観光バスの運転手として実際に働いてみて分かった事、予想していた事と違った事、ギャップを感じた事を教えてください!
質問
観光バス運転手として働いてみて、予想と違った事は?304view
最新の専門家コラム
-
転職エージェントを比較!転職エージェントとは何かが丸わかり!【リクルート出身者監修】
2018.06.27
-
第二新卒の転職で失敗しがちなポイント、転職成功のコツ・手順をまとめて解説!【リクルート出身者監修】
2018.05.02
-
40代女性が転職で今後10年20年働ける職場を見つけるには?【リクルート出身者監修】
2018.04.02
-
30代男性が転職で失敗しないために。転職成功のカギをご紹介!
2018.02.27
-
30代女性の転職の成功のポイント【リクルート出身者監修】
2018.02.23
質問に回答するにはログインしてください。
回答
1件の回答
皆さんの思い浮かべる観光バスの運転手というのはどんなものでしょうか?ご自身が幼いころに遠足や修学旅行に行くときに乗ったバスの記憶が鮮明に残っておられる方もおられるかと思います。おそらく往々にしてそのような記憶が一番多いのではないかなと思います。かくいう私自身もそのイメージでおりました。大きなバスの運転台に座り狭い道も何のその、スイスイ走りやがて目的地に到着して、そして綺麗なバスガイドさんに案内される、といったきらびやかな印象のままこの業界に入りました。
私は若い頃アルバイトでトラックの運転手をしていたことがあり、運転にはそれなりに自信があったためそれほど深く考えることなく、ただ単に荷物を触らなくてもお客さんは自分で乗り降りしてくれるんだから楽な仕事だなといった楽観的な考えもあってか、募集を見て自分もあのきらびやかな世界に入れるなら入りたいなと、即面接を受けに行きました。
しかしそこで待ち受けていたのは今までのイメージを覆す現実を知らされる愕然とする話だったのです。といいますのも、私は観光バスの運転手は運転だけしてればいいものとばかり思っていて、他はなにもしなくていいと思っていました。道に関しても会社が全部おぜん立てをしてくれてその通りに進めばいいものとばかり思っていたのです。聞いて愕然、バスのメンテナンス、車両の知識(応急処置)習得、備品の積み込み、そして何よりもの道の習得を全部自分で行っていかねばならないという現実でした。浅はかでした。表舞台のきらびやかなところしか見てなかった自分の甘さが浮き彫りになった瞬間です。私にはなんの 知識も無かったため一旦はあきらめようとしたのですが、先方の何とかして来てもらえないかといったエールも後押しし、なんとか入れてもらい晴れて観光バスデビューを果たしたのです。
問題はここから実際にお客様をお乗せして一人でグイグイ走って仕事をこなせるようになるまでの試練です。運転手というものは色々ありますがバスの運転手というものがこれほど神経を使って心身ともにクタクタになるとはこの時まで考えもしてなかったのです。先輩ドライバーに付いてまずは運転感覚の訓練、スムーズな運転操作の訓練、揺らさぬようにしゃくらないように走ること、そしてこんなところ通れるのか!?という道なき道を落ち着いてゆっくり通す、という訓練を2か月繰り返しました。これは何とか耐え抜くことができましたが、今度は本番での心得です。まずお客様がどのような御団体か、どこの方面に向けて何をされに行かれるのか、記念行事なのか年中行事なのか、そういった趣旨を踏まえていかに快適に、いかにお客様のニーズにあった行程を組むかでその仕事の出来栄えがかなりかわってくるといったことです。のんべんだらりとこなしていてはすぐ他社に行かれてしまいます。お客様にまた乗っていただきたいという気持ちを持って仕事に挑まねば先が見えないといってもいいくらい厳しい業界です。
しかしそのような環境下にあっても、やはり観光バスですから今まで行ったことのない場所に行けるのも醍醐味です。そもそもお客様に連れて行っていただけるといったほうが正しいかもしれません。プライベートではまず来れないところに行かせてもらったり味わえないようなものを食べさせていただいたりとこのお仕事ならではの特権もあるわけです。やはりいい思いをするにはそれなりの厳しい面も知っておかねばなりません。
勤務して5年になりますが、いまだ完璧といえるような仕事ができたためしがありません。やはりどこかで落ち度が出たり、道を間違えたり、時間に間に合わなかったり、お客様の求めておられるような接待ができなかったりとなにかにつけ不備があることが多いです。それを少しでも減らす努力をして日々精進していかないといけないなと常々感じております。
観光バスの乗務員になるためには少々のことではへこたれない精神と常に最上を求めるサービス精神、これに尽きると思います。逆に言えばこれさえ持っていればお役様との良い関係が築いていけると思うのです。あくまでもお客様あって仕事ですので、最初抱いていたきらびやかなイメージだけでは務まらない世界だと今感じております。