調剤薬局事務の薬剤師によくある話、あるある話はありますか?薬剤師として資格を取得し、調剤薬局に勤めていたいと思っているので、よくあるエピソードがあれば教えてください。
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薬剤師は薬学部を出て、国家試験を受け、合格したうえでできる仕事です。それだけの勉強も実験もしてきたのだから学力が高く、人間的にもできている、まして仕事の能力的にも高い人たちのイメージがあると思います。実際、調剤薬局での薬剤師の経験から思うことは、学力の高さとは全く関係ない業種だと強く思います。
実際、薬剤師は学力的には高い人が多いとは思います。薬のこともよく知っているし、数字には強く、経営的なことはたけている人が多いと思います。それは嘘ではありません。
それでもその部分がたけていたとしても、調剤薬局の薬剤師としての大きな仕事は患者さんに服薬指導をし、ちゃんと薬を飲んでもらうことが基本の仕事です。患者さんからの信頼がなければ、それより話をきいてもらえなければ何一つ仕事はすすんでいきません。いいかえればこの仕事に必要な能力であるコミュニケーション能力がたけていなければやってけないと思います。どの業界でもそうだと言われればそうかもしれませんが、悲しいかな特にこのコミュニケーション能力が低い人が多い業界という印象です。
自分の実体験から例を出すと、ある患者さんはいつもたくさんのテープ剤を持って帰っていました。その患者さんと話をすると、本来1日1回貼るだけのテープを1日3回貼り変えているというのです。それは確かに使い方としては違っているので、1日1回ですよと話すことは大切です。根気よく、何が正しいかを話していくことは薬剤師の仕事としては大切なことだと思います。ただ医師もそれに賛同して、処方箋に多くのテープを処方している事実もあります。まして、医療点数内でしていることなのでなんら反論できる余地はありません。1日3回張り替えるとはいえ、実際患者さんによっては1日1回貼るだけだとしても体中に何枚も毎日張っている場合もあるわけです。そうなると、その患者さんの考え方を尊重して、その人はそれが一番だと信じているからと、ある程度のところで患者さんの考えを受け入れないといけないときもあると思います。ただ、ここでコミュニケーション能力が低い薬剤師が投薬をしてしまい、患者さんの意志を全く受け入れられず、投薬が当たるごとに正論、1日1回であること振りかざし、患者さんが間違っていることを毎回のように強調してしまうことになってしまったのです。最後はその薬剤師は患者さんに「殴るぞ!」とこぶしをあげられました。
そうなるとこの患者さんへの投薬はこの薬剤師に任すことはおのずとできないことになります。案の定、それからはほかのコミュニケーション能力にたけている薬剤師が対応をしなければならなくなりました。このようなことが起こるたびに、コミュニケーション能力のある薬剤師ほど仕事がどんどん増えていくのです。
コミュニケーション能力は値として測れるものではないので、その薬局内で仕事の量が多い人と少ない人との差がどんどんできていくというのが現実です。給料は勤続年数にほどんど比例しているので、割があわないと思う人も多くいる業界だと思います。