脳卒中センターの急性期病棟看護師が理想と現実のギャップを感じること、理不尽に感じる事はありますか?
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急性期病棟の看護師、理想と現実のギャップを感じる事とは?30view
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1件の回答
現在死の原因となる病気1位悪性新生物、2位心疾患、3位肺炎、4位脳血管疾患となっているが数年までは3位と4位は逆だった。なぜ逆転したか、それは脳血管疾患に対しての医療、看護が良くなってきていることによるもの。脳卒中センターで務める看護師として死亡率が減っているというのはとてもうれしいことだ。その反面、一命を取り留めるということは重度の機能障害を残す結果になるというのも現実問題多い。今回はその機能障害を負った患者がリハビリに励む裏で思う看護師から見た理想とギャップについて私の考えを述べたいと思う。
脳血管疾患を患った入口は基本的に救急対応となる。おかしいと思ったところから脳血管疾患は進行を進める、少しでも機能障害進行を食い止めるには早急な治療開始が必要である。発症した患者は気づいたら病院のベッド、見知らぬ天井というケースが少なくない。そんな突然の環境に対応することができずにせん妄を起こす患者様も少なくない。現在リハビリテーションの導入は超急性期状態から始めるのが当たり前であり、早くから導入することが望ましいとされている。
患者様は自分で歩くために、失われた片方の手や足の機能を回復するためにリハビリに励んでいる。そこに関与するのは主に作業療法士、理学療法士、言語聴覚士となる。リハビリテーションをやったのとやらないのでは明らかというほどに回復力に差が出る。
ではこの間、看護師は何をしているか。患者様から言わせるとやられたくもないオムツの交換や、痛みを伴う採血、リハビリテーションの邪魔にもなる点滴、ちょこちょこと部屋に訪れバイタルサインの測定、検査の準備などどちらかというと患者様に侵襲や苦痛を与える業務が多い。
命をつなぎとめてくれたのは先生で、リハビリを行って機能を回復させてくれたのはリハビリテーションを行ってくれるリハビリの先生たちという構図が出来上がる。その反面、看護師は労ってもらうのなんてほんの一握り、採血や点滴が入らなかったら怒ったり嫌味を言われ、病院の苦情を罵られたりする。私は感謝されることもなくこんな仕事をやっていて何が楽しいのかと自問自答することが多い。患者様の中には勿論労ってくれたり感謝を述べてくれる人もいるが本当に一握りであろう。もっと感謝されたり、その人のためにやってあげたいと思う仕事と考えていた分ここにギャップを生じた。
また、看護師の中でも急性期と慢性期でもこのようなギャップを生じる。急性期は前述した通り、気づいたらベッド上でリハビリをしとにかく患者様には必死な時期だ、急性期治療を脱しリハビリテーションに専念することになると慢性期病棟、もしくは回復期病棟へ転棟することになる。ここの病棟へ行くと約3か月程リハビリテーションに励むことになる(個々に入院期間は相違するのでご了承ください)。急性期病棟よりもかなりADLは改善され退院していく。この退院の時に入院を振り返り、「患った時は本当にどうしようかと思ったけど少しずつ動ける、動かせるようになったし、看護師さん達にも本当迷惑かけたけどどうもありがとう」等と言って帰ってくださる患者様は多い。
では急性期病棟で看護をしてきた人にこの声は届くのか、悪い言い方だが退院する時の病棟の看護師が感謝の言葉を総取りしてしまっているのではないかと言う程言葉はない。これが現場で働いている看護師の声です。勿論、私の心が未熟なのでこのように思うのかも知れない。あくまでも参考として拝読いただければと思う。