで身体を冷やさない工夫を勧めたり、辛い場合には濡れタオルを電子レンジで温めたホットタオルを当てることをお勧めしても良いでしょう。また、夏野菜を大量に食べることは避けて、根菜など冬野菜を中心に食べることも身体を温めるのに有効です。

    このように、整形外科の門前薬局では薬の飲み方以外にも多くの方法で患者さんの手助けをすることができます。

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