理系出身者です。自動車を創る仕事に携わりたい!という気持ちがあり自動車メーカーへ就職を希望しています。
理系出身だからといって、必ずしも自動車製造に関わる仕事に就けるとは思っていませんが、実際はどうなっているのでしょうか?
理系出身者の自動車メーカーの総合職の方は、入社前と理想と現実でどんなギャップを感じましたか?経験者の方、ぜひ教えてください。
質問
自動車メーカー総合職の理想と現実とは?(理系出身です)556view
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回答
1件の回答
自動車会社の総合職で採用された場合、理系出身とのことなので基本的には研究所または生産現場である工場に勤務することになるでしょう。
自動車系の会社を志望する人の大半は「こんな/あんな車を作ってみたい」「それに携わるような新しい構造や技術の研究開発がしたい」などとその企業を志望する人がほとんどであると思います。学生時代、またはそれまでの経験が加味されることも企業によってはありますが、基本的には現場のニーズに従ってどちらに配属されるのかは決定されます。
仮に、完成車工場を含む生産現場に配属、勤務した場合、研究開発への道は閉ざされると言っても過言ではありません。生産現場では、総合職であれば主に「設備保全業務」または「技術開発業務」に従事することとなります。前者は既に稼働している設備に対して、何らかの不具合があった場合に現場で対応したり、休日に工事をする際などの立会い、簡単なオペレーター業務などがあげられます。後者は機器を導入したり、ラインを設計するなど車を作るための新しい技術や方法を考え、形にしていくといったものです。
どちらも既に研究所で形にされた車をどうやって効率よく作るのか、ということに対しての業務であり、こんな車が作りたい、といった当初の目的からは離れています。現場の特徴として既に与えられたものを形にするだけであり、上から降りてきた仕事をやる、といった根本的な体質は変わりません。このようにもし0から1を創りたい!という理想を持っていた人はそのギャップに大きな衝撃を受けるでしょう。時にはラインに入ってきつい作業を自ら行わねばならないこともあり、業務へのモチベーションもかなり下がってしまうでしょう。
また、現在日本の自動車産業は期間従業員にその生産を大きく依存しています。どの工場に行っても最前線のラインで勤務している人の8割程度は期間工の人々です。期間工は最短3ヶ月、最長2年など期限が決まっていることが多いです。またそのライン作業も非常に辛いことが多いので、突然人がいなくなることも少なくなく、非常にドライな、殺伐とした人間関係が広がっていることが多いです。一部正社員の人もいますが、基本的には高卒の人が多く、大卒、院卒の人の集まりから来た人にとっては、話が合わない、雰囲気や文化が全く違うなど、人間関係で苦労することも多いと思います。技術的な話はほとんどできず、ギャンブルの話ばかり。これも研究所で勤務することを志望してきた人にとっては苦しい問題でしょう。
これから自動車業界で総合職、特に研究職を目指そうとする人はこのような影の側面もあることを十分覚悟して目指してほしいと思います。