命の危機に瀕している患者さんを救う手助けがしたいと看護師をめざしており、特にICU看護師が私の理想とする看護師像に近く、憧れています。しかし、ICUの現場は壮絶で大変、と言う話を聞くこともあります。理想と希望を持ってICU看護師に入職され、どんな理想と現実のギャップを知ることになるのでしょうか?入職前に知っておきたいので、詳しく教えていただきたいです。よろしくお願いします。
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テレビやドラマでのイメージがあるためか、ICU看護師の仕事は『かっこいい、憧れる』や『患者さんの命を救えるなんて素敵』と思って入職をしてくる新人さんが多い印象を受けます。それもそのはず、看護学校の実習ではICUは1日か2日、見学しか行わない学校が多いのが現状です。生体監視モニターだけではなく、人工呼吸器や人工心肺などの生命維持装置、心臓の機能を助けるような点滴を使うための輸液ポンプやシリンジポンプなど様々な医療機器に囲まれていて、実際の患者さんと接する機会はほとんどありません。何か物凄い事をしているように見えるからでしょうか、毎年新人看護師が多数希望して配属されてきますが、リアリティショックと呼ばれる理想と現実のギャップに苦しんで部署を去っていく看護師も、少なくありません。
身体を拭いたり、排泄の介助などの日常生活援助が少ないのではないかと考えている人もいるそうです。看護師の仕事はそれがメインになっています。抜けてしまったら死んでしまうかもしれない医療機器に注意しながら、身体を拭いて着替えをします。勿論、おむつ交換も行い、褥瘡(床ずれ)の予防のために2時間に1回身体の向きを代えます。とても地味な作業ですが、大切な事なので新人看護師には特に注意をするように伝えながら実施しています。
また、薬剤の管理も医師や薬剤師と協力しながら行っています。心臓を動かす薬、血圧を上げたり下げたりする薬、利尿剤など様々な薬を使用します。中には1時間に0.1mlというごく微量な量で命に関わる薬剤も取り扱っているため、慎重に行います。そんな薬が何種類、何十種類と使用されているので、薬を扱うだけで疲れ果ててしまう新人さんも多くありません。
テレビドラマのようなことも、勿論起きます。突然の不整脈によって心臓が血液を送り出せなくなってしまう、突然呼吸が止まってしまうなどです。心肺停止後の対応は、胸骨圧迫(心臓マッサージ)や気管内挿管を行います。こういう看護師に憧れてICUへ配属を希望した新人看護師たちも、壮絶な命の現場に固まってしまいその場で動けなくなってしまう人も多いです。また、そのまはま亡くなってしまう患者さんもいます。自分の憧れていた看護とは何だったのかや、医療の限界を目の当たりにして燃え尽き症候群になってしまう看護師の多さは、一般の病棟よりも多いように感じます。理想を持って現場に来てくれるのは大切ですが、その中で自分がどうなりたいか、どうしていくかを具体的に考えることが出来る看護師は現実を理想に近付けていけるようです。