メーカーのセールスエンジニア職へ転職を希望し、転職活動をしている26歳男性です。
セールスエンジニアは日々どんな仕事をしていて、どんな勉強が必要か、具体的に教えてください。
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1件の回答
所属する部署によっても異なりますが、私が勤務している、受注生産体制を採用している比較的規模の小さい事業部におけるセールスエンジニアの仕事内容について説明します。
セールスエンジニアの仕事は、客先と技術的な仕様打ち合わせを行った上、要求を満たす製品を設計する仕事になります。いわゆる「営業と設計の兼務」といったイメージです。よって、日頃の営業活動の中で、バイヤーとの価格や納期の交渉(営業面)だけでなく、客先設計者との製品の仕様打ち合わせ(技術面)も同時に行うことになります。時には、客先の工場に出向き、実際に製品の取付工事作業を行ったりもします。
加えて、私の部署の場合、受注生産体制であるため、全く新しい製品を開発することもしばしばです。その場合、特許調査も欠かせません。つまり、設計・営業に加え、大手企業でいう「知的財産部」の業務内容も網羅する必要があります。もし特許調査を怠って、他社特許の侵害を主張された場合、事業の差し止めや多額の損害賠償を受ける可能性があります。仮に他社特許侵害の事実を知らなかったとしても、調査義務を怠ったとして、侵害者側に過失があったものと推定されてしまいます。
また、特許を調査することで、開発しようとしている製品の技術分野における先行技術を知ることができます。
先行技術を知ることで、すでに他社がやっている研究を行うといった事態を避けることができ、研究開発に対する投資を最小限に抑えることができます。
よって、特許調査はセールスエンジニアにとって、最も大事な業務の一つとなります。
このように、セールスエンジニアは業務内容が多岐にわたるため、勉強しなければならないことが多いです。
ただ一方で、一度仕事を身に着けると、確固たる手に職がつきます。
また、幅広い業務に携われるため、その分仕事における自由度が大きいのも魅力です。
というのも、一般の営業マンの場合、大抵は売るべき製品や販売エリアが決められており、製品の仕様や価格を自ら決める裁量権はありません。その結果、運悪く売れない商品の担当となってしまうと、営業トークで勝負するしかなくなってしまいます。こうなると、仕事において工夫する術がないため、努力が実らないこととなります。
一方で、セールスエンジニアは、自ら客先に出向き、売る製品の仕様を自ら決めることができる技術者です。よって、自社の既存の製品が売れないと思えば、売れる製品を作ればいいということになります。これは、大変なことですが、勉強さえちゃんとすれば不可能なことではありません。
特許調査の仕事も同様です。技術知識に加え、法律や語学(外国特許文献のリサーチのため)も勉強する必要がありますが、一度理解してしまえば、こっちのものです。
セールスエンジニアほど自由度が高くて、面白い仕事は他にないと思っています。
転職を検討されているならば、是非一度「セールスエンジニア」という仕事に目を向けてみていただきたいと思います。