通関士の仕事をしていてストレスを感じることはありますか?4529view

転職を考えています。商社で働いています。もともと、海外志向が強かったので今の仕事は水にあってるとは思うのですが、家族と過ごす時間が全く取れません。
接待も多く、休日もサービス出勤か接待ゴルフで土日のうちのどちらかは確実に潰れます。朝は家族が寝ている時間に出勤して、夜はみんなが寝しずまった頃に帰る毎日です。
当然子供の世話は妻に任せっぱなしで申し訳ないとは思っていますが。
不満には思っているのでしょうが、顔を合わせる時間が少ないので話し合いをすることすらできません。

大学は貿易学科でしたので、もともと国際物流には興味がありました。学生時代に通関士の資格も取っています。
商社という仕事柄、担当の通関士の方と接する機会も多く、その仕事ぶりを見て通関士としての転職を考えるようになったのですが、気になることがあります。
通関士の方が事あるごとに「通関士なんかやるもんじゃない」というようなことをいうのですが、きついノルマのようなものがあるのでしょうか?聞いてみてもいつもはぐらかされてはっきり話してくれません。通関士の仕事はそんなに激務なのでしょうか?
現役通関士の方、あるいは通関士として勤務経験のある方、実情(?)を教えて頂けますでしょうか?

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1件の回答

  1. gabinete2653 2017/10/10 16:39

    通関業者で働いています。現役通関士です。個人差や、扱ってる貨物の内容によって変わってくると思うので、あくまでも自分の体験を元にお答えさせていただきます。

    通関士は「輸出または輸入する貨物を、分類して税関長へ申告」するのがメインの仕事です。この「分類して」という作業がなかなかの曲者です。国際的に決まっているHSコードという10桁の番号を貨物ごとに割り振るのですが、このHSコードというものは貨物の材質、使い方、包装状態などで細かく分かれていて、全部で5000種類以上に分かれています。そして輸出入申告をする場合は、対象となるすべての貨物にこのHSコードを割り振ることになります。
    たとえば靴下を買うときに「この靴下は材質は何?ポリエステル?綿?ナイロン?混ざってる?だったらその割合は?」と確認する人ってあまりいませんよね?通関の世界では、その材質によって、HSコードが変わってしまいます。HSコードが違ってると、財務省が毎月発表している貿易統計が違っているということになります。大きな話で言えば我が国の貿易収支をも左右しかねない問題になってしまうこともあるのです。その為、税関職員は通関士が正しいHSコードを使って申告を行っているかどうかを目を皿のようにしてチェックすることになります。
    そして、税関側がHSコードが正しくないと判断すれば税関の指示でHSコードを修正させられることもあるのです。このHSコードの修正を「誤謬」と言います。この誤謬こそが貿易のプロの通関士がもっとも避けなければならないものなのです。誤謬を連発すれば、通関士ではなく、所属してる通関業者が税関から目を付けられる事になります。そのため、通関業者は所属通関士に対して「誤謬を出さないように」という指示を出すことになります。
    でも、通関士も誤謬を出したくで出すわけではなく、どうしても誤謬が避けられないときもあるのです。通関士は自分が通関する貨物を1個1個目にして、手に取ってから通関が出来るわけではありません。依頼者からはインボイスという品名や輸出入者名が記載された書類を渡されるだけです。その書類に貨物の情報がすべて記載されてるわけではありません。靴下など“MENSSOCKS”としか記載されてない書類もざらにあります。そうなると通関士は困ってしまいますが、通関するにはHSコードを振らなければならないので顧客や営業の担当者に材質のことなどを細かく聞くことになります。でも顧客や営業担当者がそういった貨物の材質等を細かく把握してないということが珍しくありません。
    「材質の割合まで色々、細かく聞かれたって分かんないよ。靴下は靴下なんだから」と言われることも珍しくありません。
    また苦労して顧客から入手した回答が実際の貨物とは違っていたという話も多々あります。そうするとやはり前述の誤謬となるわけです。誤謬という結果もそうですが、そこまでのプロセスで疲れてしまいますね。担当の税関職員も担当者によって、目のつけどころが違ったりするので同じ種類の貨物を申告しても、先週と今週ではHSコードが違ってしまうこともよくあります。ある程度は過去の実績を尊重してはくれますが、基本は現物主義なので「前回は前回。今回はまた別の話」と突っぱねられることも少なくありません。

    個人差はあるとは思いますが、通関士は皆多かれ少なかれ同じような経験をして、同じようなストレスを抱えていると思います。ノルマとかの話は聞いたことないですね。営業担当が顧客から依頼された貨物の通関依頼をかけてきますので、営業担当のほうがノルマ等のストレスは多いと思われますよ。

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