私は今、社内SEをしていますが、小さい部署なので毎日毎日顔を合わせるのも同じメンツで、もっと色んな人と関わりのある仕事に転職したいと思っています。今のところ自分の技術も生かせる職種としてSIerのSEが適切かなと思っているのですが、SIだとやはりお客様とのコミュニケーションが大切になってくると思います。そこで、体験談として今まで印象に残っているお客様とのやり取りを教えていただけませんか?イメージも湧くと思いますし、今後の転職活動にも参考にできればと思っています。
質問
SIerの方、お客様とのやり取りで印象に残っていることを教えて下さい。53view
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回答
2件の回答
私はお客様にエラーファイルをそのままメールで送って怒られたことがあります。
どういうことかと言いますと、その時はシステム内のコード体系を変更するプロジェクトをやっていて、マスタのみ新コードに置き換えて、取り込みファイルをインポートしてどのようなエラーが発生するかを確認して、エラー内容に合わせてマスタの値を修正していく、というような作業をしていました。役割分担としては、私たちの会社ではファイルの取り込みを行い(プログラムの改修も少ししていたので)、マスタ内容の修正はお客様の方で行うと言うものでした。
で、ファイルを取りこんでみるとエラーが発生したので、そのままエラーファイルをお客様に送ったんです。エラーファイルにはエラーメッセージも書きこまれていますし、普段の運用でお客様もエラーファイルを見て対応しているはずなので、内容を見ればすぐわかるだろうと思っていたのですが、お客様からの返答では、「もっとエラーの内容やエラーが発生しているマスタの値(置き換え前と置き換え後)についても、わかりやすく伝えてくれないと何の事だかわからない」とチクリと言われてしまいました。エラーファイルから原因を辿ることは可能だとは思うのですが、お客様側からしてみれば、普段時間を掛けてエラー解析している分、今回のようにこちらが作業補助している時くらいはもっと親切な回答をしてくれよ、と言うことなのだと思います。
お客様とのやり取りにおいては、こちら側も隙を見せてしまうと、色々と余計な仕事を押し付けられてしまいます。ですので、ここまではお客様の仕事、ここからは我々の仕事、と言う風に、明確な線引きをすることは大切です。
また上司からよく言われるのは、お客様とは常に50:50(フィフティ&フィフティ)の関係でいなさい、と言うことです。あまり仲良くなりすぎて、何でもかんでも言うこと聞いたり、作業を安請け合いしたりしちゃったらダメだよ、こちらの立場が弱くなるようなことはできるだけせずに、お客様とは常に対等な関係でいなさいよ、と言うことだと思います。
そういう意識があったので、あまりよろしい言い方ではないですが、普段はいかにお客様に作業を押し付けるか、と言うことを考えていたのがもろに形に出ちゃったのが今回の1件だと思うのですが、そうは言ってもやはりバランスは大事、やり過ぎはよくない、というか、気配りは大切と言うことですね。押したり引いたり、うまくバランスを取りながら、常に対等の関係でいられるような工夫をする。SIerのSEとしては、このような視点を持って、お客様との関係性を保っていくことが大切だと思っています。
SIerのSEとして5社システム導入に携わってきました。入社当初はミスもいっぱいしてよくお客様からも怒られたりしましたが、印象に残っているのは私が初めてリーダーをやった時ですね。
私は入社6年目で400万円くらいの小規模なプロジェクトを任されました。リーダーと言っても小規模な案件なので、プログラマー1人と私だけのプロジェクトです(笑)。初めてのリーダーなのでもちろん上司は色々とアドバイスをしてくれ、お客様との打ち合わせにも出席して下さり、ぬかりなく準備を進めていました。
そのプロジェクトは、以前導入したシステムの一部改修をするというもので、他システムからのインターフェイスファイル(データのやり取り)のレイアウトを変える必要があると言うものでした。プログラム改修自体はレイアウトを変更するだけで大した内容ではなかったのですが、切り替えタイミングが年明けの1月1日になることから、夜間自動処理の起動設定変更に関する事前確認や、インターフェイスの総合テスト、2回に渡る移行リハーサルなど事前確認を行い、万全の態勢で臨みました。
年明け後、処理結果を確認すると、他システムから来たデータはエラーなく登録されており、問題がないように見えましたが、実はそのインターフェイスファイルの中に去年日付のデータが含まれていました。新年以降の日付データのみ新しいレイアウトでの対応をしなければいけなかったのですが、去年のデータも誤って登録してしまい、不正なデータが登録されてしまうという事態になってしまいました。
よくよく考えると、以前からそのインターフェイスファイルには過去日付のデータが含まれており、気付こうと思えばいくらでも気付けることでしたが、完全に考慮が抜けていました。
お客様から怒られるかと思いましたが、お客様は「過去日付データがあることに気付けなかったことは私たちも同じですし、これはこちらの責任です」と言って下さり、責められることはありませんでした。
しかし、結果として誤ったデータを修正するための新たなデータを作成・登録しなければならなくなり、お客様に多大な手間を取らせてしまうことになってしまいました。
この経験から、お客様が「OK」だと言ったことでも、それでも抜け、考慮漏れはないか、細かい所まで事前に気付いて提言してあげることが大切なことだと学びました。ほんの少しの考慮漏れが、後々になると修正に手間や時間が掛かることを引き起こしてしまうのです。
そのお客様とは以前から顔なじみで、この時初めてのリーダーと言うことをお客様も分かって下さっており、このようなミスがあったにも関わらず寛大な対応をしてくれたことは本当に感謝しています。やはりお客様と信頼関係を築くと言うのは一番大切なことだと思います。
なかなか一筋縄ではいかないかもしれませんが、お客様とのやり取りはSIerの一番の魅力だと思うので、転職活動頑張っていただきたいと思います。