食品メーカーの経理職へ転職します。中小メーカーであるため、経理職は私を含めて2名体制です。私と同じように食品メーカーの少人数体制で経理職として勤務されている方、働く前と後でわかった事、ギャップを感じたことはありますか?
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- 食品メーカーの経理職、働いてみて分かった事はありますか?
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1件の回答
私は以前、中小食品商社で経理職として働いていました。そこでは経理として様々な事を学びましたが、同時に他ではなかなか無いであろう体験もしました。
私が勤めていた食品商社は、自社工場や取引先から入荷した食品を飲食店に卸売りする事業を展開していました。その中で私は支店での経理職を務めており、支店は全従業員20名中15名程が食品配送スタッフであり、残りのわずか5人の内勤スタッフのうち私一人だけが経理職として存在するという形でした。
食品業界は学生から人気の業界であり、「生活に欠かせないから安定した業界だ」と言われています。が、私が実際に働いた現実は決してそのイメージとは一致しませんでした。
まず最初に言いたいのは「食品業界にも色々な会社がある」という事です。私の会社は食品業界の中でも『卸売』を担当していましたが、正直に言うとこの卸売の仕事は運送業界にかなり近いものです。上にも記載しましたがスタッフの大半が配送スタッフですし、メーカーと顧客に挟まれながら小さい利益を身体を張って稼ぐという点も類似していると思います。
その為、会社の体質としては体育会系の気質が強く、経営も決して安定しているとは言えません。もし今後メーカーとユーザーが直接関わるような形が出来たら、卸売は真っ先に潰れてしまうものですし、会社として規模の大きい運輸大手が参入してきても、大打撃になると思います。特に私は経理として会社の数字を事細かく見てきましたので、安定していると言えるような経営ではない事や、そもそも事業として薄利多売が前提である事等を実感してきました。
次に、経理としての仕事の面についても難しさは多くありました。
一番大きかったのは、経理が自分しかいない為に仕事量があまりに膨大すぎて、過度な残業や休日出勤に晒された事です。これは業界というより会社規模の問題ですが、経理という仕事は自ら利益を生まない為、どの会社も人数は最小限に留めています。つまり、私が勤めていたような規模では「経理が一人しかいない」なんて当たり前の事なのです。
ただ一方で、会計上必要な処理は簡略化出来ませんし、小さい企業であればシステムも旧態依然としていて処理により時間が掛かってしまう事が多々あります。その為、業務過多になりがちなのだと思います。
また「食品商社の経理」特有だった点としては、食品の配送を手伝わされる事があった点です。
上記のように主な顧客は飲食店なのですが、連休の前等の「飲食店の客が一気に増える時期」は配送がパンクして間に合わない事があります。そういった場合、社内にいる経理の私が配送に出て、配送スタッフが回れない顧客の分をカバーする事がありました。おそらく他の業界では「経理が配送をする」なんて事はほとんどないのではないかと思います。