パチンコ・パチスロのハードウェア設計者の業務内容とはどんなものでしょうか?アミューズメント業界は未経験ですが、転職を考えているので、業界の内情と共に詳しく教えて欲しいです。よろしくお願いします。
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パチンコ・パチスロハードウェア設計者の仕事内容について27view
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1件の回答
パチンコ・パチスロは日本独自の製造業です。
最先端の技術は使用されず、昭和時代から使われている部品が日本各地で製造されており、その部品を載せる基板も構造は簡単にできており、時代遅れの感は否めません。
そのため、ハードウェア設計は難しくなく、電気・電子回路を勉強された方には入社して直ぐにプロジェクトに参加できる仕事に思えます。
また、過去に設計された回路図・仕様書をそのまま流用して設計を続ける傾向があるため、一度全体像を把握してしまえば新たに覚える内容は少なくなります。
反面、ソフトウェア設計はコンテンツ(アニメ・芸能人)が絡み複雑化が進んでいるため、一人で設計出来るようになるには一定以上の学習期間が必要となります。
パチンコ・パチスロをやったことがある方は分かるかも知れませんが、各メーカーさんを比較しても構造的な部分はさほど変らず、今はソフトウエア・コンテンツ部分が差別化を図る唯一の部分となっています。
私がお付き合いしているメーカーさんでも、ハードウェア担当者は頻繁に転職される方はいますが、ソフトウェア担当者はずっと同じ会社にいる方が圧倒的に多いです。
このようにパチンコ・パチスロ業界に入社し、ハードウェアを担当するのは楽な仕事と思われますが、業界ならではの難しさもあります。
それは採用する部品の外観です。
パチンコ・パチスロで使用される電子部品、機構部品に対しては申請機種に搭載された部品外観と量産時の部品外観に相違ない事が求められます。
よって、新しい部品の採用時には徹底した外観に関する取り決めが求められ、この高いハードルをクリアしたメーカーだけが業界参入することが許されます。
参入した後も外観において厳しい監視が続けられ、自社(メーカー)都合による変更は一切求められないという厳しいルールに苦しめられます。
これが、昭和から使用されてきた部品を使い続ける理由のひとつかも知れません。
ハードウェア担当者は、設計をする際に電気的仕様を満たす部品を探すだけでなく、この厳しい外観ルールも守れる部品メーカーを探す必要があります。
なぜ外観に対して厳しいルールが存在するかというと、不正防止が挙げられます。
パチンコ・パチスロが店頭に並ぶには、保安通信協会という国家公安委員会の「指定試験機関」に対して、遊技機の「型式試験」を申請し、認可を貰う必要があります。
ここで(外観も含めた)認可を得たパチンコ・パチスロ台のみが店頭にならぶことが許され、申請機種と異なる外観である部品は不正行為の可能性があり、最悪の場合は全国の店から撤去されることさえあります。
このようにパチンコ・パチスロは特殊な業界ですが、爆発的な利益を生み出せる数少ない国内産業のため、特殊なルールを守れるハードウェア設計者を求めて各メーカーは即戦力を求めているのです。