40代後半の女性です。高校卒業後に就職した会社で事務職として10年勤め、結婚を機に退職しました。その後は3人の子どもの育児や家事で忙しく専業主婦でしたが、子どもが中学生になった5年前からもう一度社会に出て働くことにしました。しかしブランクが10年以上あるためなかなか仕事が見つからず、地元市役所の臨時職員として働いています。一般事務補助のような仕事です。
お役所なのでいわゆるブラック企業のようなことはありませんが賃金も低く、臨時ということでいつ切られてしまうか不安です。
結婚前の仕事では総務で給料計算や社会保険の手続きを行っていたため、定時で退勤できる現在の仕事の合間に勉強し社会保険労務士の試験に合格することができました。育児は一段落しており、これから子どもの教育費もかかるためこの資格を活かして正社員として働きたいと考えています。年齢的なこともあり可能性はいかがなものでしょうか。
他に運転免許(ペーパードライバーではありません)と高校時代に取得した珠算3級と簿記2級の資格があります。経理事務の経験はありません。
質問
勤務社会保険労務士として正社員になりたい168view
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1件の回答
50代の女性です。私も市役所で非正規の仕事をしていますが、社労士の資格と実務経験を評価され年金相談の業務についています。同じ職場で一般事務補助の方もおられますが、賃金はその方たちより若干高めで周囲の人たちからは専門職として信頼されていることも実感できるので働きやすいと気に入っています。
そうは言っても給料は頭打ちで高卒初任給程度ですし、1年契約で原則更新されているものの身分の保証はありませんので、あなた様のご希望には合わないですよね。でも参考としてこういう仕事もあるのだと記憶の隅にでも置いておいていただけたらと思います。
専業主婦だった方の再就職がとても難しいことは5年前にご経験された通りです。けれども今度は臨時職員とはいえ現職でお仕事をされているので正社員のお仕事に転職できる可能性はゼロではないと思います。ただ、勤務社労士として、あるいは社労士の資格を活かして、という点は少々気になるところです。
転職先を探される方法として、事務職の場合は求人誌や求人広告はほとんど掲載されていませんので手近にはハローワークを利用されるのではないかと思いますが、ハローワークに出ている求人で社労士を募集しているものは少なく、あっても現在の私のように行政機関の非正規や非常勤がほとんどです。ハローワークの求人情報はご自宅のパソコンからでも閲覧することができ、検索条件に資格を入れることも簡単にできます。しかし社会保険労務士を資格条件に入れ、正社員でかつ通勤可能な範囲で検索すると首都圏以外ではほとんどヒットしないと思います。
勤務社会保険労務士としてのお仕事にどのような内容をイメージされているのでしょうか。ご結婚前にされていたように民間企業の総務部や人事部で給与計算や社会保険関係の事務に専従するということでしょうか。あるいは同様な職場で労務管理や規則規定の整備、賃金体系の策定などにも深く関わって行きたいということでしょうか。
企業の社員として給与計算や社会保険関係の事務に従事するのは、ご結婚前のあなた様がそうであったように、資格がなくても、学校を卒業したばかりの若い人でも可能です。特に現在はほとんどの事務処理はパソコンで行うことができるため5000人規模の企業でも専従の社員は配置しておらず普段は総務・人事の他の仕事をしながら給与計算の時期だけ数人で集まり2~3日で処理してしまうこともあります。このような職場が特別に社労士を求めて募集することはありません。
小規模でも堅実な運営をしている会社で事務職に欠員が出てその補充にという求人が時々あります。仕事の内容に給与計算が含まれていたり、「社会保険の手続きができる方歓迎」と特記されていたりすれば、先ずは経験者として応募され、面接のときに最近改めて勉強しなおし国家試験にも合格していることをアピールされれば採用される可能性は5年前のあなた様より高いと思います。採用され、一般事務的なことも含めて仕事を続けて行く中で、「やっぱり資格のある人は違う」という評価を得ることができれば、勤務社労士としてより専門的な人事関係の業務を任されるようになることも夢ではないでしょう。
いつ切られるかわからない不安をお持ちということは、あと20年は働き続ける覚悟をお持ちだと思いますので、最初の切り札は資格ではなく「経験者」であるということ、5年前と違うのはその経験をブラッシュアップしたことだという認識で臨まれた方がいいように思います。
また、企業の総務や人事部門に入る方法として、人材派遣会社に登録し派遣社員として仕事を開始する方法も考えられます。派遣社員という点に不安があろうかと思いますが、紹介予定派遣であれば派遣期間満了後には派遣先の企業に雇用してもらうことができます。確約ではなく、雇用されるとしても正社員であるとは限りませんが、派遣会社のキャリアコンサルティングを受けることができるたけでも一考の余地はあります。
もう1つの勤務社労士の形として社会保険労務士法人や税理士法人に転職されて、そこで先輩社労士の方と一緒に社労士業務全般について経験を積むというものがあります。ハローワーク出ている社労士の求人は、行政以外ではこういった法人です。どちらかと言うと正社員ではなく契約社員としての採用になることが多いようですが、業務をこなして行くことができれば一方的に契約を切られる心配もないかと思いますし正社員に登用される可能性もあるようです。このような法人は顧問先の企業の総務・人事・経理の部門の仕事を請け負っているため、顧問先の企業を訪問することも多く、当然社会保険関係の手続き代行のため自動車の運転ができることは必須です。請け負っている業務に給与計算が多いので、その経験があるというのも強みになります。ただし、税理士法人では経理事務の仕事ができる方が有利です。はっきりと簿記2級以上などと必要なスキルを示した求人もあるほどですが、実際の仕事は最低限度の伝票入力、仕訳が正確にできれば対応できます。
求人情報をこまめに閲覧したり応募したりしながら、現在以上の経験や資格が必要であればその部分を補いながら転職活動をして行くことは可能ではないでしょうか。
行政の非常勤は社労士試験合格者や有資格者であれば未経験でも採用される可能性はありますので、正社員ではないものの数年の経験を積むためと割り切って働くことはマイナスにはなりません。経験する中で社労士としてどういった業務を専門にして行きたいのかがご自分でもはっきりしてくるでしょう。
また、学生時代に簿記2級を取得されているとのこと。おそらく全商(全国商業高等学校協会)簿記検定の2級ではないでしょうか。十分だとは思いますが、一般的には日商(日本商工会議所)簿記検定の等級で求人条件に記載されています。一般的に全商2級は日商3級と同レベルだと判断されますが、3級以下だと認識していたり主張される事業主もいます。未経験で20年以上経過していることもありますので日商3級(できれば2級)を取得しなおされることも前向きな評価につながることだと思います。