西日本の地方紙で新聞記者になり、2年目の24歳です。1年目から社会部の司法警察担当となり、事件事故や裁判の取材に走り回っています。しかし、勤務は朝から深夜までで、事件事故が発生すれば深夜でも未明でも呼び出されます。残業手当はつくものの、休日出勤も当たり前です。取材先では「出て行け」などと怒鳴られることが多く、やりきれません。今や心も体も疲れ切って辞めたいと思っています。
書かしてもらう記事は定型パターンの交通事故や火事、裁判などがほとんどです。事故や火事現場での聞き込み、被害者の顔写真集めには慣れてきましたが、文章が上達するような記事はほとんど書いていません。転職するにしても新聞記者は潰しが聞かないといわれますから、心配をしています。
ウェブライターなら今の経験が生かせるかとも考えましたが、クラウドソーシングやSOHOメディアで記事募集の仕事を見ても、事件事故や裁判の募集は見当たりません。論説委員や編集委員を務めたベテラン記者ならいろいろな仕事をできるのでしょうが、駆け出し同然の私には難しい感じがしました。
新聞記者から転職した人はどんな仕事をしているのでしょうか。
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3件の回答
米国では2008年のリーマンショックのあと、新聞記者の大リストラがありました。4人に1人がリストラされたともいわれますから、大量の新聞記者が失業したわけです。労働市場には新聞記者があふれかえっていたといいます。
有名記者は他社にスカウトされるか、フリーで独立してジャーナリストとして執筆活動をしています。でも、それはあくまでごくわずかのトップクラスの話です。それ以外の記者は民間企業の広報としてニュースリリースを作成する仕事や、ブロガーをしている人が多いようです。ブロガーといっても日本のようにただコラムを書くだけでなく、自ら取材してその経緯をブログにアップしています。大別すれば地域密着型のブログや業界密着型のブログが多いと聞きます。
道路の欠陥工事を問題視し、市の幹部に対応策を直撃してインタビューを動画で掲載するブロガーもいます。首都のワシントンでは政府機関の記事を書く専門ブログがたくさん生まれました。地方紙やミニコミ誌が廃刊し、新聞空白地域になったところを拠点に活動し、地域ジャーナリズムを担おうとしている人もいるようですね。
日本のウェブメディアはPVばかりの目が行き、ライターの報酬を「いいね」の数で決める歩合制にするところもあるほどです。記事の書き方や取材の基本を教えるところも少数で、ウェブジャーナリズムが育っていません。これに対し、米国では個人が支えるウェブジャーナリズムが徐々に定着しつつあるようです。十分な収入を得られているのかどうかはよく分かりませんがね。
クラウドソーシングの記事執筆に対する報酬も日本よりずっと高く、それで生活する人もいるようです。日本のクラウドソーシングはまだ副業にしかなりませんが、その辺りも日本と事情が異なっています。
ウェブライターになりたいということですが、そこは実力の世界です。新聞記者を続けたならかなりの高報酬で、IT系の会社より給料はずっと多いはずです。日本だとフリーライターとして活動してそれだけで生活できるのはまだごく少数でしょう。特に地方にいるのなら、同じ程度の給料を得られる会社はそれほどないと思います。だから、あまりお勧めはできませんね。
新聞記者がブラック職場というのは20年も30年も前の話ですよ。今は警察の広報体制もきちんとしていますから、事件事故の発生もすぐに分かります。現場で写真を撮り、大事故でもなければ広報文をもとに記事を書くだけで済むものもあるはずです。少しは辛抱しなさい。
昔は広報文がなくても記事が書けるよう火事や事故の現場で関係者や野次馬から話を聞き、現場にいる警察官に確認していました。夜討ち朝駆けといって毎日、刑事の家に入り浸っていたものです。殺人事件や交通死亡事故の被害者の顔写真は必ず集めなければならず、遺族からほとんど毎日のように罵声を浴びせられていたものです。政治記者でも選挙になると1カ月も2カ月も休みなく働かされました。
今は休みもきちんとあり、そういうでたらめな勤務の状況ではないはずですから、ブラック職場などというのはちょっとおかしいと思いますよ。
9時から5時までの仕事が良いのなら、公務員か派遣社員にでもなれば良かったのです。民間企業でも残業は当たり前だし、トラブルがあれば夜遅くまで対応に走り回っています。働き過ぎは良くないことだと考えていますが、新聞記者だけが夜中に働いているわけではないのです。年寄りの目からすれば、少々甘いように見えますよ。
地方紙記者のOBです。
もしあなたが記者経験を生かして再就職したいのなら、もう少し我慢して他の担当を経験してからでも遅くないと思います。20代なら新卒に混じって就職活動しても大きなハンディにならないはずです。
一般に地方紙の新聞記者は最初、あなたがやっている司法警察担当、いわゆるサツ回りからスタートします。1、2年経験すれば都道府県庁や市区町村、教育委員会、大学、企業担当など社会部の別の部署に変わるか、全国紙の通信部に当たる地方支局に出て行きます。そういう職場はサツ回りと異なり、事件事故ばかりを追いかけるのではありません。幅の広い記事を書かされるだけでなく、企画記事の手伝いもさせてもらえるでしょう。
サツ回りをしている間は同じような記事しか書きませんから、文章力が上がった気にならないでしょうが、幅の広い記事を書き始めるとすぐに文章力が上がっていきます。サツ回りの間は取材の仕方、裏付けの取り方、事実と伝聞情報の違いなどを体で覚え込む期間だと考えれば良いでしょう。
ウェブでは取材を伴う仕事はごくわずかで、取材よりは集めた情報をどういうふうに料理し、記事に仕立てていくかが重要になってきます。その経験を積むのにはサツ回り以外の部署の方が適切です。恐らく来年には新しい部署へ変わっているでしょうから、そこで1、2年経験を積んだ方があとで楽になると思います。ウェブライターになっても今の収入にはとても及ばないでしょうから、その時点でもう1度考えてみてはいかがでしょうか。