現在は普通の会社で事務員をしていますが、将来は独立して仕事をしたいと思っています。デザインなどは才能面も必要だと思いますしガテン系の仕事はひとりではできないうえに体力面で自信がありません。
事務系で最初は自分ひとりでもできそうな社会保険労務士の仕事に興味があります。自分の事務所を持つためにも、その前にすでに事務所を開いている先生のところへ転職したい(雇ってもらいたい)と思っています。でも、そこではどのような仕事をするのでしょうか。パソコンの基本的なことはできますが、数字に弱いので税理士や公認会計士は無理だと思います。また自分で言うのも…ですが、おとなしい性格で人見知りなため弁護士のように人前で喋ったりも難しいです。
質問
社会保険労務士の事務所ではどんな仕事をするのですか?89view
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回答
2件の回答
社労士事務所の中で労働保険事務組合となっているところがいくつかあります。社労士でなくても労働保険事務組合はできますが、社労士事務所が兼ねていれば相当数の顧客を確保することができます。そういった事務所であれば先ず労働保険の事業所設置届や変更届、保険料算定、それに伴う賃金計算、雇用保険加入・喪失届、社会保険の加入・喪失届など基本的な業務を数多くこなすことになると思います。
労働保険事務組合は顧客の労働保険料を立て替えて納付するため財産があり経営も安定していると思います。私は以前ハローワークの紹介で労働保険事務組合の面接会に行ったことがありますが、20人以上の応募者に履歴書と交換に交通費として現金2,000円の入った封筒を配っていました。しかし応募者に対して雇用保険業務の説明をする際「皆さんのようにあぶれた人…」という発言があり感じが悪いと思いました。転職希望であぶれていなかったこともありますが、印象が悪いので後日辞退の申し出をしましたが、一般の社労士事務所より給与面でも恵まれており、求人募集も出やすいのではと思います。感じの悪いところの方が少ないと思いますのでこうした事務所で働いてみることは基本的な業務を熟知できるなどのメリットがあります。内勤の事務が中心ですからおとなしい人でコツコツと事務仕事ができる人には向いていると思います。
デメリットとしては定型業務が多く、社労士業務の多岐な例に接する機会が少ないことがあります。将来的に独立した場合、基本的な業務がきちんとできることは必須ではありますが、それだけでは十分な収益を上げることはできないでしょうし、顧客に対して「こんなこともできますよ」という提案や顧客が得をするような制度(助成金など)、規程の改訂なども先取りして紹介できる社労士でないと淘汰されてしまいます。
労働保険事務組合は特別ですが、事務仕事が得意な初心者の方が社労士の仕事の入り口にされるのによい職場だと思います。資格を取得しご自身のやりたい分野や得意な分野が出て来てから再度の転職を経て独立されればよいと思います。再度の転職のとき経験があるというのも強みになりますので焦らないで力をつけて行かれますよう応援しています。
社労士事務所の求人そのものが少ないため、転職したいと思ってもすぐにはないかも知れませんが、時々募集が出ています。たぶんですが社労士や資格がない補助者を雇いたいと思っている事務所には2種類あると思います。
1つは、社労士業務のほかに行政書士業務を行っている事務所です。当然に先生(所長)は2つの資格を持っていてどちらも登録しています。他にも税理士と社労士のダブルライセンスでやっている事務所も多いのですが、税理士業務には興味がないとのことですので、行政書士とのダブルライセンスでお答えします。
社労士の業務だけで事務所がやって行くことができるのは2つ目で紹介するようなケースだと思うので、そうではない事務所では社労士業務は殆どなく行政書士業務がメインです。行政書士は守備範囲が広い資格ですが、事業の許可認可申請業務ができますので、たとえば建設業とか夜のお店とか、自治体の許可認可が必要な仕事をしたい人が依頼に訪れます。ガテン系ではないのですが夜のお店では事業場(お店)の広さを測ったりする必要があるので簡単な測量もやります。建設業はもろにガテンですが自分がその仕事をするわけではありません。お客様がされるのですが申請には細かい工事の種類や会社が所有している重機についても記入しなければならないためどういったものかは把握する必要があります。そして測ったり把握したりした内容を決まった書類に記入して作成して役所へ提出することを代行します。このような事務所で働くということは補助者といえども一通りのことができる必要があり体力はそこそこで構いませんがフットワークが良いことが必要でしょう。
こうして許認可を得たお客様が、その後に従業員を雇用したりすれば労働保険や社会保険の事業所設置届、従業員の加入手続きなど社労士の仕事がオマケとして出てきます。やはり書類作成と関係役所への提出がメインです。事務仕事と事業所(お客様の会社)や役所へ出かけて行く仕事です。こうしてみると案外、外回りの仕事が多いですね。あてもなくモノを売って歩くわけではないことや役所はだいたい近くに出先機関(ハローワークや年金事務所)があるので、むしろ天候にかかわらず自転車でさっと出かけて行くことができ、用事を済ませてすぐ戻って来ることができるテキパキした人であればおとなしくても問題ないようです。
継続してお客様から依頼があれば毎月の給料計算も社労士として依頼されます。月に1度ですが迅速に処理しなければならないので電卓を使った計算ぐらいはできなければなりません。
行政書士として許認可の更新業務が繰り返しありますし、建設業で公共工事の入札に向けて「指名願」という書類作成も依頼され2月末~3月頃はかなり忙しいぐらいでないと人を雇ったりはしませんのでパソコンの操作は他人に訊かないでもできることが必要です。行政書士の多くは記帳代行といってお客様の代わりに帳簿をつける業務を依頼されています。税理士に近い仕事ですので簿記の知識がある人が優遇されると思います。
2つ目は社労士業務だけの事務所です。給料計算や労働保険・社会保険の業務を数多く持っている場合は、かなり頻繁にお客様の会社やお店に訪問することになると思います。公共交通機関の発達している首都圏以外では運転免許があり自動車でどこへでも行くことができる必要があります。お客様との会話もできなければなりません。また、どんなに多くの顧問契約があっても社労士の関与する業務は1か月の間で繁閑の差があります。収入的に安定するためにも助成金申請を数多くこなしていると考えられます。助成金は昔からあるものと期間限定で設けられるものがありますのでこれらの申請要件をよく理解してお客様に説明したり積極的に提案して行く能力が必要です。
社労士の3号業務というコンサルタント的な仕事はいずれの事務所でも件数は多くなく、あれば所長や有資格者が行います。事務所の従業員がそこまで求められることはないのではと思います。